ということで、ステップワゴンである。グレードは真ん中のGというもの。この車は大ヒットしたモデルだったので、当時街中でもあちこちでよく見かけた。ただ、色が緑じゃなければねー。まぁ、乗ってしまえば色なんて分からないんだけれども。
とはいえ、いずれ自分も乗りたいと思っていたワンボックスタイプで、しかもヒットモデルということで、自分もようやく時代に追いついたな、と思ったものであるw
乗ってみて感じたのは、RVRと比べると非力だな、ということ。重量が同程度で馬力が35馬力違うのだから、当然と言えば当然だが。
街乗りではそれほどアンダーパワーを感じることはなかったが、高速で山越えしているときに追い越し車線に出たりすると、エンジンがかなりうるさかった。
運転席に座ると、従来のワンボックスと比べてだいぶ着座位置が低くなったな、と感じた。以前父が乗っていたマスターエースなんかはエンジンの上に座っていたので、乗り込む時もよっこいしょ、とお尻を持ち上げて乗る感じだったが、それと比べると非常に乗用車ライクな感じである。と言ってもセダンなどと較べたらアップライトだが。
着座位置が低くなった分、天井が広々としている。その部分で本来の車高を意識するような感じだ。その分コーナリング時にかなり振り回されるような感じがあるのは仕方ない所か。
運転席。のっぺりとしたデザインだが、発売当初は洒落たデザインだと思ったものだ。
メーターの照明は電球色の透過照明だったので、そういう所でコストダウンしているのかな、と思った。
収納が多いので、物をしまう場所に困らなかったのは有難い。
ATのシフトレバーはコラムシフトになっている。フット式のパーキングブレーキと相まって足元が広々している。
後妻がアヴァンシアに乗っていた頃に、運転席ウォークスルーが便利とかなんとかいうけど、あれはただのコストダウンだ、なんて毒を吐いていたことを思い出す。アヴァンシアならそんなもんかもしれないが、ステップワゴンは降雨時などに後席に用事があるときなど、この上なく便利だった。
特徴的だったのは運転席側のパワーウィンドウスイッチ。コントローラーがドアではなく、インパネの右下についている。当時のホンダのトール系車種で採用例の多かったギミックだが、窓の開閉時にコンソールに手を伸ばす感覚はこれまでなかったので、最初のうちは戸惑った。
切り取り方が雑な写真で恐縮だが、リアシート部分はこんな感じ。全体的にコンベンショナルな作りだ。
サードシートへの乗降性を考慮して、セカンドシートの助手席側は折り畳みシートになっている。まぁ、あくまでエマージェンシーである。その分、セカンドシートが右に寄ってマイクロバスの2人掛けシートのようになっているので、普通に4人で出かけようか、という時にメンツによっては微妙なことになってしまうのが悩ましい所。
セカンドシートは回転対座タイプになっている。シートを回転させればサードシートと向かい合わせになり、談笑しながらのドライブが可能である。。。と言っても、足元がかなり狭いので、膝の位置に気を使う必要がある。
自分は、動くものに後ろ向きに乗ると酔ってしまうタイプなので、その席には絶対に座れないのだが、こういう席に座っても平気な人がうらやましい、といつも思う。
ちなみにそのシートだが、フルフラットにしてベッドのように使う時に快適なように設計されている、という噂があった。まっ平らな背もたれや座面を見ると、その噂もあながち嘘じゃなさそうにも思う。だがそのせいでホールド性が皆無である。アイディアとしては非常に面白いと思うが、あくまでイスなので、寝ることより座ることの方が圧倒的に多い訳で、それを蔑ろにしてしまうのってどうなんだろうか、という気がしないこともない。。。
ただ、そんなシートだけに、フラットにしたときの寝心地はもう最高だった。
この車の派生車種としてSM-Xという車があった。SM-Xは2列シートのモデルだが、この車同様倒すとまっ平になるシートを備えていた。I氏がそれを「走るラブホテル」と評していたが、うまく言ったものだ。
実際、そういう用途としての需要もあったという話である。もちろん、この車も素質有りであるw
ステップワゴンの中でも中庸なグレードの車だが、何故か前オーナーが純正カーナビを設置していた。当時はカーナビはオプションで付けるにしても非常に高価なものだったので、付けている人も少なかったと思う。それだけにここが前オーナーのこだわりの部分だったのかなぁと思った。
自分はナビ付の車に乗るのは、これが初めてであった。それまでは使ったこともないくせに、ナビなんかいらない派だったのだが、一度使ったら便利過ぎて手放せなくなってしまったw
純正なので、走行中は操作が出来なかったが。。。