(Spec : Pentium 100MHz 540MB HDDxCD-ROM)
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486MVが使い物にならなくなってきていたので、更に上位機種が欲しいと思っていたのですが、MVシリーズはタマ数も多く当時中古市場にも割と多く出回っていたのですが、その上は486DX4-100MHzを搭載したPC486HAかPentiumを搭載した586シリーズで、これが共に殆ど市場に出回っていません。
9801/互換機を通して唯一Pentiumモデルを出していたのがEPSONだったのですが(NECは486時代に9821シリーズに移行していたためにPentiumを搭載した9801は存在しません。)、既に世間はWindows95に移行しつつあった頃で、32bitバスがない純粋な9801(つまりPC98や9821以外)はもはや市場の主役の座を降りつつあり、拡張の32Bitバスを搭載したEPSONの586にしても、Windowsを利用するにはEPSON版の専用品が必要で、かといってDOSPCとして使うにはオーバースペックという、非常に中途半端な位置付けになってしまい、あまり売れ行きは芳しくなかったようで、この586シリーズを最後にEPSONは98互換機から撤退してしまいました。
そのため市場の流通量が少なく、中古市場でもあまり出回らず、出回っても希少価値があったせいか高価でなかなか手が出せませんでした。
そんななか、秋葉原の中古屋を探していたら、これが結構安く販売されていました。
本当は、586シリーズの中で最高スペックを誇った586RJが欲しかったのですが、そもそも出回っていないので、スペックは若干劣るものの、98系列のPCとして使うのに当たっては十分なスペックを持っていたので、思わず衝動買いをしてしまいました。
これには、Windows95を入れて使っていました。
9801シリーズの弱点だったグラフィック機能はWindowsで使うためにアクセラレーターボードの追加を余儀なくされたのですが、NEC独自のCバスはバス幅が16ビットしかなく、アクセラレータを取り付けてもそのパワーを充分に生かせませんでした。
しかしながらEPSON互換機シリーズは内部に専用の32ビットバスを持っており、586シリーズにはPCSKB5というS3のチップを搭載したアクセラレータボードが搭載されていました。
このS3のチップが当時かなり高速で動作すると評判のチップを使っていて、32ビットバスと相まって描画機能はかなり快適に使う事ができました。
上の写真はケースを開けたところです。拡張スロット以外の場所には機材が目いっぱい詰め込まれています。
拡張スロットの下に見えるのが専用32Bitバスに接続されたPCSKB5。
FDDの下にメモリスロットが6本あり、合計192MBのメモリを取り付けることが出来ました。
出たばかりの頃は「192MBなんて何に使うんじゃい!?(当時のメモリ搭載量はせいぜい8~16MB程度)」と思ったものですが、いつの間にか32MBのSIMMも捨て値で出回るようになり、寄せ集めのメモリを6枚乗せて夢の192MBを実現したときは、少し鳥肌が立ちました。
まぁ、他のバスの速度やディスクアクセスの速度などたかが知れているし、Win95くらいではメモリを192MB使い切ることもあまり無かったので、その効果のほどは殆ど体感できませんでしたけど。。。w
暫くはメインマシンとして使っていましたが、Win95では不都合が出るようになり、Win98への移行を考えた時、既にEPSONはAT互換機に販売をシフトしており、主流から外れた互換機用のWin98は作らないと発表しました。
(Win95はEPSON互換機専用版を入れないと動作しませんでした。)
それでも何とかNEC版Win98を入れて使われている方もいらっしゃるようなのですが、原付はどうしようか考えあぐねているうちにAT互換機に移行する事になったので、そのまま使わなくなってしまいました。