[Delsol-01] いじりれき CR-X Delsol
グレード | SiR トランストップ |
型式 | E-EG2 |
色 | サンバーグリーン・パール |
全長/全幅/全高(mm) | 3995/1695/1255 |
車両重量(kg) | 1180 |
ミッション | 4AT |
駆動方式 | FF |
エンジン型式 | B16A |
エンジン種類 | 水冷直列4気筒DOHC16バルブ |
総排気量(cc) | 1595 |
最高出力/回転数(ps/rpm) | 155/7300 |
最大トルク/回転数(kg-m/rpm) | 15.6/6500 |
年式 | 1992(平成4)年式 |
購入年 | 2002(平成14)年 |
購入時走行 | 41000km |
LCWを購入する契約をして1ヶ月ほど経った週末、I氏の事務所に集まってダラダラと過ごしていたら、PC画面を見ていたI氏がその画面を指さして自分を呼んだ。
「いまさー、デルソルの中古見てたんだけどカッコいいんよねぇ。。。」
デルソルって確かホンダのオープンカーだよな、なんて思いながら、自分もその画面をのぞき込む。緑のデルソルがオープン状態になった写真が掲載されていた。スポーツタイプの車だから確かにカッコいいと言えばカッコいいのだが、結構昔の車だ。
「このデルソルなんだけど、SiRトランストップ仕様でさ、土日限定で29.8万で出てるんだよ。・・・明日見に行ってみない? 」
まぁ、見に行くくらいなら付き合ってもいいか。ただ、値段のことを言っているのが気になる。もしかして買う気か?・・・いや、まさかね。
自分はつい先日LCWの契約書にサインしたばかりで、その車もまだ納品すらされていない。この車を買う時に色々と紆余曲折があって、かなりギリギリのローンを組んでしまった。そのことは全てI氏は把握済みである筈。まさか買おうなんて話にはならないだろう。
買うなら自分で買ってくれ、と言うことでいいかな、なんて思いつつ、店への同行を了承した。
「店の場所が横浜なんだよねぇ(ここは埼玉)。明日早いうちに見たいから今から向かっちゃおうよ。どこかで朝まで時間潰してさ。」
なんていうのでとりあえず車を出したが、結局大した仮眠もとらず城ケ島で朝を迎えた(詳細は左のリンク先参照)。徹夜明けで頭はボンヤリしている。まぁ、車を見たらさっさと帰って寝よう、なんて考えながら店に向かった。
店には開店とほぼ同時に到着。店員に予約の旨伝えると、準備をするので少々お待ちください、と言われて店内で待たされた。少しして準備が出来ましたと声がかかり、店員の後について事務所を出ると、ネットで見たデルソルが停められていた。
既に10年落ちの車でしかもスポーツタイプの車だから、走り屋とかが酷使しているような車なのかなと思ったが、外見を見た感じでは思いの他くたびれていなかった。ATモデルなので、もっと大人しく乗るような人が所有していたのかもしれない。
10年落ちの低年式車にしては走行距離も4万キロちょっとで、大切に乗られていた感じである。
その店はかなり広い敷地を持っていて、敷地内なら少し走ってもいいという。それなら、ということで少し車を運転させてもらったが、エンジンの回転に不安定なところもなく、足回りも変な異音とかは聞こえてこない。そういった意味ではかなりのミントコンディションな車であるような印象だった。
オープンで走っているので、爽快感がものすごい。こんな車でドライブに行ったらさぞ気分の良いドライブが楽しめそうだ。
I氏と自分がそれぞれ交代で敷地内を周回したあと、I氏が、
「トランストップ動かしてもいいですか?」
と質問した。店員は待ってました、とばかりに、もちろんです!と言いながら、操作方法の説明を交えて開閉の実演をしてくれた。
・・・やばくね?
なんだこの屋根の動き。。。普通オープンカーといえば、幌になっているルーフを畳むか、ハードトップタイプなら屋根を外してトランクあたりにしまっておくものである。それが自らロボットのように動いて屋根をトランクに格納している。
操作を見ている間じゅう、変な笑いが止まらなかった。
試乗した時の話は次のエントリーで書くので、そちらも参照のこと。
一通り見せてもらった後、I氏がちょっと相談しますね、と店員に伝えて、一旦外の休憩所に移動した。
「どうだった?カッコいいでしょ?これをさ、2人で半額ずつ出し合って買わない?」
「いや、ヤバいっすね。めちゃめちゃ欲しいです!」
もう、これが欲しくなってしまっている自分がいた。徹夜明けで判断力ゼロだからと言ってちょっとひどい。。。
とはいえ車は30万円ほど、I氏が半額出すのだから、1人あたり15万、これを2年でローンにすれば、6000円ちょっと。そのくらいなら出せそうな気もする。でも維持費を考えていない時点でやっぱり判断力ゼロだ。
問題はそもそもローンが組めるか、と言うことだ。I氏は過去にちょっとやらかしたことがあってローンが組めないのだという。おい、最初から当て込んでたのかよ。。。
とはいいつつ、かく言う自分もLCWの購入時に世間的に殆ど信用されていない人間であることを痛感させられている。それでもあの手この手を使って、与信上限を大幅に突破するような価格のローンを組んでしまったものだから、どう考えても自分がこれ以上のローンを組むことは出来ないはずだ。
なんだ、結局買えないのか。と、自分は早々に諦めモードになったが、こういう所ですぐに諦めないのがI氏。
「まぁ、一度店に戻って何かいい方法がないか店員と相談してみるか。」
と言って、一旦事務所に戻った。
カウンターに腰掛けて、店員が印字してきた車の諸費用等含めた総額の見積書を見つつ、ふとカウンターに視線を移したら、片隅に某大手電機メーカー系列のクレジット会社のアクリルスタンドが置かれているのが見えた。
「あのクレジット使えるんですか?」
「使えますよ、もしこちらのグループ会社にお勤めでしたら、名刺のご提示で社員割引が適用されるので、おススメですよ。」
マジ?わたしグループにお勤めなんですけど・・・(派遣社員だが)。
派遣社員だが名刺は持たされていたので手元にある。名刺には自分の身分が派遣かどうかなんて書かれていないので、しれっと出したら通ってしまうのだろうか。いやいや、審査の時に身辺チェックが入るはずだ。そこで派遣の身分がばれてNGが出るに決まっている。
ただ、そのクレジット会社の社員割引は、他の信販系ローン会社と比べて金利が大幅に安かった。ほぼ金利なんてあってないようなもの、と言えるくらいの低金利。使えれば今後の支払いがだいぶ楽になる。
物は試し名刺をしれっと差し出して審査をしてもらうことにしたら、数分後にあっさりパスしてしまった。え、そんなイージーなの?
これは神が自分にこの車を買えと言っている・・・ような気がした(思考力ゼロだからね。。。)。
懸念はI氏がバックレることだ。もしそうなったら最悪、全て自分で背負わないとならない。まぁ、とは言ってもたかだか30万円強である。何とかなるような気もしなくもない。
結局審査の通過がダメ押しとなって、書面にサインをしてしまった。大丈夫なのか自分!?
納車されて以降、この車はあちこちいじり倒した。まぁ、I氏によるウルトラCな改造が殆どだったが。それらの改造履歴は以降のエントリを参照いただきたい。
自分にとってほぼ初めてとなるいじりマシンで、I氏の様々な加工技術を学んだり、自分もおっかなびっくりあちこちいじってみたり、とかなり勉強させてもらった。
懸念していた費用の折半についても、I氏はきっちり約束を守ってくれたので、これと言ったトラブルもなく3年ほど乗った。
転機が訪れたのは3年目。I氏が実家の両親に命じられて、愛知に武者修行に出されることになった。当時デルソルはI氏が自宅近所に借りた駐車場に置いてあった。愛知へ移住したら車に乗れなくなるので車を引き取ってほしい、と相談された。
デルソルのオープンエアでのドライブは何物にも代えがたい高揚感が得られるものだったが、車を引き取るとなれば今後の維持費は全部自分持ちになる。
当時は既にスパイクがあって、カミさんともお付き合いを始めていた中で、都内で高い駐車場を借りてまでデルソルを引き取るとはとても言い出せなかった。
ということで、やむを得ずデルソルはその時をもって手放すことにした。
買い取り屋を何軒か回って査定してもらったが、13年落ちのスポーツタイプ、しかもATと言うことで、どの店も査定が渋いったらありゃしない。一番高かったところが7万円で、もはや雀の涙だがそれ以上の高額査定は期待できなさそうだったので、泣く泣くその店に売却した。
別にエントリを立てているが、一時期はホンダトゥデイもI氏と共有していた。そちらは一足先に手放したのだが、デルソルも売却したことでI氏と共有していた車は全て手元を離れた。
そして離れて暮らすようになったI氏とも会う機会が激減した。
それでも自分が関西方面への出張となった際にI氏の住居を訪ねて何度か会ったりしたのだが、それを最後に疎遠になってしまった。
彼から教わったテクニックの数々は、今もってマイカーを快適にするための様々な加工や工夫のノウハウとして大いに役に立っている。その意味でI氏には感謝にたえない。
振り返れば、この車を購入したことは若気の至りの最たるものだったと思うが、反省はするものの後悔はしていない。いい思い出なのである。