005128 – MITSUBISHI I

2009/07/19

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皆既日食観測ツアーに出かけたときに借りたレンタカーです。
とは言っても、奄美へ向かう前、福岡で撮り鉄をやる時の移動手段として借りたものです。

例によって、軽自動車をレンタルするつもりでいて、しかも出来ればまだ乗ったことのない車種に乗ってみたかったので、博多近辺のレンタカー屋を調査してみると、料金的に一番安かったのと、まだ乗ったことのないアイが選べるプランが設定されていたのとで、MMCレンタカーで予約しました。

その代わりレンタカーの営業所は博多駅から遠く、荷物を抱えて歩くのにかなり往生しましたが。。。w

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リコール隠し問題で大きなダメージを受けた三菱自動車では、経営改善のために暫くの間、軽自動車の新車種はekワゴンのみという状態が続いていましたが、2006年に満を持して登場したのがこのi(アイ)です。

それまでの軽自動車のイメージを覆す伸びやかなデザインで、ぱっと見、軽自動車の規格に収まっているとは思えないほどどっしりとした雰囲気を持っています。
リアエンジン・リアドライブ機構を採用したことによって、運転席を前方ギリギリまで持ってきたことがそう見える大きな要因です。
その代わり、幅については、従来と変わらないため、斜め前方から見ると、若干馬面気味になっています。

手続きを済ませて早速乗り出してみました。
アクセルを踏んでみると、軽自動車らしくないトルクが感じられ、思いのほか力強く加速していきます。
ターボ搭載で64psのパワーをいかんなく発揮しています。
高速では合流のときなど目いっぱい踏み込んだときには、6000回転くらいまで上がって、そこそこ盛大なエンジン音で加速していきますが、それでも他の軽自動車と比較してもやかましい、と言うほどではなく、案外スルスルと巡航速度まで加速してくれるので、合流や追い越しなどでもストレスを感じることはありませんでした。

一方で、アイドリングになると多少振動は伝わってくるものの、遮音が結構しっかりしていてエンジン音についてはあまり気にならないレベルです。

足回りについては、全体的に三菱らしいふんわりとした雰囲気を持っていますが、一方でカーブのときなどはかなりしっかりと踏ん張ってくれて安心してコーナリングが出来ます。
リアのタイヤが軽自動車にしてはかなり太いタイヤを履いていて、リアエンジンをがっちりと支えているからか、高速でもふらふらするようなこともなくビシッとまっすぐ走ってくれるのにはかなり感動しました。

ただ、軽自動車としては限界なのかもしれませんが、段差を通過したときに足元からコトン、コトンと振動が伝わってくるのはちょっと残念。

ターボタイマーが付いているのか、エンジン停止後も暫くファンが回っていました。

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運転席については、しっかりとハイトアジャスターを装備したシートで丁度よいドライブポジションを取ることが出来ました。
が、シートのホールド性が若干悪く、ペダルの位置の関係からか、気が付くと上体がシートの中心からずれてしまうことが度々ありました。

足元は広々していて、前後方向の余裕はかなりありますが、横幅については、他の軽自動車と同レベルなので、助手席にも着席した場合、普通車の感覚で乗り込むと若干の窮屈さを感じるかもしれません。

ATは床面から50センチくらいの高さのコンソールの上にあり、そこから短いシフトレバーが立ち上がっています。
ゲート方式を採用していて、腕を伸ばした時に丁度よいポジションで移動量が少ないので、エンジンブレーキをかける時に気持ちよくシフトを動かすことが出来ます。まぁ、その割りにエンジンブレーキは殆ど利かないのですが。。。

近年の三菱の車両で多分標準装備だと思うのですが、運転席側パワーウィンドウスイッチは全ての窓をワンクリックで全開・全閉操作が出来るように作られています。
また、キーレスのロックボタンを長押しすると、開いている窓を全て閉じる事ができ、更にダブルクリックするとドアミラーを畳む機能も付いています。
かつてセディアワゴンに乗っていた時に知っていた機能ですが、これはなかなか便利。他のメーカーの車両でも採用してほしいくらいです。

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室内の質感は、全体的にプラスチックが多用されていて、軽自動車としてはこんなものかな、というレベルですが、デザインについてはかなり凝った作りになっていて、質感のチープさをカバーしています。

ステアリングが、他車種と共通の物が使われているせいか、他のパネル類と若干色合いが違って、浮いて見えるのが玉にキズ。

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メーターパネルについては、シルバーのリングをあしらった3眼のデジタル・アナログ併用メータが付いていて、センターデジタルのスピードメーターをあしらったタコメーターを真ん中に配し、左上に燃料計とATのインジケータ、右上にトリップメータなどのインフォメーションパネルという具合に3つの丸を組み合わせたデザインになっています。

近年、再び流行の兆しを見せる、デジタルメーターですが、最近のものは、デジタルとアナログのメーターの折衷型で、多くの情報をコンパクトに表示するために一役買っています。

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ユーティリティ部分に目を向けてみると、まずカップフォルダーについては、助手席側はグローブボックスの左端に格納式のカップフォルダーが、運転席用として、センターコンソール部分に同じく格納式のカップフォルダーが取り付けられています。
またATコンソールの前方にも小物入れを兼ねたカップフォルダーが設置されています。
写真を見ると、センターコンソールには二つ引き出しがあるように見えますが、もう片方の引き出しは小物入れになっています。
かなり奥行きがあり、タバコやカード類を仕舞うのに丁度よいくらいのサイズですが、小銭などを入れてしまうと、ちょっと取り出しにくい感じです。

一方、小物を収納できる場所が少なく、前述の引き出しとカップフォルダー兼用の小物入れ、運転席に設置された収納のほかにはドライバーの手が届く場所に小物入れがなく、使いづらさを感じました。

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手の届かないところという意味では、ATコンソールの前方、フロアの高さに大き目のトレーが設置されていますが、はっきり言って、このトレーには何を置くの?と聞きたくなるくらい使いづらい感じです。

助手席グローブボックスについては工夫がなされていて、カップフォルダー横の部分は奥行きのあるトレーになっていて、グローブボックスの上部は2センチちょっとの隙間が設けられています。
要するに地図帳などをここに差し込んで収納できるように考えられているのだと思いますが、あまり実用性を感じられないのは原付だけでしょうか?
#三菱は面白機能を奢るのが良い所でもあり悪い所でもあるのが玉にキズです。。。

正直言って車内のユーティリティについてはekワゴンの方が良く作りこまれていると感じました。

センターパネル最上部に設置されたナビゲーションシステムは、三菱純正品が使われていました。
この辺、メーカー直系のレンタカー屋の強みですね。

操作については一般的でしたが、原付のナビでは「検索」となっていた所が「計算」 となっていて、最初は目的地を決定できずに苦労しましたw

ついでに設定を色々見てみたのですが、案内音声を関西弁と英語に切り替えることが出来るようになっていました。
#かつてケンウッドのナビにもそんな機能が有った気が。。。

で、面白そうなので、切り替えてみました。
まず選択した時に自己紹介があり、音声の主は関西のお笑い芸人の増本庄一郎さんが担当されていました。
ネットで調べるとアゼストの声を担当、となっていたので、この三菱純正はアゼストのOEMということになるようです。
その状態で目的地を設定すると、

「ほな、ぼちぼち目的地へ案内しましょか~。え?どこって?そりゃあんさんが決めることやがな~」

と早速笑いを取ってきました。
右左折の時も、「ぼちぼち700mくらい先、シュッと斜め右やで~」と言った具合で、味気ない案内音声に華を添えてきます。

目的地に着いた時も、「途中4回くらい間違えそうになった~」などと一言余計に付け加えてきます。

が。。。
音声はワンパターンしかないようで、一日に何度も目的地を設定していると流石に飽きてきますw
折角だからいくつかのパターンをランダムで再生するようにしたらもっと違ったかもしれませんね。。。

それはさておき、今度は後席に目を向けてみたいと思います。

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まず着座位置については、最近の軽自動車は大概後席の足元スペースに余裕が出来るようになって来ましたが、アイについても大体同レベルの居住性は確保できているようです。

ただし、これも他の軽自動車とも共通なのですが、座面が浅く、背もたれもホールド性に欠ける為、着座して快適かと言われるとそれほどでもないのが残念なところです。

大変残念なのが、後席用のカップフォルダーが一切設置されていないことです。これは今時の軽自動車でも大概標準装備になっているものです。
また、後席用のアシストグリップも設置されておらず、ただでさえ乗り心地の悪い後席において致命的な欠点となってしまっています。

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トランクルームは同タイプの軽自動車に比べて10センチ以上奥行きが広く、スーツケースを横倒しにして置ける位の広さがあります。
これはこのクラスの軽としてはかなり秀逸な出来ですが、荷室下にエンジンが納まっている関係で、位置が高くなってしまっているので、かさのあるものは置き辛いのが難点です。

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さてさて、原付はこの車で車中泊を敢行しました。
折角室内長が他の軽より長く取られているのに、フロントシートを倒してもリアシートと5センチくらい干渉してフルフラットにすることが出来ません。。。
一方前はまだ5センチくらいの余裕が残った状態になっているので、どうせならフルフラットは対応してほしかった。。。

と言うことで、リアシートを畳んで平らな場所を作って、脚が伸ばせるようにフロントシートも倒して横になってみました。
案外脚は違和感なく伸ばすことが出来て、横になりやすかったのですが、アイはリアエンジン車である事を忘れていました。。。

荷物室は断熱性のあるフードとカーペットで覆われているのですが、それでもそれなりに熱は伝わってきます。
これが冬なら床暖房状態で快適だったのかもしれませんが、今は夏。。。大層寝苦しかった事を報告しておきます。

と言う事で、機動性やデザインはかなり好みなのですが、原付のライフスタイルにはなかなか合致しそうにもなく、原付がこの車を買う事はなさそうです。。。

Posted by gen_charly