990302 – タバコやめました【2】

8月に入って最初の土曜日。

カミさんが出かけてちょっとした暇な時間ができたので、話を聞くだけの軽い気持ちで近所の医者を訪ねてみることにしました。

まず、受付に禁煙外来である旨を申し出ると、少しして問診表を渡されました。

それを見ると、ニコチン依存度チェックのような感じのもので、10問の質問に対して該当するものに○をつけるようになっていました。

原付は7点でした。

それから、もう一つ喫煙開始からの年数と一日辺りの本数を書く用紙があって、またその両方を掛け算した結果も書き込むようになっています。

原付は喫煙を始めて10年、前述したとおり一日一箱(=20本)なので10*20で200と答えが出ました。

記入して暫くしたら声がかかったので診察室へ。

まず最初に、禁煙外来での診療内容の説明がありました。

基本的にはチャンピックスという薬を用いて治療するそうです。

この薬は、0.5mgと1mgの2種類の錠剤があって、最初3日間は0.5mgを1日1錠、4日目からそれを1日2錠、一週間後から1mgを1日2錠と順に増やして、後はそれを3ヵ月後まで続けていくそうです。

驚いたことに、なんと最初の一週間は薬を飲みつつも、禁煙を開始する必要はなく、減らすかやめられるならそれに越したことはないけど、いつも通りに喫煙していても構わないとのこと。

通院は、2週後、4週後、8週後、12週後の4回で、通院時には進捗状況を相談したり、薬を貰ったりするという話です。

さっき書いたアンケートはただのアンケートではなく、ニコチン依存症かどうかを判定するものだということで、一つ目がTDS、もう一つがブリンクマン指数とそれぞれ呼ばれるもので、両方が共に該当(TDS:5点以上、ブリンクマン指数:200以上)すると、ニコチン依存症と診断され保険が適用されるそうです。

原付はブリンクマン指数が保険適用ぎりぎりの数値ですが、それでもちゃんと適用になるということです。

はからずもニコチン依存症という病気にかかっていることがはっきりしてしまった訳ですが。。。

保険は一年間のうち通院開始から12週後までの間適用され、それ以降は一年後まで適用外になるそうです。

一通りの説明を受けたのち、別の部屋に通されました。

ここでは呼気中の一酸化炭素濃度を計測するそうで、これは通院の度に毎回やっていくとの事。

喫煙者の呼気には一酸化炭素が含まれ、これが禁煙をすると徐々にその濃度が下がっていくらしいです。

目いっぱい息を吸い、15秒間息を止めた後に機械に向けて一気に吐き出すと、欽ちゃんの仮装大賞の得点表示のように、1ppmごとの目盛りが増えていきました。

原付の数値は25ppmをさしていて、これはヘビースモーカーになりつつあることをあらわす数値だそうです。

最後に、禁煙宣言書を渡されました。

誰かにそれを高らかに宣言して、署名をしてもらわなければならないのですが、こっそりやめたいのに、誰かに言わなければならないというのがこっぱずかしいですね。。。
#結局原付はカミさんに書いて貰いました。

それから薬の処方箋を渡され、一回目の診療終了。

処方箋をもって薬局で調剤してもらい、受け取るときに飲み方の説明と副作用の説明を受けました。

ということで、思いがけず禁煙チャレンジを開始することになってしまいました。

薬を貰って自宅まで歩いている時に、今後のことを考えると結構苦しい我慢を強いられるような気がして少し気が重くなったのですが、最終的に耐えられなければ、そのまますっぽかしてしまおうかな、ぐらいに考える事にしました。

しかし、一週間は禁煙しなくても良い、というカジュアルさは、患者にとって逃げ道が用意されているというか、暫く試して駄目そうだったらやめても良い、という選択肢が与えられているようで、そこまで自信がある治療法なら、もしかして案外うまく行くかもしれない、という気がしないでもありません。

家に戻ってから薬のことを少し調べてみたところ、チャンピックスはニコチンパッチの類と違ってニコチンは一切含まれていないそうです。

タバコを吸うと、脳のニコチン受容体というところにニコチンが結びついて快感(うまい)を感じるらしく、一度吸うと暫くはその快感が持続されるのですが、徐々に受容体からニコチンが減り、またその快感を得たくなるとタバコが吸いたくなる、というのがタバコがやめられなくなる理由だそうです。

で、この薬はその受容体を先回りして直接ブロックしてしまうというもので、その結果ニコチンが入って来ても結び付くところがなくなってしまい、これすなわちタバコがおいしくないと感じるようになるというメカニズムということです。

その効果はニコチンパッチと比べてどうなんだろう、などと考えながらまず1錠飲んでみましたが、体調は特に変わったところもなくその日は一日終わりました。

それからいつもどおりのペースでタバコを吸い続けて金曜日が終わりました。

体調の変化は、副作用系も作用系も一切無く、具合が悪くなることも無ければ、食後の一服がうまいと感じるのもいつもどおりでした。

こんな具合で大丈夫なのかとちょっと不安を感じます。

Posted by gen_charly