[DigiItem-07] NEC PC-9801FA5
(Spec : [CPU]i486SX 16MHz / [HDD]なし / [MEM]1.6MB)
1995年入手:
通っていた高校は職業学科だったので、ワープロ検定を受験することが必須科目になっていた。
最初にチャレンジするのが3級で、10分間で300文字を打つの(と、表付きのビジネス文書を作成すること)が合格ラインだが、その頃の自分はPCを使い始めてまだ半年ほどだったので、調子が良ければ何とか3級は合格できるかな、というレベルだった。
当時、学校の端末室に置かれていたのは手垢だらけのPC-9801vmというポンコツで、ワープロソフト(一太郎)もFDで起動していた。
辞書が2枚目のFDに格納されていて、予めある程度メモリにロードするのだが、全てのデータをメモリにロードしきれないので、たまに変換時にFDへアクセスすることがあり、そう言う時は変換に時間がかかった。
下手をするとそれで3秒くらいロスするので、運悪くFDアクセスが多い文書にあたると時間内に打ち終わらなかった。
つまり、実力だけでなく運も必要だった。
まぁ、それでも頑張って練習して、いざ試験当日。
その日は入力が順調に進んだ。タイピングも滑らかに進むし、辞書ディスクのアクセスも割と素早く、一発合格できそうなだな、と思った時に気が緩んで変換ミスをしてしまった。ここで急転直下。変換ミスの文字列を削除するときに、FDアクセスが頻繁に発生してしまい、消したい文字がなかなか消えて行かないし、改めて入力した文字の変換にも時間がかかる。。。
それで完全に調子を崩されてしまい、結局打ち終わらず不合格。これを悔しいと言わずしてなんと言う。
この時は学校のPCがリプレース直前で、そんなポンコツPCで受験せざるを得なかったのだが、夏休み中に端末室の大規模改修とPCのリプレースが完了し、エアコンの効いた端末室には当時最新鋭のPC-9801FAが設置された。
エアコンの利いた部屋での授業は、特に夏場冬場は実に快適だった。そのうえPCも爆速。もちろん後期のワープロ検定は無事合格できた。
で、そんな爆速PCを毎日使っていると、自宅のUSがだんだんショボく感じるようになってくる。だが、買い替えなど望むべくもなく、我慢して使うより他なかった。
と、長い前振りをしたところで。。。
社会人になって少しして、パソコン通信を始めた。程なくそのBBSのシスオペと仲良くなり、何かのオフ会の時にその人が持っていたFAを貸してもらえることになった。
憧れの爆速FAが我が家にやってくる。これでUSもリプレースか!?・・・とはならないのだな、これが。
USのページにも書いたが、当時のCPUスペックの進歩はまさに日進月歩で、このマシンを借用した頃には既に486CPUなど誰も見向きもしないスペックに成り下がっていた。
挙句、OSもWindows95が発売されて、DOSでのオペレーションは徐々に斜陽化し始めていた。
じゃあ、借りてきてもガラクタじゃん。と思ったアナタ、鋭いw
そうなのである。もはやガラクタなのである。なんでそんなものを借りてきたかというと、単純に手元でUSとの違いを比較してみたかっただけである。
ただ、HDDも搭載されていないPCだったので、本体だけ借りてきてもしょうがない。当時は懐に幾分の余裕があったので、1GBのSCSI HDDと当時ようやく安くなりつつあったCANONのカラープリンタを買ってきて繋いでみた。
・・・・・・。まぁ、特にこれと言った感動はなかった。USと較べたら確かに動作は快適に感じたが、もはやそれもどんぐりの背比べでしかなかった。
このPCはi486SX 16MHzというCPUが搭載されている。一応486を名乗ってはいるがその中では一番下のスペックである。そのせいかWindows95の動作対象からも外されていた。
でも、折角だからWindowsを動かしてみたくなった。95は非対応なので3.1である。とはいってもGAがついている訳ではない。わざわざ買うのも馬鹿らしいので、VGA解像度のまま強引に3.1をインストールして、立ち上がったのを見てじんわりと感動して、それでおしまいだった。
その後暫く押入の中にしまい込んであったが、やがてそのBBSの人とも没交渉となり、借りパク状態になってしまった。返却の交渉もできなくなってしまったので返すに返せない。押入の肥やしで邪魔だな、と思っていた時、友達から欲しいというコールを貰ったので、そいつにあげてしまった。
いいのか?w
そしてUSは引き続きメインマシンの座を保持するのだった。