[RentaCar-04] DAIHATSU COPEN
2003/03/16
これはアトレーでなにかと世話になっているダイハツのディーラーに置かれていた試乗車だ。
アトレーの部品を発注するためにI氏と店に寄った際にピットに停められていたので、最初は誰かの車が入庫しているのだろうと思っていたのだが、営業との会話の中で、あそこにコペン停まってますね、と話を振ったら、乗ります?と聞かれ、試乗車であることが判明。そりゃもちろん、乗りたいです!と前のめりでお願いしてしまった。
見てのとおり2シーターなので、試乗に営業が同乗することを考えたら1人ずつ順番に乗せてもらう感じなりそうだ。だが車のところまで来ると、この車はMT仕様だった。まじか。自分はMT車は何年も乗っていないのでもう運転の仕方を忘れてしまった。そんな状況で営業担当と2人で乗ったら大変なことになりそうだ。こりゃ自分は辞退するしかないかな。。。なんて思っていたら、その営業担当はじゃあ、お2人で少しその辺走ってきてもらっていいですよ、という。お、いいんですか?
という訳でI氏を運転席、自分は助手席というフォーメーションにて近所をぐるりと一周させてもらった。
まぁ、そんな訳で自分は一切ハンドルを握らなかったので、エンジンの感じや操作性などについてのインプレはないのでご了承のほど。
10数年前、まさにバブルの絶頂だった頃、ホンダやスズキが軽のオープン2シーターとしてビートやカプチーノをデビューさせた時は、軽でこんなものを作るなんて凄い時代になったものだな、と衝撃を受けたものだが、そうなると当然、日本を代表する軽自動車メーカーの一角を占めるダイハツが作らない訳はないだろうと、そのXデーについて様々な憶測が飛び交った。
だが、予想に反してダイハツはその流れに追従することはなく、結局ダイハツの軽オープンカーがデビューすることはなかった。
それから10年あまり。バブルが崩壊してすっかり景気が冷え込んだこともあり、ビートやカプチーノの後継モデルはついに登場することはなかったが、そんな2002年、ダイハツが満を持して軽オープン2シーターを世に送り出した。それがこのコペンである。こうしたご時世であるにもかかわらず徹底的にこだわって作られた珠玉のオープンカーだった。そのこだわりは専用ラインを作り専属の職人が手作業で組み立てるというほどの力の入れようだ。
ビートやカプチーノと同じカテゴリに属する車だけにしばしば比較されるが、10年も違う車だけに随所に今時の装備が盛り込まれている。たとえばシートヒーターなどの快適装備も充実しており、寒い時期でも快適にオープンドライブが出来るように配慮されている。
そして、なんといっても目玉は電動で開閉するルーフである。軽初の快挙となった。
ロックを解除して開閉ボタンを押すだけでフルオートでオープン/クローズさせるその機構は、およそ軽自動車に装着されるようなものではない。
上の写真はクローズ時の状態。サイドウィンドウの後ろに小さな三角形のリアウィンドウが付いているのだが、これはルーフオープン時に連動して車体に格納される。
そして、ルーフをオープンした時はこんな感じである。ルーフはトランクに格納される。
どうせならルーフの開閉動作を連続して撮影しておけばよかったな、と思うが、当時はそこまで気が回らなかった。
クローズ状態での室内はやや窮屈な感じが否めないが、そこをとやかく言う性格の車ではない。
ダッシュボードが固いプラスチック成型なのは仕方ないところだが、デザインはシンプルながら、品よくまとめられていてチープさがないので、乗っていてみすぼらしい気分になることはないはず。
トランク内部。ルーフのクローズ時はこんな感じで、そこそこ深さもあって、ちょっとしたスポーツバッグなら十分に入る。
センターの四角いネットはルーフ格納時の高さ制限を表している。これ以上嵩のあるものを入れるとルーフに干渉するので、この高さを超えないものしかしまうことが出来ない。その高さは目測10cm弱しかなく、ほとんど何も入らない。
オープン時のルーフはこのようにトランクに収納される。ご覧のとおりルーフがトランクのほぼ全域を塞いでしまうので、ひとつ上の写真のセンター部分にもアクセスが出来ない。一応、ルーフ開閉がスイッチ一つの全自動なので、いざとなれば一旦ルーフをクローズさせれば取り出せないこともないが、都度都度やる訳にもいかないと思うので、せいぜい車載工具などを入れておくくらいの使い道しかなさそうだ。
一応、手前に奥行き、高さ共に30cmほどの空間があるので、ここにはちょっとしたものをしまうこともできるが、本当に小物しか入らないので、スーパーなどでまとめ買いしたら全部はしまえないと思う。もっとも買い物に行く時くらいルーフをクローズして出かけて行けばいい訳で、全く対応できないかと言われれば、工夫次第である程度カバーは出来そうだ。
ついでに、室内にもこれと言った荷物置きスペースが用意されていない。助手席に女性を乗せると、ハンドバックの置き場にすら困るレベルだ。なので、実質的に膝の上か足元に置いてください、と言うよりほかない状態だが、こういう車の楽しみ方を知らない人だったら何言っちゃってるの?と幻滅されるかもしれない。
もっとも、髪の毛が乱れるとか、風が当たって寒いとか、陽射しが暑いとか言って女性はオープンを嫌がる傾向があるらしいので、理解のある人だけを乗せるか、ひとりで楽しむのがシアワセかもしれない。。。
むしろ、そこまで先読みして収納スペースを犠牲にする割り切りをしたのだとしたら、ダイハツの開発チームはかなりの策士かもしれないw