[DigiItem-30] EPSON PC-486P2

(Spec : [CPU]i486SX 25MHz / [HDD]なし / [MEM]1.6MB)

2001年購入:


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EPSON PC-486Pは、その名のとおりi486CPUを搭載したモデルだ。写真のとおり30cm四方の非常にコンパクトなサイズのデスクトップPCである。NECは自分が以前所有していたPC-9801US以降、このサイズのデスクトップPCを発売しなかったため、i486を搭載した省スペース型はEPSONにしか存在しない。

で、その省スペース型PCの中で一番最初にi486CPUを搭載したのがこの486Pなのだが、このPCの特徴は何といっても独自の256色表示可能なVRAMの搭載であった。だがNECには搭載モデルがなかったうえに、EPSONも後継機種は16色表示に戻ってしまったため、この機種のみのオンリーワン装備となってしまった。そのせいで256色表示に対応するアプリケーションはほとんど発売されなかった。

そんな中、アリスソフトというゲームメーカーが発売していたタイトルの一部で、256色対応を謳っているものがあり、自分はそれを所有していたのだが、当然PC-486Pは持っていなかったので、そのグラフィックを見ることができなかった、というか見ることができた人はほとんどいなかったのではないかと思う。

 

で、それから幾星霜。この手のPCはオークションでももはや捨て値のような価格で取引されるようになっていたので、物は試し入手してみたという次第。落札価格は1,000円。送料が勿体なくて出品者に手渡ししてもらったんだったかな。そのソフトを動かしてみたいがためだけに入手したものなので、それ以外の用途は何も考えていない。

入手後、ソフトを物置から引っ張り出してきて本体にセット。ところがロード中に読み取りエラーになってしまった。あれこれ原因を調査してみたが、結局、FDの破損という結論に達した。すなわち、その時点でこのPC本体はゴミと化した。残念。

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ちなみにこのPCは造りにちょっと手間がかかっている。上の写真のとおり各部のデザインも手が込んでいて、さらに各種スイッチやスライダーといったあまり目につかない部分まで、専用に設計されたパーツが取り付けられている。こういう作り込みの良さがPCの価格を正当化している面もあると思うのだが、残念ながら後継機種はコストダウンの意図が見え隠れするような簡略化が図られるようになってしまった。まぁ、それでもPC/AT互換機よりは一体感のあるデザインは維持されていたが。

そういう意味で、98およびその互換機の黄金時代を感じることのできるPCであった。

Posted by gen_charly