[Spike-20] いじりれき 2007/07-2
ELメーターパネル取付(もちろん苦難の道):
前回エントリで紹介したLEDマップランプをオークションサイトで探しているときに、スパイク用のELメーターパネルが出品されているのを見つけ、うっかり落札してしまった。

こちらがその商品。以前、デルソルでもELメーターパネルを装着したことがあるが、そのパネルは全面がテカテカに光るようなものだったので、メーター全体がまぶしいという欠点があった。その点今回購入したものは全面にわたってマスキングされ、メーターの文字部分のみELで透過するデザインになっていて、まぶしさを軽減しつつ華やかな色合いのメーターに仕立てることができそうだ。
ということで後日装着してみたのだが、その工程はなかなか一筋縄にはいかなかった。さすがアフターパーツメーカー製である・・・。

まず、こちらが純正のスパイクのメーターパネル。LEDが使われていて、以前の電球照明に比べたらはるかに鮮明にはなっているのだが、スパイクは照度調整ができないうえに闘争心をかき立てすぎる真っ赤さ加減なので、夜間に長時間運転していると目が疲れてくる。
そこで、少し前にブルーメーターシートなるものを購入して加工してみたのだが、あれは純正メーターの表面上にフィルム状のシールを貼り付けるタイプのものだったので、点灯時の透過性が悪くぼんやりとした感じになってしまったのが気に入らず、ほどなく剥がしてしまった。

装着にあたってはまずメーターパネルを分解しなければならない。最初にハンドルコラムのカバー上半分を外す。コラムカバーは上下のカバーが爪で結合された形になっているので、その隙間に内装はがしなどを差し込んでこじるようにするとやがて上下に分離して外すことができる。
その後、メーターフードのカバーを外す。こちらは下側に2か所でビス止めされているので、これを外して手前に引っ張ると取り外すことができる。このパーツはメーター全周を覆っているので、脱着時に右側カップホルダーに引っかかる可能性があるため、カップホルダーは事前に引き出してから作業するとやりやすいと思う。
フードが外れたら、メーター本体の左右下端と最上部の3か所ねじを外す。これでメーターユニットがボディ側から取り外せるようになる。

メーターを引き出すと背面側に写真のような3つのコネクタが接続されているので全て引き抜く。このコネクターは爪で止まっているので、爪を押しながら上方に引っ張り上げれば外せる。

ここまでやるとメーターユニットが取り外せる。続いてメーター前面のアクリルのカバーと黒いプラスチック部分を外す。
アクリルカバーは周囲7か所の爪で嵌められているので全て外して、さらに同様に爪で嵌められている黒いカバーも外す。

ここまでやると、このようにのぺっとしたメーターパネルが姿を現す。とりあえず、ここまで外したところで一旦脇に置いて、ELメーターパネルの装着の前にコントローラースイッチと電源周りの配線を済ませる。

余った配線はこのメーターフード裏の空洞の中に落としておくことにした。

コントローラースイッチは明るさ調整用のダイヤルと色合いを変えるためのスイッチが一体になったものだ。以前は不格好なつまみがついているだけだったが、最近のはいくらかデザイン性を意識した感じなっていて、変な社外パーツを付けている感は多少緩和されている気がする。
前面右側のスイッチボックスの空いている場所あたりに貼り付けるのが一般的だと思うが、自分の車の場合はそこにコイントレーをつけてしまっているので、コラム下のキーシリンダー奥のほうに設置することにした。
それから配線を取りまわす。上述のとおり余った配線はメーターフード裏にゆるく束ねて何かしらにタイラップで固定する。老婆心ながら各種配線に無理がかからないようにすると同時に、ブレーキペダルやアクセルペダルに絡まないように注意すること。

お次は電源の接続。ELメーターパネルはスモールランプを点灯しているときに光らせる必要があるので、ディマーの配線に接続する。ヒューズボックスあたりから取得してもよいのだが、配線がごちゃごちゃして面倒なので、先ほど外したメーターのコネクタから分岐させることにした(なので、メーター裏に配線を束ねているわけである)。
コネクタの結線図をディーラーからもらえば一撃で配線の位置が判明するのだが、今回は入手できていないので検電テスターで探ることにした。写真のようにテスターを端子に差し込んだ状態でヘッドライトのスイッチを入れた時にテスターが光る端子を探すのだが・・・自分はこういう時に引きが弱いので、ディマー端子を探り当てたのはすべての端子をチェックし終える5本前だった・・・。
で、ディマーの配線を特定してその線に圧着端子で電源を接続。その後仮組みでELメーターパネルを接続して通電してみたら問題なく点灯した。

ちなみにこの商品はコントロールスイッチもイルミネーションするようになっていた。

さて、ここからいよいよELメーターパネルの装着となる。これをメーターパネルに貼り付けるので、ELメーターパネル背面に適宜両面テープを貼った後、ELメーターパネル中心部のわっかの部分をメーターの針先から通して、針の真ん中の黒いパーツをくぐらせればよい。そのために穴が気持ち大きめに開けられている。
だが、自分が装着した時にはうまくいかず、スピードメーターの針が抜けてしまった。ELメーターパネルを貼った後、針を戻しておいた。
で、困難の道はここからだった。上の写真のとおり、位置合わせをしてみたら、ELメーターパネルの縁の部分にメーターユニット本体のプラスチックの突起が当たってしまってELメーターパネルが盤面に貼り付けられない・・・。そこまでチェックしなかったのかよ。
このままではフード類を戻すことができないので、どうするかしばし思案。一番はプラスチックの突起をカッターで削ってしまうことだが、このようにメーター周囲に点々と飛び出しているということは、何らかの位置決めに使われている可能性がある。ここを削るとその位置決めができなくなってしまうので削らない方がよさそうだ。
突然訪れた手詰まりに暗澹たる気持ちにさせられる。高い金を払ってゴミを買ったというのか自分は。
・・・いや、待てよ。ELパネルは確か面発光のデバイスなので、コネクタ部以外ならどこを切り取っても点灯する特性じゃなかっただろうか。じゃあ、ELメーターパネル側に切り欠きを入れて突起を逃がすか。でもその記憶が間違っていたら購入して一度も使っていないELメーターがいきなりゴミと化す。決行するかしばし悩んだが、思い切ってやってみることにした。

不安な気持ちを鼓舞しながら切り込みを入れていく。ご覧のとおり数か所にわたって切り込みを入れた。これで点灯しなくなったら万事休す。
祈るような気持ちで通電してみたら無事点灯。よかった・・・。
ただ、もうひとつ大きな問題が残っている。上の写真を見てもらうと分かると思うが、肝心のELメーターパネルの電源ライン接続部の真下にも突起があるのだ。ここはさすがに切断できない。やったら使えなくなることくらいアホな自分でもわかる。
さすがにメーターユニット側の突起のうち1か所くらいなくなっても位置決めに大きな影響はでないだろうと考え、この部分のみメーターパネル側の突起を削った。もう後戻りできない・・・。

とまぁ、そんなわけでどうにかELメーターパネルを装着することができた。10歳は寿命が縮まった気がするw
こうしてみると、ELメーターパネル中央の円形の切り抜き部分が意外と大きくて、背景の白地が目立っている。さすがにカッコ悪いのでここに黒い紙でも挟もうかと思ったのだが、あいにく手元に黒い紙の持ち合わせがなく後日調整となった。
と、そのとき、誰かが車の窓を叩いた。そちらへ振り向くと警官が立っていた。え、自分は何も悪いことはしてないですよ(やっていることはかなり怪しげだが・・・)。
窓を開けると、その警官は最近この辺で車上荒らしが頻発しているので車内を確認させてほしいと言う。いつもだとどこかのサービスエリアかカミさんの実家の駐車場を借りて作業をしているのだが、この日はすぐに取り付けをしたくてカミさんの実家に行く日を待っていられず、自宅近所の車通りの少ない車道で路上駐車しながら作業を行っていたのだ。つまり平たく言えば、自分が車上荒らしの犯人と疑われているということだ。これがあるから都内での車いじりはやりづらい・・・。
まぁ、そうはいっても別にやましいところがあるわけではないので素直に免許証も見せたし、車内のチェックもご自由にやっていただいた。家宅捜索にでも入られているのではないかと思うほど、あちこち念入りにチェックされたが、もちろん悪さの証拠など出てこないのでそのまま無罪 for menとなった。
そんなわけで、水を差された感じがしてテンションはダダ下がり。とりあえず通電テストだけやって元通りに組み上げて、今日の作業を終えることにした。

はい。無事点灯しました。このELメーターパネルはデルソルに取り付けたものと同様、ブルーとグリーンに切り替えが可能になっている。とはいってもどちらも淡色系なので、写真上では違いが分かりにくいかもしれない。
ちなみに上記はグリーンのモードにした時の点灯状態である。グリーンであることは判別しづらいが、以前のもののように盤面全体が煌々と光るのではなく、メモリと文字部分だけが光るようになったので、純正でも設定のありそうなほど常識的な感じで好印象だ。
スパイク純正のレッドメーターと比べると落ち着いた色合いである。さらには明るさを変えることもできるので、長距離運転時などには照度を落とせば運転への集中力も向上することだろう。

そしてメーターを組み上げた後、ブルーモードにして撮影したのがこちら。ブルーのほうが色味が出ているかもしれない。
ただ、、、写真を見てもらうと分かると思うが、スピードメーターの針が30kmあたりを指している。もちろん停車中である。どうも加工時に抜けた針を戻すときに位置がずれてしまったようだ。。。0kmに合わせたのではダメなのか。
このままだと走行中の実際の時速がわからないので危険極まりない。完全に組み上げてしまったので調整するためにはメーターをもう一度全部ばらさなければならない。この日はもう面倒くさかったので作業を終えてしまったが、後日微調整をした。
自分の体感速度で40km/hと思ったときにメーターを見て、その時にメーターが指している速度との差分をチェックし、それからメーターをばらしてその差分を見越した位置に針を刺しなおすという方法で直した。
とはいえ、自分の体感速度が正確である保証はどこにもない。そこでさらに数日後、車を持っている知人にお願いして2車線道路を並走させて、携帯で連携しながらスピードを読み上げてもらった。結果、速度はぴったり一致。
自分の体感速度が案外正確であることが分かったのが今回の一番の収穫だw