[ParentsCar-10] MAZDA CAPELLA SGR
| 型式 | GC |
| 全長/全幅/全高(mm) | 4515/1690/1350 |
| 車両重量(kg) | 1130/span> |
| ミッション | 4AT |
| 駆動方式 | FF |
| エンジン型式 | F8(FE) |
| エンジン種類 | 水冷直列4気筒SOHC |
| 総排気量(cc) | 1789 |
| 最高出力/回転数(ps/rpm) | 100/5500 |
| 最大トルク/回転数(kg-m/rpm) | 14.8/3000 |
| 所有時期 | 昭和63年~平成3年頃 |
前に乗っていたルーチェがあまり程度の良くない中古だったという話はリンク先エントリに書いたが、機関系の方も微妙に不調だったらしく、いつの間にか手放していた。で、その後釜として購入したのがこの車だった。更に前に乗っていたカペラからルーチェに乗り換える際に、もっと年相応な車に乗りたいといって買い替えていた気がするのだが、なぜまたカペラを買ってしまうのか・・・。
このモデルは1982年にセダンとクーペがデビューし、その後1985年のマイナーチェンジで5ドアハッチバックが追加となった。マイナーチェンジが1985年ということは、父が入手した時点で恐らく3年落ち程度のはずなのだが、その割に外見の程度があまり良くないように見える。
マイナーチェンジされる少し前にドアミラー装着が解禁されたこともあり、初期モデルはフェンダーミラー仕様だったが、後期モデルとなるこの車はドアミラー仕様だった。我が家の車では初めてのドアミラー仕様車ということで、やっと時代に追いついたと思った記憶がある。
ただ、元々のデザインがフェンダーミラーを前提としたものであるせいか、なんとなくアンバランスな印象も受ける。またホイールベースの短さも古臭い印象を強めている気がする。この辺りは元々の設計の古さに起因するのだろう。
日本ではなぜか5ドアハッチバックは売れない、というジンクスがあるらしい。そこをマツダは果敢にも挑戦したわけだが、残念ながら街中で同じ車はほとんど見かけなかった。なぜか兄弟車であるフォードテルスターのハッチバックはたまに見かけることがあったが。
ただ、世間的な評価はともかく、自分的にはこのなだらかにスラントするリアビューはお気に入りのデザインだった。ワゴンと比べたらスポーティだしセダンよりも使い勝手がよさそう。合理的なデザインだと思うのだが・・・。
日本では全く人気がなかったが、海外ではその合理性が評価されてそこそこ売れたらしい。マツダはこの当時から世界戦略を想定しながら開発を行っていたので、日本で売れなくてもあまり困らなかったのだろう。
コクピットも割とスポーティなイメージでまとめられていた。そういえば、父の所有した車の中では初めてのAT車だったこともあって、運転がとても楽になったと感動していた。
窓はパワーウィンドウになっているが、開閉スイッチがATシフトゲージに隣接した場所に4窓分まとめて設置されていた。なのでフロント2席のドアにはスイッチが付いておらず、最初のうちはどうにも慣れなかった。
一度、運転席ドアのバックルがバカになってドアが閉まらなくなったことがあった。修理のためディーラーに持ち込むことになったのだが、ドアが閉まらない状態で運転すると危ないからと、窓を開けてシートベルトをピラーに巻き付けて持って行った記憶がある。
当時はシートベルト着用義務がなく、シートベルトを着用して運転していると、臆病者かつまらない人間くらいに見られるような風潮があった。我が家でも自分も含め誰ひとりシートベルトを装着して乗る人はおらず、体の良いロープ代わりに活用してしまったわけだが、流石にそこはロープくらい用意すればいいのに・・・と思った。
ハッチバックなのでリアシートは折り畳めるようになっていた。その畳み方がトリッキーで、座面をフロント方向に起こして立てた状態にしてからシートバックを倒すことで、フラットな荷室を作ることができるようになっていた。
それまでの車はせいぜいシートバックが前方に倒れる程度の機能しかなかったので、これを見た時は少し感動した。で、当時の自分は車酔いしやすい子供だったので、父とドライブ中に時々車酔いすることがあったのだが、そういう時にリアシートを畳んで、そこに転がっていたら酔いが和らぐので、ホスピタリティ溢れる車だと思った。セダンではこういうわけには行かない。
この車は、上に掲載したサイドビューの写真を見てもらうと分かるが、ホイールベースが短い分、フロントのオーバーハングが大きく取られていた。更に車高も他のセダンと比べてやや低いらしく、ちょっとした段差でアゴをこすることが度々あった。
例えば店などの敷地から、歩道を横切って道路に合流するところにやや角度の急なスロープが付けられているようなところがあるが、これまでに乗ってきた車でそこで地面にヒットさせるようなことはなかったのに、この車ではこすってしまうみたいな感じだった。
あごの部分はFRPではなく鉄板で作られていたので、次第にゆがみが出るようになってしまった。上の写真は所有して暫く経ってから撮影したものだが、リップ(アゴ)とバンパーの左右のバランスが悪くなっているのが分かるだろうか。
まぁそんな車だったが、車検が切れるまで2年乗ったのだったかな。自分がこの車を気に入っているという話は父にもしていて、じゃあ、免許取った時にそのまま乗れるように取っておこうという話になった。
父は新たに車を購入するので、この車を保管するために近所に駐車場を借りた。当時は月3000円とかで借りられたので、そのくらいなら負担感もないと思ったのだろう。で、自分は当時中学生。18歳で免許を取るとして残り4年。4年後にこの車を自分で運転するのかと思うと、早くその日が来ないか楽しみで仕方なかった。
数日に一度、駐車場まで行ってエンジンをかけたり車の掃除をしたり。暫くそんな感じで手をかけていた。
で、まぁその駐車場の周りはほとんど交通量のない田舎道しかなかったので、こっそり運転してみたりするわけですよ。父の運転しているところを十数年見てきているので、操作の仕方は頭に入っており、差し当たっての困難はなかった。
だが、やっちまったのだ。
車庫入れの時に隣に停められていた車にこすり傷を付けてしまったのだ。それが発覚して父からは叱られた。まぁそれは仕方ない。で、弁償云々の話になるのだが、そのこすり傷を付けてしまった相手の車も、実はほぼ廃車状態で放置されていたラングレーだった。父としては無価値なものに弁償とかいわれても困るという妙な理論で、持ち主からの請求をはぐらかしていた。
そういう所で無双するところは父らしいといえば父らしい。自分が相手側だったとしたらゾッとする・・・。それはさておき、それから交渉が膠着した状態のまま数か月が経過し、気が付いたら傷になったところにサビが出はじめた。
なんか、それでケチが付いたというか、もう免許取った時にはこれじゃなく違うのに乗れと言われて、結局廃車されてしまった。