[AtrayWagon-02] いじりれき 2001/08

納車後のインプレッションとか、オプションの話とか:


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待ちに待った納車が済んで晴れて自分の4台目の車となったアトレーワゴン。こんな車である。丁度その少し後にお盆休みとなったので、インプレを兼ねて能登半島1周のドライブに行ってきた。

日程は2泊3日。当時父が同居していたので父との2人旅となったが、車中泊がどの程度快適にこなせるか調べるため、初日は車中泊にチャレンジしてみた。

 

軽ワンボックスにしかない装備のひとつである、フロント、リア両シートのフルフラットは寝心地かなりいい感じだった。といってもシートは多少デコボコするので、人によってはしっくりこないかもしれない。その場合はリアシートを畳んで荷室部分で寝ることも可能。その場合寝床は完全にフラットとなるが、床面が鉄板に薄いシートを1枚敷いただけなのでマットなどが必須となるだろう。

それと男2人での車中泊となった場合、やはり隣の人との距離が近いのが気になるかもしれない。今回は親子水入らずなので大して気にならなかったが、流石に寝返りなどは少し気を使ってしまった。

 

エンジンはターボが搭載されているだけあって、自分がこれまで知っていた軽自動車のイメージを覆す俊敏な加速でストレスを感じさせることがなかった。信号からのスタートダッシュなどでも後ろの車からせっつかれたりすることがないので、堂々とした気持ちで運転ができる。

高速走行時に100キロあたりから更に加速するような場合でも、ある程度余力が残っているので追い越しでモタつくこともない。まぁ、120キロとかで追い越し車線を爆走してくる車に後ろにつかれると煽られるのは仕方のないところだが。

ちなみに高速走行中はターボが常に作動した状態になる。回転数が加給域となる回転数を下回らないのだ。なので掃除機のような加給音が常に耳に入って来るのがやや耳障りではある。

そして連続加給をしているので燃費が悪くなる。一般に高速走行をすると燃費は向上するものだがこの車はむしろ燃費が悪化してしまう。その辺は余力のない軽自動車の限界か。

もっとも一般道の走行中の回転数はそれなりに落ちるので案外静かである。キックダウンする際も大抵3速に落ちる程度でカバーされるのでそれほどうるさくならない。なので日常の利用時にはこれといった不満はない。

 

一方、足回りはかなりバタバタしている。フロントはサスペンションが柔らかいのか、車に乗り込む時に車体がふわふわと揺れるほど柔らかいのだがリアは固い。基本的な設計が商用モデルであるハイゼットと共通なので、荷物を載せた時に丁度良いくらいにセッティングされているせいらしい。

自分は乗用車として使うことが殆どなので大抵は空荷状態で走ることになり、リアに荷重がかからないのでバタバタと跳ねる。フロントシートに座っていればそこまで気にならないのだが、リアシートの乗り心地ははっきり言ってかなり悪い。

なお、直進時の安定性はかなりよい。セミキャブオーバー形の足回りとなってホイールベースが大幅に拡大されたことが功を奏しているようだ。

 

セミキャブオーバータイプのボディをまとっているが、エンジンは従来どおり前席のシート下にある。そのせいで着座位置はかなり高い。その分見晴らしが良いのでそれはそれでよいのだが、エンジンが座席下にあるので他のオーナーのサイトには「ケツが熱くなる」なんて書かれていたりする。

自分は熱についてはそれほど気にならなかったが長時間運転すると腰が疲れた。座席のクッションが薄いせいだと思う。

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リアビューはこんな感じだ。ご覧のとおり前期型のモデルになる。
後期型はライト周りにゴテゴテとしたデコレーションが奢られているが、個人的にはこのくらいすっきりしている方が好みである。

 

リアアンダーミラーを見てほしい。スコップみたいな形状をした安っぽいデザインだ。販売時には付いていなかったのだが、購入時に店と交渉してオマケで付けてもらった。オマケなんだから安物でも文句言うなということなのかと思っていたのだが、後日前期型アトレーのカタログを入手した時にこれが前期型の純正オプションだということを知った。

一方、後期型の方は四角いしっかりしたデザインに変更されている。そっちの方が圧倒的に見栄えが良いので自腹で付け直そうと思って店に注文しに行ったら、前期型と後期型で取り付け位置が違っており、取り外したら穴が残ってしまうからやめた方がいいですよと言われた。そうなのか。。。結局交換は諦めた。

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運転席まわりはこんな感じ。まぁ全体的によくできている。軽自動車を感じさせるチャチさがあまりないのがGood。細かい所を見て行けばそれなりなのだが。

前期型のカラーコーディネートは明るめの色となっていて、シートのデザインなどはちょっと浮かれている。後期型の方はブラック内装で引き締まっていて、そこだけは後期型の方が羨ましい。
シートはベンチタイプになっていてセンターに大きな肘掛けがあるので、運転するときは楽ちんだ。

 

足元の収まりはかなり悪い。セミキャブ軽の構造上フロントのタイヤハウスがどうしてもペダル付近に出っ張ってしまうので、いわば宿命である。アクセルペダルが左に寄っているので、ドライビングポジションを取った時に足首を少し内側に向けて踏む感じになる。短距離なら全く気にならないのだが長距離走ると足首が痛くなってしまう。

また助手席側はさらに微妙だ。運転席のペダル空間を確保するために、助手席側の足元は運転席側以上に狭くなっている。つま先側はタイヤハウスが邪魔して狭いし、かかと側はドアのステップでえぐれている。おまけに中央部分にはミッションが格納されている大きなでっぱりがあって、足を落ち着いて置いておける場所が少ない。

 

ATはコラム式だ。ステアリングコラムから生えているのはステップワゴンと同じなので操作はすぐ慣れたが、ステーが長く移動量が多いので、暫くは勢い余って違うレンジに入れてしまうことが何度かあった。

シフトレバーの先端にはボタンが付いていて、これを押すことでオーバードライブをOFFに出来る。専らエンジンブレーキの時に活用する感じだ。

 

カップホルダーはドアパネルに折畳式のものがついている。スペースに制限のある軽にしてはよく考えられたアイディアだ。だが、フタの開いた缶ジュースをここに置いたままドアを開閉すると中身がこぼれてしまう残念仕様。。。

イケてないのがハザードスイッチ。今時コラム上に取り付けられている。かつては緊急時以外に操作する必要がなかったため昔の車は大抵ここに設置されていたのだが、最近はサンキューハザードのような使われ方をすることも増えたので、押しやすい場所に移設されるようになってきた。アトレーも後期型ではセンターコンソール中央のボタンエリアに設置されるようになったので丁度過渡期だったわけだ。

コラムはハンドルの後ろ側となるのでそもそも手を回しづらいうえ、緊急用のスイッチなので容易にスイッチが入らないようわざと固く作られている。なのでとっさのサンキューハザードはこの上なくやりづらい。

ネットで後期型のハザードスイッチを取り寄せて移植している人がいたので自分もやりたいなと思ったのだが、当時は電気的な知識が皆無だったので検討するだけで終わってしまった。

 

取り付けられているカーナビはイクリプスのCD/カセットモデル AVN-3310Cというものだ。ステップワゴンについていた純正カーナビでカーナビの便利さを知ってしまった自分は、この車にも取り付けようと思ったのだが、カーナビともなると流石になかなか高価だ。。。と思っていたらこの機種が在庫処分で8万円ほどで売られていたので思い切って購入した。

在庫処分だけあって設計はだいぶ古い。当時既にDVDナビが主流になっていたのでもはやCDナビは時代遅れなシロモノだったが、ステップワゴンについていたやつもCDナビだったので、それと同程度なら不満もないだろうと考えての購入である。

 

実際、ナビゲーション機能そのものについては特段の不満はなかったが、ひとつだけクリティカルな残念仕様があった。それはCDドライブが音楽CDとナビCDで共用だということである。つまりCDを聞いている時にナビが使えない。見知らぬ街を走る時にナビゲーションを設定するとCDでBGMが流せない。そういう場所でこそBGMで気分を盛り上げたいのに。

カセットとナビゲーションの併用は可能ではあるのだが、もうカセットの時代じゃないんだよなぁ。今時、いちいちマイベストを作って持って行くのは流石にダルい。ということで8連奏のCDチェンジャーも同時購入した。

ところが使ってみたらこれはこれで不満だった。というのもCDチェンチャーをリアシートの足元に設置してもらったので、その辺に出かける時にいちいちチェンジャーにCDを詰めるのが面倒なのだ。入れっぱなしにするとCDが傷みそうだし、家でも聞きたいので都度都度出し入れする前提だったので余計である。チェンジャーを運転席から手の届くところに設置することが出来なかったせいだ。

それならもうワンランク上のDVD・CDが同時使用できるモデルを買った方がよかったかもしれない。。。わがままい言わず我慢せい、と言われたら返す言葉もないのだがちょっと選択をミスったかもしれない。

 

後日外部機器のイヤホンジャックから取り出した音声信号をカセットデッキで読み込ませるカセットアダプターなる商品が売られているのを見つけて、これだ!と思った。

これならポータブルCDを持ち込んで繋ぐことでCDとナビが同時利用出来る。イヤホンジャックが付いているものなら何でも接続できるのでポータブルMDも再生できるようになった。しかもプレーヤーはグローブボックスとかに放り込んでおくことが出来るのでディスクの交換も容易だ。

なんだ最初からこれにすればよかった。

Posted by gen_charly