エアコン故障
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購入した当初からなんとなくエアコンの効きが悪いような気はしていたのですが、原付はそんなに暑がりでもないし、車両もスパイクに比べて一回り大きくなっているので、多少効きが悪く感じるだけか、ガスが多少抜けているのかなぁ、などと勝手に納得していた訳ですが。
それでも、東北への旅行を控え、車中泊もあるので、念のため旅行前にガス抜けだけでも調べてもらおうと思っていたのですが、なんか妙にカミさんが頑張って調べてくれて、エアコンガスが空気中に抜けるというのは配管類の劣化で漏れ出しているのでもなければ可能性は低いということで、もう少し詳細に調べてみると、ガスがちゃんと入っているかある程度、エンジンの点検用の窓から調べられることが分かりました。
エアコンを動作させて、コンプレッサーが動いているときに、点検窓を泡がさらさらと流れていれば問題ない、との事で、実際に見てみたらさらさら血液よろしく、泡がきれいに流れていたので、大丈夫だろうと判断してそのままにしていました。
旅行中は問題なく涼風を提供してくれていたのですが、東京に戻ってきて次の週に乗った時、事件は起こりました。
バンド練を済ませて帰りの車中でいつもどおりエアコンのスイッチを入れたら、むわっとした熱風しか出てこなくなってしまったのです。
東北地方遠征で、困憊してしまったのかな。。。
再度、エンジンを開けてみると、そもそもコンプレッサーが動いていないらしい。
いやな予感はしつつ、しょうがないので近所のディーラーに点検を頼むと、暫くして持ってきた見積を見てびっくり。
サービス担当の話によると、
- 切り分けの結果、電気的にはちゃんと信号が行っている。
- エンジンとコンプレッサーの間にあるクラッチがうまく繋がっておらず、コンプレッサーが働かないので、送風しか行われず、冷たい風が出ない。
- クラッチとコンプレッサーはいずれにしても交換が必要だが、コンプレッサーが破損したときの破片が、配管の中に入り込んでいる可能性もあり、そこまでは一緒に交換した方がよい。
ということで、コンプレッサー、クラッチ、ステーター、ベルト、フィルター、エキスパンジョンバルブ、フロン(エアコンガス)、オイル、工賃、〆て見積金額は13万オーバー。。。
どの道修理するハメになるなら、下調べせずにガス交換しなくて済んだのがよかったのか悪かったのか。。。
とてもおいそれと出せる金額ではないので、苦虫を噛み潰したような顔して(たと思う。。。)、見積書を見ていたら、
- この見積は全て新品価格だが、コンプレッサーについてはリビルド品を利用することで、15000円程度は安くなると思う。
- また、中古品を手配してそれを取り付けることも可能で、その場合はおよそ半額程度で収まるかもしれない。
- ただし、中古は一切保障ナシ。新品・リビルド品は1年または1万キロの保障がつく。
ということです。さらに、
- 今出している見積は、コンデンサより手前の部分までの交換の費用で、通常はコンデンサ手前のフィルターでごみを除去できるのだが、万が一除去しきれずコンデンサ内にごみが入り込んだ場合には更に追加費用が発生する可能性もある。
新品やリビルド品の方が安心度合いが高いとはいえ、1年1万キロじゃ焼け石に水と言えなくもないし、悩むところです。
いずれにしても原付一人の判断で決められることでもないので、一旦持ち帰ることにしました。
で、家に帰ってから、東北に住む自動車整備士をやっている従弟に今回の現象を話してみると、
- それって、マグネットクラッチがいかれただけっぽいよ。
- ディーラーは中途半端な対応すると、後々責任問題になるかもしれないら念のために全交換と言っているんだとおもう。
- こないだウチに入庫したオデッセイでも同じ現象が出たんだけど、クラッチを交換したら直ったよ。
- ホンダ車は結構多いんだよね。
- とりあえずディーラーで、「後で出た不具合はまたその時考えるので、マグネットクラッチだけ交換してもらえませんか?」って聞いてみるといいよ。
という回答でした。
その情報を持って再度ディーラーに相談に出向くことに。
ディーラーに上の従弟から聞いた話をしてみると、
- コンプレッサーが駄目になっているかどうかは、フィルターにたまったカスを見ればある程度判定できるが、今回のような現象が出ている場合は一般的にコンプレッサーもイカれている可能性が高い。
- 最初に提示した見積は、一般的に今回の現象が出たときに交換する事になる可能性が高いものを全て見積もったもので、直さなくて良い部分があれば、その分の価格は下げることが可能。
- ただし、どこまでを交換しなければならないかは、一旦ユニットを外して見る必要があるので、一週間くらい車を預けてもらう必要がある。
とのこと。
一週間も預けるのは車を使う予定があるとまずいので、一旦持ち帰ります、と、その場は再度保留にしました。
が、今年は例年になく暑い日が続いていて、炎天下では流石に窓を全開にしていても、信号待ちで止まるとうだるような熱風が入り込んできて、結構めげます。。。
自宅に戻り、再度従弟に相談すると、
- 一般的にはマグネットクラッチだけで直ると思うけどね。。。
- 部品は中古じゃなくてリビルド品を使ったほうがいいよ。
- 岩手まで部品持って来てくれれば、修理費無料で付けてあげられるんだけどね。
工賃だけで3万近くの見積がでているので(それだけ手間になる部品だってことですが)、結構手痛い出費です。
行き帰りの高速代と工賃がトントンくらいなので、本気で岩手まで行って直してもらおうか真剣に悩みましたが、
- あ、でも見積にエキスパンションバルブが書いてあるんだよね。エキスパンションバルブとかはうちらじゃ手に負えないから、そん時は提携工場に回送しちゃってるから、もしかしたらウチでは直せないかも。
それを聞いて岩手に行くのは諦め、ディーラーでなるべく安く仕上げて貰う方向で話を進めることにしました。
翌日再度ディーラーを訪ねて、とりあえず一週間預けるので、調査の上、可能な限り交換しなくてよい部品はそのままにするという事でお願いすることにしました。
その日の夕方、とりあえずフィルターのチェックが終わったと連絡がありました。
#あれ?チェックに一週間ぐらいかかるんじゃなかったっけ?? ま、いいけど。。。
- フィルターをチェックしたらごくわずかにカス状の物が確認できる。
・この位の出方ならコンプレッサーは壊れていない可能性が高いが、それでもいくらかカスが出ているということは、コンプレッサーに何かしらの不具合が出ている可能性もあり、そういう意味では今回直ったとしても、次いつ壊れるか分からない。
原付としては、コンプレッサーが見積上一番高い部品なので、使えるなら使い続けたい所ですが、ここで交換しなかったことによって、次回コンプレッサーが壊れたときに、今回交換するよりも余計な費用が掛かる事態は避けたいところです。
その辺を聞いてみると、
- 一般的に、コンプレッサーが壊れるだけだと思うが、最終的には分かりません。
とのこと。
コンプレッサーが壊れるか、壊れる直前に出る現象にどんなものがあるか聞いてみると、ニオイと音で分かる場合があるそうです。ただ、これが出ないままいきなり壊れることもあるらしいのですが。。。
#要はあらゆる可能性があるってことね。。。言いたいことは分かるけどね。。。
その連絡を受けて再度従弟に電話。
- コンプレッサーが壊れたらそのときはそのときでいいんじゃないかな。
- コンプレッサーが壊れてもエキスパンションバルブとかまで壊れるって話は滅多に聞かないから、再度交換する事態にはならないんじゃないかな?
だそうです。
まぁ、この辺が妥協点になりそうですね。。。
それと、気になったのがエアコンガスの交換。
クラッチの交換だけならガスは抜かずに済むんじゃないかと思ったのですが、
- ホンダのエンジンって整備性悪いのよ。。。
- クラッチだけをはずす為の工具がないし、あっても位置が悪くて力がかけられないから、コンプレッサーごと一旦外して作業するはずなんだ。
- だからガスも入れなおしになるんだよ。
その話を聞いて、ふと最初に立ち返りました。
エアコンガスってネットだと抜けないものってなっているけど、その辺どうなの?と。
従弟は明確な答えをくれました。
- エアコンガスって抜けるよ。
- 一応建前上は抜けないことになっているけど、低圧管と高圧管のバルブの所って、タイヤの空気入れるバルブみたいになっているから、タイヤの空気が徐々に抜けるのと一緒で、結局抜けてくるんだよね。
- ってことは、前から効きが悪かったんでしょ?ガスが抜けてコンプレッサーが圧縮するものがなくなって、クラッチが焼きついた、って言うのが今回のオチじゃないの?
うーん、妙に納得。。。
とりあえず、ディーラーに再度電話をかけ、今回はコンプレッサーの修理は見送る旨を伝えると、
- クラッチとステーターのセットの交換
- フィルターの交換
- ガスの交換
- 工賃
あわせて5万円ちょっと、ということなので、修理続行をお願いしました。
来週末には、また良く冷える車に乗れることを考えれば、やむを得ません。
・・・っていうか、この尋常ならざる炎天下何よ。。。
そんな訳で週末を楽しみにしていたのですが、水曜日にディーラーから電話。
なんでもここんところの猛暑でエアコン故障の車が相次いでいるらしく、クラッチの在庫がなくなってしまい、次の入荷が翌週になるということ。。。
それは入庫させる前に調査してください。。。(--#)
その週の週末に車を使う予定があったので、週末に一旦車を一時帰宅。
クラッチ交換の作業時間を聞くと朝預かって夕方に完成、という感じになるらしいので、翌週の週末に再度預けに行くことに。
木曜日の段階で再度ディーラーに連絡をいれ、部品の入庫を確認すると、ちゃんと入庫したとのことです。
という事で、再度週末。
土曜日朝イチで車を入庫し、どのくらいかかるか改めて聞いてみると、2~3時間という事だったので、そのまま店で待機することに。
本などを読んで時間をつぶしていたら昼ちょっと前に作業完了のお知らせ。
店の前に移動されてエンジンがかかったままの車のドアを開けると、爽やかな冷風が流れてきました。
どうやら無事に直ったようです。
従弟の予想通り、コンプレッサーは無事だったようですが、また次何時壊れるか分からないのが心配ですね。。。
という事で、納車されてから写したコンプレッサー付近の写真。
ベルトの裏に真新しいクラッチが見えますね。
で、直って、「コレでやっと車内が快適になる~」 と喜んでいたら、次の週辺りから天気が優れない日々が続き、そのまま寒くなってしまい、クーラーが活躍することは殆ど有りませんでした。。。
なんだそれ。。。