車内静音化について考える・7 [デッドニングその1] ——-
先日物置を掃除していたら、デルソルに乗っていた頃に加工したデッドニングキットの制振シートの余りが出てきました。
せっかくなのでステップワゴンに取り付けてみることに。
とは言っても制振シートだけでは大した効果が得られないので、不足している物を調達しにカー用品店に行ってみることに。
売り場の脇にパンフレットが置かれていたので手にとって見ると、デッドニングといえば以前はドアに対して加工するものでしたが、今では天井だの床だのピラーだのタイヤハウスだのあらゆるところを加工して振動を防ぐようなソリューションになっていて、隔世の感があります。。。
まぁ、天井はともかく、床の加工はこちらの記事で書いたとおりセルフで済ませたので、今のところは考えなくてよさそうです。
ドアパネルも以前はスピーカー周りだけを加工するくらいでしたが、今ではドアはもちろん、ラゲッジドアまでも制振加工するのがお勧めなんだそうで、そこまで完全にふさげば確かに防音や断熱の観点からも有効な気がしますが、こちらにも書いたとおり、サードシート助手席側はスライドドアのユニットが収まっていてふさぐことが出来なさそうなのと、費用対効果を考えると現実的ではないので、片手落ちの感もありますが、フロントドアのみの加工にとどめて、その他はひとまず見送りたいと思います。
例によって、一般品で代用できるものは代用して節約したいと思うので、代用の利かない制振シート系のみエーモンのものを、それ以外はそれぞれホームセンターから手配しました。
ということで、買った材料は以下の通り。
制振シート 2172(金属のほう) 2枚 @¥3,129
制振シート スタンダード 2360(ゴムタイプのもの) ¥1,890
プロテクトクッション 2コ @698
アクリル両面テープ ¥1,080
タフクリンS ¥598
それから、写真には撮っていませんが、敷物売り場でみつけたクッションシートを1mほど購入しました。
それと、せっかくなので、音質向上効果が高いと評判のインナーバッフルボードも奢ってみる事にしました。
アルパインインナーバッフル KTX-H1 ¥4,200
ということで、2月ごろには一式揃えていながら、3・11が有ったりして延び延びになっていたのですが、先日時間が出来たので加工してみることにしました。
まずはインナーパネルの取り外し。
スピーカーを交換した時の記事にはずし方を書いていますので、参照してみてください。
で、はがすとこんな感じで、ビニールのカバーがかぶせてあります。
このカバーはブチルゴムでボディと接着されていますが、不要なのではがしてしまいます。
で、はがすと、ブチルゴムのみがボディに残るのですが、これがまた極悪で。。。
このブチルゴムも除去しなければならないのですが、これがまたガムのようにネバネバとしていて、うっかり触れるとあちこちにくっついてしまいます。
エーモンのパンフレットによるとこのネバネバなブチルゴムはホンダ車特有のものらしく、それに対応するソリューションとしてブチルゴムの上からかぶせる様に貼り付けるアルミテープなどが売られていたりするのですが、なんとなく横着するのは抵抗があったので、頑張ってはがすことに。
デルソルのときは、ジッポーオイルでひたすらふき取ったのですが、時間ばかりかかってかなりへこたれた記憶があったので、今回は上に書いたとおりシールはがし液を買ってみました。
パッケージには固着したシールの跡なども強力にはがしますと謳われていたのでちょっと期待。
まずはヘラなどを使って大雑把にブチルゴムを削いでいきます。
原付はシールはがしのケースを使って除去しました。
で、ここからが第一の山場。
早速シールはがし液の出番です。
このシールはがし液はジェル状になっていて液だれしにくいようになっているはずなのですが、ジェルが思ったよりゆるく垂直面では塗った瞬間ダラダラと垂れてきてしまいました。。。
なので、付けては付属のヘラで伸ばしてを繰り返しながら全体的に塗布していきます。
説明書では5~10分待ってからヘラでこそぐよう書かれていましたが、試しにすぐにヘラを当ててみると案外すぐにはがれ始めたので、一気にやってしまうことに。
30分くらいかけて一通りはがし終わりました。
その後、脱脂を兼ねてジッポーオイルでふき取っていきます。
これがはがし終わった後の写真。
デルソルの時は一時間以上かけて地道にやったものですが、思いのほかすばやく完了できました。
当初、制振シートは物置から出てきたものと、追加で購入した一箱でどうにかする予定だったのですが、サービスホールにあてがって採寸していくと、ドア下部で大口を開けているサービスホールが曲者で、どう頑張っても全ての面をふさげるような形で寸法を取ることが出来ませんでした。
しかたないので、金属タイプの制振シートを追加でもう一箱購入し、ついでにインナーパネルの加工用にゴムタイプの制振シートも追加購入したという次第です。
で、ここまでくると、下準備は完了。
いよいよ加工作業にはいっていくわけですが、まずはパネル内側のアウター側に制振シートと吸音材を貼り付けて行きます。
吸音材は、でこぼこの面があるクッション状のものなら大概吸音効果がある筈なので、ジュラルミンケースなどの仕切りに使うためのスポンジを調達。
貼り付ける場所はスピーカーの背後部分と、後は要所要所で。
アクリル両面テープを背面に貼り付けてから適当な大きさにカットして、ボディに貼り付けていきます。
貼り付けたクッションシートをバッフル越しに見たところ。
丁度スピーカーの真後ろにクッションが来るように貼り付けるのがオシャレなんだそうで。
要所要所の方は、制振シートの余りを10cm x 5cm前後に短冊状に切って先にボディに貼り付けて、更にその上に同じくらいの大きさにカットしたスポンジを貼り付けます。
若干嵩があるスポンジだったので、ガラスの開閉に影響があるかもしれないと思って、コネクターをつないでガラスを動かしてみましたが、まったく触れることなく開閉したので、このままで行ってみようと思います。
続いてサービスホールを埋める作業に移ります。
デッドニングの作業のメインといっても差し支えない行程かと思います。
ということで、貼り付け面を再度脱脂して貼り付け。
ヘラを使ってでこぼこを伸ばしていきます。
パンフレットでは折りたたまれていないシートを使っているのか、きれいに貼り付けられていましたが、実際の製品は折り目が残ってしまっていて、そこが若干皺になってしまいました。。。
もちろん、スピーカーホールの周りにも貼り付けます。
真ん中の部分は切り取って、小さいサービスホールを埋めるのに使います。
これが貼り付け終われば、ドア側のデッドニングの作業はほぼ完了。
今回はバッフルボードも取り替えることになっているのでもうひと作業。
付属のネジが目ネジではなく平ネジで、しかも六角レンチで締めるタイプのものになっていました。
六角レンチの持ち合わせがないかもしれないと思って一瞬ヒヤッとしましたが、ツールセットの中に入っていました。
これは程なく取り付け完了。
最後にスピーカーとつけておしまいです。
で、後はインナーパネルの制振加工があるのですが、日が暮れてしまい時間切れ。
運転席側パネルと内側パネルの加工はまた後日ということで。。。
早速持参したCDをかけてサウンドチェック。
運転席側、助手席側とバランスを振って試してみると、明らかに音の違いを感じることが出来ました。
運転席側はどこかから音が漏れているようなスカスカな感じがあったのですが、助手席側は低音部までちゃんとスピーカー前方から抜けて聞こえてくるような感じです。
おかげ?で、逆にスピーカーの貧弱さが目立ってしまったのが残念な感じです。。。
少し走らせて見たところ、車内に侵入してくる外部のノイズも若干低下したような気がします。
まぁ、運転席側がまったくノーマルのままなので、こんなものかもしれません。