ルームランプスイッチの増設・1
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きっかけはとあるネットの記事を見て車中泊が多い原付の車にもこれをつけたら便利そうだな、と思ったことなのですが、その人が運転席につけていたのに対して、むしろこのスイッチが役に立つのは、後部座席で食事をする時や、就寝中に急に明かりが必要になった時ではないかと考えて、取り付ける場所を考えてたりしていたら、どんどんややこしい感じになって、重い腰が上がらずに2年以上放置してしまいました。。。
何度か構想を練り直して、目処が立ったので連休を使って作業することにしました。
なお、基本的な設計や手順は、上記リンクの記事に基づいています。
まず、スイッチ本体ですが、これはオデッセイ用のルームランプスイッチ(部品番号35150-S3N-003)を使うということで、ホンダから入手しました。
で、スイッチを手にどこに取り付けるかひとしきり考えました。
運転席と違い、適当なブランケットが無かったのですが、以前取り外した純正ナビ用の使っていない外部入力端子が丁度スイッチと同じくらいの大きさだったので、これを外して設置出来ないかと思いました。
端子そのものは上に引き抜くようにすれば簡単に外れてしまいます。
そこにスイッチをあてがって見ると、残念ながら、外部入力端子のほうが若干大きいようで、スイッチを固定することが出来ませんでした。
それで諦めて大人しく運転席のブランケットに取り付けようかと弱気になったりしたのですが、ホームセンターで何か適当な材料が無いか探しているうちに丁度良い感じのモノを見つけました。
購入したのは、アクリルボード。
アクリルボードを加工して上記手書きの汚いイメージ図の様な感じのアダプタを作ってみることにしました。
配線をいじったりすることはそれなりにやったことがありますが、工作系の作業はどちらかというと苦手なので、うまく行くかは何ともいえませんが。。。
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さて、取り付け位置の問題はさておき、スイッチそのものの概要としては、運転席下にあるヒューズボックスを兼ねたMPCS(マルチプレックス・コントロールシステム)に繋がるルームランプの配線の間にスイッチを割り込ませるイメージになります。
今回はスイッチ本体の取り付け位置が後部座席となるため、MPCSからスイッチまでの配線は延々運転席側を通し、イルミネーションはサンルーフのスイッチから、アースは運転席下に設置したリアモニターのチューナーユニットに逃がす形にしました。
それと上述のリンク先の記事ではMPCS周りの写真が欠落していて場所が良く分からなかったので、ホンダで事情を話して配線図を分けてもらいました。
今回の加工で運転席とセカンドシートのルームランプがコントロールできるようになるのですが、どうせなら独立して動いているリアゲートのランプもコントロールできないかな、と思い、配線図とにらめっこしてみたのですが、どこをいじればよいのか完全に把握できず、原付の周りにも電気系に詳しい人がいなかったので、結局そこは諦めることにしました。
(リアゲートの開閉時に反応しなくてもよければ、配線をルームランプの線につなぎかえるだけなので簡単なのですが。。。)
あらかた設計がまとまった所で線材などを買い揃えて、作業日を12月の連休に決め、それまでにまずスイッチ周りの加工を済ませておくことにしました。
スイッチの端子形状に合うコネクタの入手が難しいということだったので、上述リンクの記事どおり、ファストン端子という端子を利用することにしました。
これがファストン端子。
そして、熱収縮チューブで端子を覆ってコネクタに接続された端子同士がリークしないようにしておきます。
今回は加工しやすいように、スイッチから短い線を出しておくことにしました。
端子の1番と5番は共にアースへ行く線のため、圧着端子で合流させました。
原付は確認し忘れたのですが、もしかしたらホンダで受け側のコネクタも入手できるかもしれません。
入手できれば、上記の作業が不要になるのでだいぶ手間を省けますが、この記事にも書いたとおり、配線込みだったりすると多分高価になるので、その辺は各自確認してみてください。
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そして数日後、いよいよ車両側の加工作業開始です。
まずはMPCSの該当コネクタの位置を確認してみることに。
運転席のコインポケットの丁度裏あたりにヒューズが沢山並んだMPCSがあります。
その背面側、裏から見て右の上から2番目のコネクタにルームランプの配線が来ています。
・・・と口で言うと簡単なのですが、実際の現物は、どうやったらこのコネクタ外れるんだ!?というとんでもない位置にコネクタが設置されています。
表から見ると、ユニットの一番上と右斜め下がネジ止めされているので、これを外して(緩めるだけでもいけるかもしれません)、少しだけ動かせるようにして、コネクタを引き抜きます。
で、どうにか引き抜けました。
このコネクタの7番に繋がる緑/赤の線がルームライトスイッチからの線になります。
で、この線を切断してスイッチへ向かう線を接続するためのギボシ端子などを装着するのですが、今までの作業で触れたとおり、この作業性でギボシを付けるのは無理だろうと作業前から分かっていたので、以下のコネクタを購入してみました。
この圧着端子は分岐先に予め線とギボシが組み込み済みの物で、横着な原付にはありがたいアイテムです。
ボディ側とMPCS側の線を間違えないようにギボシ端子にしるしをつけておくことにしました。
先に線をカットしてから圧着端子を装着。
いざとなったらまたつなげれば元に戻せることは分かっていても配線を切断するのは毎度少し勇気の要る作業です。
とりあえず最初の関門はクリアできました。
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次の作業はランプ側のアース線の取出しです。
ルームランプを固定する2箇所のネジ穴のうち片方がアースになっていて、それをジャックしてスイッチまで引き回します。
件の記事によると、アース端子にアース線を半田付けされたようですが、またしても横着な原付は配線にアース端子をつけて共締めにしてしまうことにしました。
こんな感じです。
で、この配線をどうやって引き回すかでまたひと苦労。。。
天井の内張りは簡単に剥がれるのかと思っていたらところどころ固定されていて、脇から線を引き出すのがうまく行きません。。。
結局、フロント側は一旦サンルーフの隙間を経由して運転席ドアの上部から、リア側もサンルーフの隙間を経由して運転席側までまわして、スピーカーホールまで引き回した後、線を合流させました。
サンルーフなしの場合は線を出すのにだいぶ苦労するかも知れません。。。
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続けてイルミネーションの線ですが、前述の通りサンルーフのスイッチから分けてもらおうと思います。
サンルーフスイッチのコネクタの資料を貰っていなかったので、どの線がイルミネーションか分からず、検電テスターを使ってチェックしたところ、前から見て一番右端の赤い線がそれだったので、ここも圧着端子で接続しました。
いや、しかし、サンルーフ装着車に乗っている人じゃないと全く役に立たない記事だな。。。
それはさておき、最後にルームランプスイッチのアースを運転席下に設置してあるリアのテレビユニットのアースへ合流させました。
サンルーフが無い場合、イルミの線はリアクーラースイッチの配線が使えると思います。
最悪はフロントまで引っ張って件の記事の通りミラースイッチのイルミネーションなどに配線すればよいと思います。
アース線もまたしかりです。
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で、ここまで作業したところで、一旦点灯試験を行っておくことにしました。
それぞれの配線にギボシ端子をつけ、仮接続をしてスイッチをオン!
あ、あれ?
つかない。。。
背筋を伝う冷や汗。。。
配線の接続先もちゃんと正しくなっていて、もしや違う配線をぶった切ってしまったか、はたまた原付の車は対応しないことになっているのか、落ち着いておさらいしてみたところ。。。
あ、MPCSのコネクタ外したままだったわ!
そこに気づいてコネクタをちゃんと接続してから再度スイッチをオン。
点きました。
ちゃんとイルミネーションも光っています。
ヤレヤレでした。。。
ここまで終わったところで、日も傾いてしまい作業がしづらくなってきたので、一旦中断することにしました。