[OtherCar-03] 地元のバス

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自分が子供の頃に住んでいた街を走っていた東武バス。
左側のバスはいわゆるバス窓タイプのバスで、側面窓の上半分のガラスがHゴムで固定されている古き良きスタイルだった。

当時のバスは、メーターのバネが弱かったのか、やたらとプルプル震えていたのが印象深い。
プルプル、じゃないな。10km単位でブランブランという感じで振動するので、現在の速度なんか、何となくというレベルでしか分からないシロモノだった。

そういえばこのバスはまだ床が板張りだった。板にニスが塗られているので、ニスと軽油の臭いにやられてよくバス酔いをしていた。
それに、この手の床は雨の日によく滑る。雨降りの日にバスを降りる際に思いっきり滑って転倒したことがある。。。今だったらちょっとした問題になると思う。

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もう一台。こちらは上のバスよりは1世代新しいバスだ。でも当時の自分はなんでこんな写真撮ったんだろう?
一里飴の広告が懐かしい。


もう一つ思い出話。雪の日にバスに乗る用事があったのだが、バスが停留所に停車して乗客を降ろした後、再び発車しようとした際に無理やり追い越しをかけてきた車に接触してしまうという事件があった。

車内に接触の衝撃音が響き、運転手が慌ててバスを降りて行った。乗客が動揺した表情で事の成り行きを見守る。
自分はその時最前列に座っていたので、事の一部始終をずっと固唾をのんで見守っていた。

バス側に大きな損傷はないようだが、車の方は助手席側が大きく凹んでいるのが見えた。車外で双方の運転手が一頻り会話している。流石に車内からでは何を話しているのか聞こえなかったが、どちらかが怒りに任せて怒鳴ったり、といったことはなかったようだ。

その後、連絡先の交換等済ませたらしく、それぞれ発車して、車はやがて姿が見えなくなった。
こちらのバスはそこから終点までまだ30分ほど走らないとならない。

幸い、物損事故だけで、人身には至らなかったが、運転手は動揺を抑えつつ終点まで安全に走行しなければならないので、大変だっただろうな、と思う。

いや、当時の運転手は結構気性の荒い人も多かったから、案外車のドライバーをドヤしていたかもしれない。。。
今の運転手は四方八方に気を配って気を使いまくって運転しないとならないので、心労度合いは当時よりも厳しくなっているのではないだろうか。

自分の降りる停留所でバスを降りる際にちらりとバスの様子をチェックしたら、バンパーが直角にひん曲がっていた。
ユニコーンの角のごとく、1mほど前方に銀色の角(バンパー)を突き出したまま、バスは走り去って行った。

あの状態で人を撥ねたりしなければよいのだが。。。と思いつつ見送った。

Posted by gen_charly