0246 – PLAYTECH PRP-61
2021年入手
チビがピアノを習っていることはこのエントリでも触れたが、カミさんが折角習うのならちゃんと身につけさせたい、と言って、毎日の練習を習慣づけさせようと苦戦していた。
それで憂慮したのが外出時の練習である。
実家にはおもちゃのポータブルキーボードがあるので、それで最低限の練習ができるが、旅行などで外泊すると鍵盤に触れない日が出来てしまう。個人的には外出時くらいお休みにしてもいいんじゃないか、と思わなくもないが、普段習い事の面倒を見ているのはもっぱらカミさんなので、自分が口出すのは野暮と思って黙っている。
で、外出時の練習用に何かいい方法がないか思慮を巡らせていたところ、近所のホームセンターでロールキーボードなるものが売られているのを見つけた。
鍵盤部分がシリコンでできていて、その名の通りくるくると丸めて片付けることが出来るようになっている。
これならお出かけに持って行っても邪魔にならなさそうだ、ということでその場で衝動買いしそうになったが、そこはぐっと思いとどまってまずはネットで情報収集。
なぜ思いとどまったかというと、店頭に出ていたものは電源は入っておらず、弾き心地などが分からなかったである。
ネットで調べると、同じような感じのロールピアノは何種類も出ていた。やっぱりその辺は流石中国、という感じだ。で、それらのレビューを覗いてみたら、やはり音がちゃんと出ない、とか音色がひどくて使い物にならない、といったコメントが踊っている。
やっぱ、そうだよな、と思いながら更に見ていくと、鍵盤部分のタッチが弾きやすくなるように工夫されていて、ある程度早いパッセージなどもこなせるというレビューが出ていたのがこのキーボードだった。
レビューに嘘偽りがなければうれしいが、あまり鵜呑みに出来ないことくらいは分かっている。所詮シリコンの鍵盤なので、いくら出来が良いと言っても、ピアノタッチのそれではないことくらいは想像がつく。電子ピアノですら、メーカー各社が長らくピアノと同じタッチを手に入れるために日々改良を繰り返しているのに、未だ同じタッチは再現出来ていない。それを考えたら、シリコン鍵盤に多くを望んでもしょうがない。
なので、最低限音階や運指の確認が出来て、出来るだけ弾きやすければそれで十分、というくらいの気持ちで買ってみた。
鍵盤は61鍵。88鍵のフルサイズのものもあったが、外出先でそれを広げられる場所が限られてしまう気がしたのと、いまいまチビが弾く曲は簡単なものばかりなので、61鍵で充分と判断した。
本格的にピアノをやるようなことがあったら、その時は多分旅行どころじゃなくなる気がしたから、というのもある。
ということで、物はこんな感じである。
これもまた中国の製品のようで、英語表記の取説の中に唐突に漢数字が書かれたりしていて、ちょっとでたらめな部分が散見された。
また、製品の質感もあまりこだわりがないような感じだ。
電源はUSBまたは電池だ。ただしUSBケーブルをコンセントに繋げるための変換プラグは付随していなかった。
コントロール部分は右側にまとめられている。スイッチの配置など、デザイン的なセンスもあまり褒められたものではない。
まぁ、そこはいいのだ。どうせピアノの音しか出さないのだから、電源のON/OFFとボリュームの位置が分かればそれで充分。
いっちょまえにダンパーペダルも付属していて、一応それなりに本格的な演奏にも耐えられそうだ。
もっともこれは隠しておいた方がよさそうだ。チビはまだペダルに足が届かないのだが、踏みたがるので姿勢は崩れるし、コントロールせずに踏むから音色は濁りまくるしで、家の電子ピアノのペダルは壊れちゃった、と言ってケーブルを抜いてある。
で、電源を入れてみた。真ん中の小さな7セグ液晶に音色番号が表示される。
早速弾いてみたが、少し早めに鍵盤をタッチすると反応しない。
レビューでは早いパッセージもこなせるようなことが書かれていたが、やっぱりこんなものなのだろうか。
鍵盤部分のシリコンの下にスイッチが内蔵されているので、ある程度押し込んで弾く感じは、ピアノ風ではあるが、もちろんピアノのそれとは似ても似つかぬタッチである。
カミさんが実家に帰る折に持たせてみたが、やはりチビも弾きにくいと言ってほとんど触ってくれなかったそうだ。
音色はいくつか選んで試奏してみたが、思ったよりはまともだった。
正直、音取りや運指の練習は何とかなりそうだが、ピアノの練習という目的には力不足な感じが否めなず、お蔵入りとなりそうだ。。。