[RentaCar-25] HONDA FREED
2008/07/19
こちらの記事の件で、お義母さんからホンダとの交渉をお願いされ、ディーラーと話をしに行くことになった。どんなタフなネゴシエーションを求められるかと内心戦々恐々としていたが、概ね和やかムードのまま話は進み、あっけなく終わってしまった。
店内で少し待ち時間があったので、出されたコーヒーに口をつけながら、新着情報がないかと店内を見回していたら、試乗車の案内がウェルカムボードのようなものに書き込まれていることに気づいた。それを見ると、なにやら9種類くらいの車種の写真と共に、手書きでどれも試乗できますと書かれている。その車種を見てみるとバモスやクロスロードといったちょっとマイナーな車種も記載されている。自分で買いたいと思うほどではないが、それらの車種は興味がある。試乗ができるというのであれば是非乗ってみたいと思い、店員が戻ってきたタイミングで声をかけてみた。
店員は、どれでもいいですよ、ぜひ試乗してみて下さいと気さくに言った。じゃあクロスロード乗れますか?と聞くと、すみません、クロスロードは今日はちょっと用意できなくてと、バツが悪そうに言った。仕方ないので、次点候補のバモスありますか?と更に聞いたら、バモスもちょっと・・・。とさらにバツが悪そうに言った。用意できないなら書かなきゃいいのに。予約しておけばよその営業店から取り寄せてくれるのかもしれない。といっても予約してまた足を運んでまで乗りたいというわけでもない。
仕方ないので、今乗れる車はどれですかと聞くと、フリードはすぐ乗れるとのこと。フリードか。それほど興味があるわけではないが、乗ったことがないので、ものは試し乗ってみますか、ということでそれをお願いした。
暫くして、準備できましたと声がかかったので、店の外に出ると、停まっていたのがこのフリードだった。
フリードはモビリオ/モビリオスパイクの後継として発売された車である。スペックも1500cc、3列シートの7人乗りと、モビリオを踏襲している。2列シートで5人乗りとなるモデルもラインナップされていて、こちらはモビリオスパイクの後継(※)となるようだ。
(※試乗した当時は、2列シート仕様に特別なサブネームが付いていなかったが、後にフリードスパイクというサブネームを称するようになった。)
馬力は118馬力ということで、モビリオと比べると幾分性能が向上している。ミッションはFFモデルがCVTで4WDは5ATとなっている。1.5リッタークラスで5ATの採用は珍しいかもしれない。この試乗車はFFモデルだそうだ。
営業が同乗するというので、助手席に乗せて出発。カミさんの実家の辺りはあまり土地勘がないので、営業の道案内で走ってみることに。
出足は悪くない。踏めばそれなりにシュッと動き出してくれる。スパイクはCVTのセッティングの癖で、発進時に少しモタモタする印象があったが、フリードではその変なもたつきが感じられなかった。
驚いたのがステアリングが軽いこと。ホンダといえばものすごく軽いパワステというイメージだったが、スパイクや以前に乗っていたデルソルのステアリングは結構重めだったので、最近は味付けを変えているのだろうと思っていた。それがまるで先祖返りしたかのような軽さに戻っている。なんなら指1本でくるくる回せるのではないかと思うほどだ。
インパネ周り。営業が同乗していたので、ゆっくりと写真を撮る時間が確保できず、雑に撮影した写真しか撮れなかった。
インパネ回りの印象はややアバンギャルドだ。几帳面に線を引いた昔の欧州車のようなデザインがベースとなっているが、適度に曲線もあしらわれて、押しが強くなりすぎないようにしているあたりにモダンを感じる。
スピードメーターなどのメーター類は、ここ最近のホンダ車でよく採用されている、ダッシュボードの窓側に押しやったデザインになっている。運転してみると、前方を見た状態からメーターに視線を移す時の視線移動が少なく、なかなか見やすい設計だ。さらにメーターがアナログメーターになっていて、前方を見ていても、視界の片隅に見える針の位置で大体の速度がチェックできるのが特に便利。
メーター内はスピードメーター全体の半分以上の領域が割かれていて、視認性に配慮している様子が窺える。代わりにタコメーターは左端の隅の方に追いやられ、小さなメータとなっている。AT車は回転数をチェックしなければならない場面が実質的にほぼないので、設置しなくても大した影響はないのだが、廉価モデルほどタコメーターを省略しがちなので、タコメーターが付いていない=安っぽい、の図式が定着してしまっている。なので、必須でなくなった現在も、ある程度以上のグレードになると、必ずタコメーターが装備されている。まぁ、小さくても付いていることが大事なのだろう。
オーディオスペースはパネル面から飛び出したようなデザインになっている。メーターパネルがだいぶ窓際の方に寄ってしまったので、オーディオを手の届くところ配置しようとすると、こういうデザインになってしまうようだ。だが、飛び出した部分の下にトレイが設けられていて、携帯や小物類を置くのに丁度良いスペースにしてあるあたりは、よく考えられているなと思う。
さて、座席の方だが、やはり自分的に気になるのは後部座席の設計である。1.5リッタークラスなのに3列シートという、やや欲張った設計になっているが、その乗り心地や使い勝手、シートアレンジなど、どうなっているのは気になっている部分である。
まず2列目シートだが、特筆すべき点として、センターアームレストが付くようになったことが挙げられる、両側スライドドアのミニバンは、基本的にセカンドシートの両サイドに体を預けておける場所がないので、これがあるとないでは、乗り心地に大きな差が生まれる部分だ。
で、3列目。こちらは残念ながら着席する機会がなかったのだが、目視した感じでは、ちゃんと肉厚のシートが備え付けてあり、座り心地は悪くなさそうだった。もっとも足元のスペースはやはり厳しい。2列目を前方に出せば普通に広々使えるが、それだと2列目が狭くなってしまう。つまりトレードオフ。3列全部の座席で大人が快適に座ることは前提にしていないようだ。エンジンがコンパクトなので、大人が7人も乗ったら相当どんくさくなりそうなので、そこは割り切っているのかもしれない。
シートの格納については、セカンドシートは座面をチップアップして前方に寄せるだけとなり、操作がシンプルになった。サードシートは跳ね上げ式だが、前方に畳んだ状態で跳ね上げることができるようになっている。モビリオはセカンドシート下へサードシートを格納させるという離れ業を持っていたが、格納時の手間を考えたらこの方式の方が簡単である。
また、その格納もリアゲート側から一括で作業できるようになっていた。これまでシートを格納するのに前で操作して後ろに回って、みたいなことをやらなければならなかったことと考えると、非常に優秀である。
かように、ファミリーユースでの使い勝手が、モビリオと比べて大幅に改善されている。ただし自分の場合は、車中泊時の快適性と、荷物の積載性が両立していることの方が重要なので、その点ではイマイチ。まぁ、そういう性格の車ではないということだ。