[RentaCar-29] MAZDA DEMIO
2009/07/21
奄美大島へ皆既日食観測ツアーに行った時に、現地で借りたレンタカーである。世紀の大イベントということもあって、手配に至るまでにひと騒動もふた騒動もあったのだが、その辺は旅行記の方を参照願いたい。
島内のどの業者に問い合わせても、全車予約済みという回答しか得られない中で、マツダレンタカーだけは予約することができた。手配可能な車種はデミオ、ベリーサ、アクセラの3車種だったが、ベリーサ、アクセラの両車種は金額が少し高かったので、一番安いデミオを押さえた。
我が家では、かつて父がマツダ車を好んで?乗っていたのだが、自分自身が運転するのは初めてである。そういう意味でちょっと期待しつつ島に上陸、店で手続きを済ませて出されてきたのがこの車だった。
走行距離は10万キロを超えた1世代前のロートルである。マツダレンタカーによると、島内の車両だけでは足りず、本土から移送して対応したということなので、予備車的に確保しておいた車両が移送されてきたのかもしれない。でも奄美大島は車がないとどこへも行けないので、自分にとってまさに救世主である。車が多少古くてもちゃんと走れば御の字。
ということで運転席ドアを開けて中を見ると、シートに汗染みのような模様が浮き上がっていた。さすがにレンタカーとして10万キロも走行したら、色々な人がハンドルを握るだろうから、こうなってしまうのもやむなしか。とはいえさすがにこれはちょっと引く・・・。
エンジンをかけると、アイドリングは思った以上に静かだった。ドアを閉めているとエンジンがかかっているかどうか分からなくなるくらいに、振動が良く抑えられていた。
走り出してみると、低速トルクがしっかりしていて走り出しは軽快だった。ただし、アクセルワイヤーの動きが少し渋くて、ある程度踏んだところに引っかかる感じがあった。その引っ掛かりまでの範囲だと、回転数が上がらずモタモタとした加速になってしまうが、さらに踏み込むと回転数が一気に上がってエンジンが吹けあがる。なので道が流れている時は軽快だった反面、渋滞区間でストップアンドゴーを繰り返している時はちょっと扱いにくい感じがした。まぁ、これはこの車固有の癖だとは思うが。
運転席周りはオーソドックスなレイアウトになっている。奇をてらうような車ではないのでオーソドックスが一番である。センターに見えるカーナビはビルトイン風に見えるが、後付けの社外品である。でも測ったようにぴったりだ。自分だったら、ヒンジを付けて格納できるように画策してみたくなる。

ちなみにスピードメーター照明の背景色はグリーンだった。ここ最近グリーン照明の車に乗っていなかったので、かえって新鮮だった。
この車はユーティリティについてよく練られていて、あちこちに小物入れが用意されているのが当時は斬新だった。ただ、なんかちょっと小分けにしすぎのような気がしなくもない。特にグローブボックス。ご覧のとおりなぜか2分割されていて、取説や車検証などのサイズのものをしまっておくことができない。グローブボックスにはグローブを入れるんだからこの大きさでよいと言われればそうなのかもしれないが、あれがしまっておけないとかなり邪魔になるのではないだろうか・・・と思ったら、グローブボックス上部に小さな棚があって、車検証はそこにしまえるようになっていた。
その他、気が付いた点として、運転席パワーウィンドウスイッチを挙げておきたい。このスイッチは軽くチョンと押すと自動で5mmほど開くようになっていた。他のメーカーの車でもチョン押しで押した分だけ開く機能はあるが、押す加減を間違えるとちょっとしか開かなかったり、大きく開いてしまったりする。その点、5mmだけ開くというのが何気に便利だった。自分は喫煙するので特に。
続いて、シートレイアウト辺りを見ていきたい。当時のマツダ車はワゴンモデルを中心に、KARAKURIシートと銘打って様々なシートアレンジができることをウリにしていた。デミオもそのモデルのひとつで、確か30数種類のアレンジが楽しめると謳っていたような記憶がある。ただしそのアレンジはほぼ重複していないか?というようなものも散見されたので、若干の水増し感がなくもなかったが、それでも結構かゆいところに手が届く仕様にはなっていた。
通常はこのように2列、5名乗車の至ってスタンダードなレイアウトになっている。リアシートは前後にスライド可能だ。なお後席用のカップホルダーはドアに設置されている。これは缶ジュースを置いた状態でドアを開閉すると中身がこぼれがちなのが難点。
リアシートの背もたれは前倒しが可能。更に座面もチップアップさせることが可能で、そこまで格納すると、広大なラゲッジルームが展開される。
割と頑張って平らな面を出しているが、シート下部分はシート固定金具やガソリンタンクの枠が露出していて、完全なフラットではない。
一方でフルフラットにも対応している。このようにフロントとリアのフルフラットが可能。特筆すべきはリアシートもしっかりリクライニングすることである。このタイプのリアシートは、ラゲッジルームのタイヤハウスが干渉して倒せなかったりすることが多いが、デミオの場合、タイヤハウスと干渉する、背もたれのサイド部分を分割して取り外せるようになっており、その状態だとかなりフラットに近い状態まで倒すことができる。リア背もたれの下にはまだ余裕があるのだが、完全に倒せない理由は不明。
今回、これのおかげで車内でも快適に夜を過ごすことができたが、一方で、倒したい時にサイド部分を都度取り外すのは、ちょっと面倒といえば面倒である。だが、その面倒を差し置いてもこうしてフラットなシートを展開できるのはさすがとしか言いようがない。
ちなみに、現行型デミオはそうしたDNAというかスピリッツは一切引き継がなかった。開発に力を入れた部分が全然違っていて、シートアレンジのパターンは貧弱そのものとなってしまった。なので現行型は全くほしいと思えない。