[RentaCar-64] SUZUKI EVERY WAGON【4】

2023/12/23

先日、スペーシアの後釜を検討するにあたってダイハツのアトレーに試乗してきた。アトレーの対抗馬となるのはもちろんスズキエブリイワゴンである。

エブリイワゴンについては、2017年に試乗車を運転させてもらったことがあるが、当時カミさんは、自身がワンボックス軽のオーナーになることをあまり考えていなかったらしく、もはやどんな車だったか全く記憶がないという。また2021年には車検の代車として1日借りたこともあるのだが、その時に借りたのは特装車で、車いすが乗せられるタイプのものだったことからシートアレンジのチェックができていない。

というわけで、アトレーに乗車しておいて対抗馬のエブリイがどんな車か知らないままでは、ちゃんとしたジャッジができないというので、改めて試乗車を借りてみることにした。

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で、借りたエブリイワゴンがこちら。ただ、今回はなぜか珍しく営業担当が試乗に同行するということだったので、ちょっと気兼ねしてチェックがおざなりになってしまった。

まぁ、車の乗り心地などはこれまでの試乗車などでチェック済みなので、今回はもっぱら乗り心地やシートアレンジの部分を中心にチェックしてみたいと思う。

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・・・とまぁそれはさておき、この試乗車を借りる数日前、ダイハツが虚偽のデータで認証試験を行っていたことがニュースで報じられ、全車種出荷停止という大事件に発展した。

試乗中は営業担当とその話題で持ちきりだった。一応、スズキではそういう不正は報告されていないとのことだったが、果たして。

ざっと近所を一周した後、店に戻ってシートアレンジのチェックを行った。

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まずは座席をフルフラットにしてみた。軽自動車の中で前後座席を共にフラットにできるのはとうとうこの車種のみとなってしまった。シートをフルフラットにできると、ちょっとしたお出かけで車中泊をすることになった場合に、いちいちシートを格納せずに寝台を作ることができる。そしてシートの上だけに柔らかさがあり、そのまま寝転がっても寝心地が良い。このお手軽さはやはり捨てがたい。

また乗用車登録なので、リアシートの足元がアトレーと比べてかなり広めになっている。ひじ掛けもあるしリクライニングもするので座り心地はアトレーと比べると格段に安楽である。

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続いてリアシートを格納してみた。格納の手順は背もたれを前方に倒した後、レバーを引いて座席を固定してるロックを外した状態で持ち上げながら前方の足元スペースに送り込むようにする。

手順そのものはアトレーとほぼ同じなので手間は大差ないのだが、設計としては1世代前のものとなり、最近のN-BOXやタントなどはワンアクションで格納できるようになっているので、それと比較するとやや煩わしい。アトレーよりもシートが立派な分若干重さを感じたが、まぁ慣れの問題だろう。

そして、シートに厚みがある分、ラゲッジの床面との間に数cm程度の段差ができてしまう。そのまま床面に寝転がると流石に若干寝心地が悪いので、何か床面をフラットにできるような方法を考えなければならない。もっともそのまま寝転がったら硬い鉄板の上に寝ているのと大差ないので現実的にその方法で就寝することはないと思うが。

何にせよ多少の加工は必要になる。よくあるのはベニヤ板などを使って土台を作ってあげる方法だろう。その辺は購入してからどのようにカスタマイズするか楽しみな部分でもある。

カミさんの評価としては、やはりリアシートの快適性を挙げていた。アトレーに乗った時には、案外気になるような乗り心地の悪さはないと言っていたが、エブリイの座り心地を知ったらやはりこっちの方が安楽でよいと言っていた。まぁ、そりゃそうだろうな。

また、サイドウィンドウがアトレーのフラップ式と違ってちゃんと開閉する。そうして窓が開けられる方が風が入ってきて気持ちが良いとも言っていた。

試乗後にカミさんと感想を話し合ったが、乗り心地はエブリイ、機能面はアトレーという当たり前の結論に落ち着いた。やっぱりエブリイのモデルチェンジを待つのが得策か。

ただ、スズキもダイハツもモデルチェンジのたびに装備の充実化と簡略化を繰り返す傾向がある。装備が充実したモデルの次のモデルはシンプルさをテーマにしがちなのである。現行エブリイはかなり装備が充実したモデルなので、そう考えるともしかしたら次のモデルはシンプル側に振られてしまうような気もする。そうなると現行エブリイが最善という話になるかもしれない。悩ましい所だ。

ちなみについ先日、スペーシアがフルモデルチェンジしている。カタログを見る限り装備面やエンジン性能などは文句の付け所がないほど完成されているようだ。ただし価格は250万辺りが見えてきているらしい。普通車、軽自動車にかかわらず快適な車に乗ろう思ったらその辺が最低ラインになるということか。

ただ、スペーシアは新型もシートアレンジの面でやはり車中泊マシンにはなりえない。その一点だけで選択肢から外れてしまう(だったら現状維持で良くなってしまう)。やっぱりエブリイのモデルチェンジに期待するしかないか。

この際、いろいろ乗り比べる意味でN-VANとか、思い切って5ナンバーのワンボックスなんかも試乗してみるか。

Posted by gen_charly