[AtrayWagon-08] いじりれき 2002/01-2

ある日のアトレー&リアシートの話:


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出張先で駐車場に車を停めた時、たまたま隣にアトレーの親戚筋にあたるスパーキーがいたので仲良く記念撮影。スパーキーはダイハツアトレー7をトヨタがOEM販売しているもので、その種車となったアトレー7はアトレーの兄貴分にあたる車だ。といっても弟の方が登場が先だが。

アトレーは軽自動車なので乗車定員は4名だが、寸法的には6人くらいなら余裕で乗れるだけの空間がある。そこで軽自動車の取り回し手軽さと多人数乗車を両立させたモデルとして登場したのがアトレー7である。

その名前からも分かるとおり定員は7名となっており、リア部分が若干ストレッチされている。その重量に負けないようエンジンは1300ccのものが搭載されているので小型自動車登録となる。

 

この手のコンバージョンモデルは意外と需要があるようで、他社もスバルドミンゴ、スズキエブリイランディ、ミツビシタウンボックスワイドといった同一カテゴリのモデルをそれぞれラインアップしている(ドミンゴは生産終了)が、アトレー7以外は室内寸法を元の車両のまま据え置いたせいで室内が幾分狭く、特にタウンボックスワイドに至ってはサードシートが折りたたみ式ということもあって、アトレー7/スパーキーが一番よく売れている。

とはいえベースが軽自動車なので流石に7人フル乗車となると車内は狭そうだ。カタログでも7人乗車しているシーンには子どもが混じっている。実際のユースケースとしては、家族4人+祖母・祖父または兄弟、なんて具合に子どもが同乗するのがほとんどだからこれで良いのだろう。大人が7人乗れることを必須要件とするような人は、ワンランク上のタウンエースあたりを買った方が幸せなはずである。

 


ところで先日、アトレーを購入して初めてリアシートに乗った。普段はもっぱら運転席が自分の定位置なのでリアシートに乗る機会はなかなかないのである。

アトレーのリアには小ぢんまりとしたものではあるがアームレストが設置されている。リアのパッセンジャーの快適性に寄与する装備だが、普通車でも比較的グレードの高い車種に設置されている印象だ。軽自動車だと元々の横幅の問題もあり装備されていない車がほとんどだが、ワンボックス系の軽自動車では割とよく見かける。

 

なぜワンボックス系にだけアームレストが奢られているのか。軽自動車の中では一番高価格帯の車だから値段に見合う装備を装着した、ということだろうか。恐らくそれもあるのだろうが、それだけではないことが自らリアシートに乗ってみて初めて分かった。

軽自動車のリアシートは押しなべてそうなのだが、座面や背もたれが小さくフロントシートと比べると簡素な構造になっている。座面を格納したときに荷室との段差を最小限に抑えるためであるとか、コストの兼ね合いであるとか色々理由はあると思うが、そもそも車の利用シーンとして日常的にリアシートに人を乗せる前提がないからだろう。

で、ワンボックス系はベースが商用車なのでリアの足回りが非常に硬い。なので少し大きめの段差に乗り上げると、椅子から投げ出されるのではないかと思うほどの突き上げを食らうことがある。あれこれ比較したわけではないが、通常タイプの軽自動車よりは遥かに乗り心地が悪いと言わざるを得ない。

そういう車なのだが、激しく揺れる割にリアシートの周囲に掴まれる所が少ないのである。サイドウィンドウの上にグリップが設けられているのは一般的な車に準ずるが、その位置はやや高く腕を持ち上げるようにしていないとならないので、常に掴まっていたら疲れてしまう。しかもドアがスライド式になっているためにドアパネルにアームレストなどの突起が設けられず、サイドパネル側に肘を置くような場所もない。

なので、体を支える所がアームレストしかないということになるのだ。これは自分の想像だが、メーカーも恐らくその辺を考慮してアームレストを設置したのではないかと思っているのだがどうだろうか。

 

で、そのアームレストだがお世辞にも立派なものとは言えない。新幹線のひじ掛けよりはましだが、それでも幅は10cm程度しかないので、仮にリアシートにも2人乗車した場合は、アームレストの奪い合いになるのではないかとすら思う。まぁ、想像の話だが。

Posted by gen_charly