[Inst-41] STEINBERG UR22mkⅡ
前回、リモートセッションのためのオーディオインターフェースとして、M-TRACK DUOを入手したのだが、遅延が酷くてリモートセッション用としては使い勝手がイマイチだったので、改めて買い直したのがこれである。
Steinberg、Behringer、Presonusなど、同価格帯のオーディオインターフェースを発売しているメーカーが複数あるが、前回の記事にも書いたとおり、ASIOドライバという低遅延が売りのドライバはYAMAHAが開発しており、そういった意味では、YAMAHAに近いブランドであるSteinbergにしておけば間違いないだろうということで選んだ次第。
ついでにいうと、オンラインセッションで使うSyncRoomもYAMAHAが開発している。それならこのモデルでも一度くらいはテストして、問題ないことを確認しているだろうと期待したのもある。
基本的な構成はM-TRACK DUOとほとんど変わらない。入力2系統でファンタム電源付き。値段は一万円近く高かった。
ものが届いたので早速接続。それからパソコンにドライバをインストールして、くだんのメンバーと再びセッションしてみた。目論見どおり、遅延はほぼ感じられないレベルまで抑え込めている。ドライバの出来でこんなに変わるとは・・・。
ということで、オンラインセッションの計画を立てる。我がバンドの構成は、ドラム、ベース(自分)、ギター(2人)、キーボードという5ピースだ。ドラムは家で叩くことができないという理由で、またギターの1人が自宅にリモートセッションの環境を整備できないという理由で、スタジオ入りしなければならないという。キーボードはリモートセッション環境は整っているので、自宅でもスタジオでもどっちでもいいとのこと。
スタジオに入るメンバーがいるということは、スタジオにインターネット回線とリモートセッション用機材一式が必要になる。今のところその環境を用意できるのは自分か、もう1人のギターしかいない。ところがギターは根っからのバンドマンなので、自宅でチャカチャカやるのはまっぴらごめんだという。
あれ?じゃあリモートセッションやりたがっているの自分だけでは・・・。バンマスたる自分がリモートで参加というのもなんかバツが悪い。
・・・なんだよ、結局全員スタジオ集合じゃねーかw
そんなことで悶々としているうちに新型コロナの感染者数が減少に転じ、だいぶ落ち着いてきたので緊急事態宣言も解除された。じゃあ、久しぶりにみんなで集まりますか、という話をしようと思った時、キーボードの転勤話が飛び込んできた。場所は岐阜、遠いなー。
・・・いやいや、そのためのリモートセッションじゃないですか!キーボードもリモート参加はやぶさかではないという。じゃあ、やってみましょう。ということで、キーボードの転勤先の住居とネット環境の準備ができるのを待ってスタジオ入りした。もちろん有線LAN経由でインターネット接続ができるスタジオを選んでいる。
久しぶりに集まったメンバーは、自粛期間中に毎日楽器に触っていた人、ほとんど触っていなかった人、何なら楽曲を忘れてしまった人、様々だったが、みんな感染せずに再会できてうれしい。それはさておき、まずは岐阜と繋げなくては。
ここで今回持参した環境について。パソコンはT101HAを使うことにした。こいつはNICが付いていないので、USB接続のNICとして、BUFFALOのLUD-U3-AGHSV/Nを入手した。USBハブも兼用となっているので、そのUSBポートにUR22mkⅡをつなげる。
UR22mkⅡの入力側にスタジオ設置のエアマイクを繋いで、スタジオ内の音声をキーボードへ送る。一方、キーボードの音声はUR22mkⅡを経由して、スタジオのミキサーにつないでモニターから出力する。
スタジオは携帯の電波がほとんど入らないので、SyncRoomのチャットを使って状況を確認しながら準備を進める。いかんせん相手の顔が見えないので、向こうからの声が聞こえないと、接続不良なのか向こうのマイクがオフなのかが分からない。ゆくゆくはWebカメラも必要かな・・・。
1時間近く格闘して、どうにか音声の疎通はできるようになったが、音量のバランスがとりづらい。ボリュームを上げるとこちらのマイクから拾った音声がループバックしてハウリングしそうになる。ハウリングしないレベルに下げるとキーボードの音が聞こえない。丁度よいところに設定するのがなかなか難しい・・・。
それもどうにか折り合いをつけて、いざ演奏スタート。こちら側の音圧が強くてキーボードの演奏が不明瞭な部分もあるが、遅延は思ったほど気にならなかった。少なくとも、今自分が岐阜県にいる人と同時に演奏しているという距離感は全く感じなかった。
ただし、全く遅延がないということでもない。テンポ120くらいの曲で16分音符1個分くらいずれることが数回あった。もっとも、遅延によるものかキーボードが演奏をミスったことによるものかまでは分からなかったが。その辺はビットレートを下げ、モノラル音声にし、圧縮率を高めたらそれほど気にならなくなった。ヘッドフォンで聞いていたら気になるだろうが、モニタから出力しているので音質の悪さも目をつぶれる範囲である。
演奏が終わって感想を聞いてみた。向こうではオーディオインターフェースにヘッドフォンをつなげて演奏しており、こちら側のスタジオ内に送られた自分の音声が、スタジオのマイクで拾われて自分のところに遅れて戻ってくるのがやりづらかったと言っていた。さすがにループバックからは逃れられないか・・・。ドラムに別室で叩いてもらって、他のメンバーが全員ミキサーに入れるか、キーボードの音声をヘッドフォンで聞くようにすれば避けられるが、なんかどっちもイマイチなんだよなー。
やっぱり、デモ演奏のようにはうまくいかないものだな。生楽器をマイキングしている以上、これはどうしても避けられない。というかそもそも、ライブの時はどうする問題もある。こればかりは本人に東京に戻って来てもらうしかなさそうだが・・・。