アメリカ西海岸の旅【5】(1991/04/02)
ペブルビーチ:
やがて海が見えてきて、海沿いのドライブインで小休止を挟んだ後、もうひとしきり走ると17マイルドライブである。
とは言ってもこれまたピンと来ない。とりあえずガイドの話に乗って看板が出ているところの写真を撮ったが、今振り返ってみてもなにが凄いのかよく分からない。
海沿いをひた走る道で景色が良かったことは覚えている。
その道の途中にペブルビーチという場所がある。
ここには世界的に有名なペブルビーチ・ゴルフリンクスというゴルフコースがあり、全米オープンが幾度となく開催されているらしい。
そのペブルビーチの象徴とも言えるのがこのイトスギだ。
・・・とガイドが言っていた。この17マイルドライブを走っている時のガイドの口調はまさしく絶好調で、何度も「ペ・ブ・ル・ビーチッ!!」と連呼するものだからその名前はいまだに忘れずに覚えている。やっぱり記憶定着には繰り返しが大事なのだw
カーメルでの悪夢:
それから17マイルドライブを通り過ぎた先にあるカーメルという村のモールみたいなところでで昼食となった。
カーメル、字は似てますが、キャラメルではないですよ!とこれまた連呼していた。
それはいいのだが17マイルドライブを走っている間に右に左に写真を撮っていたせいか車酔いをしてしまった。それを父に話したら、じゃあカーメルで降りた時にガイドに聞いてみよう、という話になった。
車から降りたあと、倅が車酔いして、、、と父がガイドに話したら、そのガイドは、
「そこの角を曲がったところに薬局があるので、そこで酔い止めの薬を買ってきたらいいんじゃないですか?」
となんか妙にぞんざいに返された。え?
店でなんて言って薬を買えばよいのかわからんぞ。
「カー・シック(Car Sick)と言えば分かる筈ですよ。」
それを聞いて自分が行くの?という顔を父に向けるが、そういう所で一緒に行こうか、と言ってくれる人ではない。
「おう、丁度いいから試しに1人でチャレンジしてみろ。」
と言われた。仕方なく渋々その教えてもらった薬局に行く。
当時の自分は中学の英語の授業に全くついていけておらず、いつも赤点ギリギリという体たらくだったので、基本的な英単語ですら分からない有様。カーシックはいいけど他に何も言わなくていいのかな、と思いつつ店のカウンターにいたおじさんに「カーシック!」とワンフレーズで訴えた。
が、そのオッサンは「あん?」みたいな顔をしている。車酔いって言ってんだから薬出せや。薬屋だろう?他に何がある?
参ったな・・・やっぱり通じてない。でも他の単語が出てこない。冷静に考えればメディスンとかプリーズとか言えたはずなのだが、頭が真っ白になってしまってそれ以上二の句が継げなかった。
ダメもとで再度カーシック!と訴えたが、やっぱりオッサンは首をかしげている。
こいつはダメだと悟って、ソーリー、と吐き捨てて帰ってきた。
再び父の元に戻って、薬を買って戻って来ることを期待していた父に、言葉が通じなくて買えなかったと伝えた。露骨に呆れた顔をする父。どうする?と聞かれたが、そんなバタバタがあったせいか、外の空気にそれなりの時間触れていたせいか、どっちかは分からないけどいつの間にか酔いは消え去っていたので、もう大丈夫、と答えて昼食を食べた。
その時の店員の顔が未だにトラウマになっていて、外人に向かって英語で話そうと思うと今でも頭が真っ白になってしまう。。。
それはさておき。
昼食を済ませたらいよいよミステリースポットだ。