沖縄離島探訪【7】(2006/11/21)

ピナイサーラの滝上部:


ピナイサーラの滝のてっぺんまで登るための山道はどこまで行っても急な登り道で、ちょっとずつ息を整えながら登っていくとやがて平坦なところに出た。

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平坦になった場所から小川が流れているのが見えた。この川はヒナイ川というそうだ。ささやかな小川で、水に足を浸しても膝くらいの水深しかない。だが下流方向に進んでいけば程なくあのピナイサーラの滝となって一気に50m下まで落下する運命である。

到着したらそこで小休止の時間となった。ガイド氏からギリギリのところまで行ってみるとスリルありますよ、なんて唆されて物は試しに見に行ってみた。

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崖に手すりなんてないので行き過ぎると奈落の底だ。恐る恐るその先端部へと近づく。
注意一秒即死亡である場所で和歌山の三段壁よりも強い恐怖を感じた。下が地面だからだろうか。ここでうっかり突風なんかが吹いたら真っ逆さまだと思うと安全が確保できる場所以上へはなかなか足が進まない。

出来るだけギリギリまで前に出て両手だけ伸ばして撮影したのが上の写真。腰が引けて滝下がほとんど見えてないが、これ以上は自分には無理。見たい人は各自お試しいただきたい。

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前方に視線を向けると麓は密林に覆われていた。原始時代の日本はこんな風景だったのだろうかと思いながらその光景を眺めた。
その中を一筋流れている川はさっきカヌーで遡ってきた川だ。

 

八重山そばで昼食:


スリルと絶景を堪能し安全な場所まで引き返してホッと一息。ふとガイド氏を見ると川岸の岩場で何やらごそごそやっている。

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聞くとここで昼食がいただけるらしい。昼食付きのツアーだと思わなかったのでなんか嬉しかった。こんな景色のよい所で昼食なんてうまいプラン組んでますなぁ。

食事が出来上がるまでの間、我々は景色を眺めたり川の水に足を付けてひと時の涼を楽しんだりして過ごした。
暫くしたら出来上がったと声がかかったので一旦集合。

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メニューは赤米のおにぎりとソーキそば。こんなところでソーキそばを食べられるとは思わなかった。しかも写真のとおり簡易的な道具で拵えたものとは思えないほど本格的なものだ。

カヌーと山登りの疲れが調味料そして絶景がスパイスである。こんなにうまい沖縄そばは食べたことがないと思った。今まで沖縄そばはあまり好きじゃないと言っていたカミさんまでもが美味い美味いと唸りながらほおばっている。

ガイド氏に感想を述べると同時にその話しをしたら、実はこの美味さは疲れや絶景によるものだけではなくちゃんとした理由があると言われた。沖縄そばと言われている物には大きく2種類あって、今回作ってもらったものは八重山そばという種類であるとのこと。その名のとおり石垣や宮古の辺りで好まれているもので、そばにかんすいが使われているところが本島辺りで食べられている沖縄そばと異なるのだそうだ。

確かに改めて見てみると麺が黄色みがかっていてもっちりしている。かんすいを入れることによりラーメンに近い歯ごたえ、風味となり本土の人も食べやすい味になるという。言われてみれば。

ちなみに八重山の人たちの間でも好みが分かれるらしく、地元のスーパーに行くと大抵両方置かれているそうだ。

ちなみに赤米のおにぎりもまた物珍しいものだ。だが八重山そばのうまさに霞んでしまったのが残念なところ。でも美味しかったです。
空腹に染み渡る麺とつゆ、なんて美味いんだ。あっという間に胃袋に納まってしまった。

 

ピナイサーラの滝つぼ:


その後食後の一服を済ませたらぼちぼち休憩終了となり登ってきた道を再び下った。後は来た道を戻ればおしまいなのかと思ったら麓まで降りた後、上陸地点をそのまま通り過ぎて先に続く道の方へと進んでいった。

今度はどこへ行くの?と思ったら、ピナイサーラの滝の滝つぼへ案内してもらえるそうだ。おお、それはそれで見てみたい。だが、滝つぼの場所は実はここから少し登ったところにある。なのでまた登り道。。。

歩いて行くうちに滝の音が聞こえてくるようになった。最初のうちは音が聞こえるだけだったが、やがて視界の先に滝が見えてくるようになり、もう一頻り歩いたら滝つぼに到着。

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間近に見るピナイサーラの滝は物凄い迫力があった。50mもの高さから一筋の水流になって落ちる滝は沖縄では珍しいらしい。
さっきはあの上ギリギリのところからこちらの方を覗いていたのだ。腰が引ける気持ち、わかるでしょ?

滝を見上げてほーとか、へぇとか言って感心していたら、ガイド氏がここはマイナスイオンにあふれているので、ゆっくり休憩しながらおやつでも食べましょう、と言って再びリュックから調理器具を取り出した。おやつまで付いているのか。なんと至れり尽くせりなツアーだ。

その間、再び滝を見上げて歓心の声を上げたり滝の真正面にある岩の上で記念撮影をしたりしていたら、できあがりの声がかかった。

おやつはクバ餅とコーヒーだった。ほんの30分くらい前にご飯を食べたばかりなので、おやつと言うよりは食後のデザートと言った風情だったが、これもまた絶景と一緒にいただくのは絶品だった。

おやつが終わったらあとは事務所まで戻ってツアーは終了となった。いやはや、なんとも興奮したアクティビティだった。機会があったらもう一度来たいところだが、次はマリュドゥの滝も見に行ってみたい気もする。悩む所だw

Posted by gen_charly