臺湾的婚礼【2】(2007/01/20)

夕食:


六福飯店はロの字型の建物で真ん中は吹き抜けになっている。その各辺の中央に通路があって部屋はその両側に並ぶ配置だ。つまり外壁の方を向いている部屋と吹き抜けを向いている部屋の2種類がある。指示された部屋番号の部屋に入ると残念ながら吹き抜けに面した部屋だった。折角台湾まで来たのに外の景色も見られないのか。。。

安いツアーを手配したので贅沢を言えないのは理解しているが、窓を開けたらホテルの吹き抜けと反対の辺の部屋の窓しか見えないというのは何とも興ざめである。

 

既に19時を過ぎているのだが朝から何も口にしていないのでいい加減腹が減った。夕食は付いていないので折角だから夜市に繰り出して屋台飯を食べ歩こうかななんて思っていたのだが、メールでSちゃんとのやり取りをしていたカミさんから、この後Sちゃんがホテルを訪ねてくるみたいだから行けないねと言われた。

夜市に行く時間はなさそうだが、近所で食事をするくらいの余裕はあったのでホテル前の通りをブラブラ散策してめぼしい店を訪ねてみることにしたのだが、いざ通りに出てみると外食の店があまり見当たらない。あってもいかにも地元民向けの個人店っぽい感じで、日本語で会話など望むべくもなさそうだ。台湾の料理が口に合うかもわからないのになんて書いてあるのかよく分からんメニューから選んだ料理がハズレだったら最悪だ。

そんな訳でどの店にも立ち入る勇気が持てないままホテルまで戻ってきてしまった。このままだと食事する時間も無くなってしまいそうだったので結局ホテル1Fに入店していたセブンイレブンで弁当を買って食べることになった。

 

そこで売られていた弁当は日本のセブンイレブンの物とは随分印象が違っていた。唐揚げ弁当とか幕ノ内弁当みたいな日本での定番弁当は全く置かれていない。売り場の雰囲気は日本のセブンイレブンと似ているのに売っているものが全然違う。当たり前と言えば当たり前だが、なんかパラレルワールドに迷い込んだような感覚になった。

20070121_000229

もちろんラベルも台湾語表記だからどういう味付けなのかとかも分からない。とりあえずこれなら食べられるかな?というものを選んでみた。

買った弁当はビニール袋ではなく独特な手提げに入れて手渡された。

20070121_000246

これがその手提げ。不織布で作った平たいシートに円周状の切り込みが入っている。この真ん中に弁当を置いて両側を持ち上げると、

20070121_000308

こんな具合になる。すごい、よく考えられている。しかも不織布だから燃えるごみで捨てられて環境にも優しい。
日本ではビニール袋で渡すのが当たり前でそれが環境汚染に繋がっているとか言って問題になっているが、その割に一向に対策される気配がない。だったらこういうの採用すればいいのにと思う。

ただし欠点もある。割り箸などが落下しやすくなることと中身が丸見えになってしまうことだ。まぁ見られたくないという人がどのくらいいるかは不明だが。
あと、食事後の弁当殻を捨てる際のごみ袋として使いづらいというのもあるかもしれないが、その辺も工夫次第かなとも思う。

 

買って来た弁当は幸いにして我々の口に合うものだった。たが一緒に買って来たお茶が甘くて口に入れた瞬間吹き出しそうになった。
緑のラベルに茶色の液体だったのでほうじ茶的なものを想像していたのだが、それが砂糖入りの紅茶みたいに甘いのだ。甘みを全く想定していなかったので脳が混乱した。

なんだこれ!?と思ってパッケージを改めて見直すと、読めない漢字の中に「冬瓜」の2文字を見つけた。トウガンなんてお茶になるのか?

味に慣れてきたら、まぁこれはこれでという感じで受け入れられるようになった。
ちなみに次にコンビニに行った折にいくつかの商品のラベルを良くチェックしてみたら、加糖か無糖かがちゃんと表記されていることに気がづいた。

帰宅後に調べてみたら台湾では冬瓜茶は割とメジャーな飲み物であるらしい。そのうえお茶も大抵砂糖で甘くして飲んでいるそうだ。
紅茶に砂糖を入れるんだから緑茶やウーロン茶に砂糖を入れても変じゃなかろう、ということなのだと思うが、日本では紅茶以外を加糖でのむ習慣がないのでやっぱりそこはかとない違和感が拭えない。これも文化の違いである。

 

Sちゃん(+α)との顔合わせ:


食事を済ませると程なくSちゃんから到着したと連絡があったので下に降りた。エントランスを出てすぐの所に彼女たちは待っていた。

いたのはSちゃんとその旦那、彼らの友達2人の4人だ。カミさんと目が合うなりSちゃんの方も破顔の笑顔で久々の再会を喜び合った。
Sちゃんは日本に留学していただけあってとても流暢な日本語を話す。また友達のうち1人も日本語を良くしゃべる子だったが、旦那ともう1人の友達は日本語はさっぱり、とのこと。

もちろん自分も台湾語はさっぱりなので、男衆の方は再会を喜ぶ女子たちをニコニコしながら見ているだけでお互いのコミュニケーションはすぐには取れずにいた。

 

やがてSちゃんの旦那が自分とコミュニケーションを取ろうと近寄って来た。もちろん会話が出来ないのでボディランゲージである。
彼はお近づきの印?として、煙草を1本差し出した。自分が喫煙者であることは奥さんから知らされていたらしい。

それをありがたくいただいてその場で着火してくゆらせた。彼が差し出したソブラニーの煙草は実に旨かった。それだけでお互いの緊張感が少しほぐれたような感じになった。

 

Sちゃんが友達を連れてきたのは、明日Sちゃんは親族への挨拶やら式の準備やらで忙しく我々の相手が出来ないので、彼女らが当日のアテンドを買って出てくれたのだという。そのために顔合わせで連れてきたとのこと。我々は2人とも台湾語はさっぱりなので大変ありがたい計らいである。

お互い挨拶したあとそれぞれの連絡先を交換して解散となった。

Posted by gen_charly