沖縄社員旅行2007【5】(2007/07/15)

ダブルデッカー(再):


子供が出来るんだからアタシに出来ないわけが無い!ちょっとやってみる、と、言葉の意味はよく分からんがとにかくすげー自信だ、な決めぜりふを吐いて再びダブルデッカーの階段を登って行った。

やると言っている人を止める理由は何もない。じゃ感想ヨロシクと伝えてカミさんを見送った。自分は麓でカミさんの生還をただ待つのみ。

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少し逡巡するように頂上から周りを見回して、それから徐に鉄棒にぶら下がった。それから数秒、カミさんの手が鉄棒から離れたと思ったら次の瞬間自分の目の前にいた。その様はどう見ても「滑る」ではなく「落下」だった。

カミさんに駆け寄り、どうだった?と聞くと、怖かったけど怖いのは最初だけで、その後は結構面白いかも。やってみたら?と薦められてしまった。そう言うんじゃないかと思ったんだよなぁ。やっぱりやならきゃダメ・・・?

 

カミさんの目はやるまでここから離れないぞ、と訴えている。仕方ない、やるか。
この滑り台は小高い丘の上に作られているので、滑り台の高さ以上に高度感がある。それだけでも高所恐怖症の人なら足がすくんでしまいそうだ。

縁に腰掛けた状態で鉄棒を握りしめる。これで腰を前に出したら後戻りはできない。やるしか、ないのか、、、。

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覚悟を決めて腰を前に出す。ぶら下がり健康器よろしく背筋がピーンと伸びる。もしどうしても勇気が出なければ、最悪体を引き上げて元に戻れるかな、と淡い期待をしていたが、この状態で体を引き上げるのは無理だと悟るのに1秒もかからなかった。自分、懸垂出来ないんすよ。

なのでぶら下がったままの膠着状態となった。自分は悪あがきしているのだが、体はそれに反応していないので、ただぶら下がっているだけの状態だ。掴んだ手がすぐに痛くなってくる。もう落ちるしかない。

これはあれだ。崖で落ちそうになって手だけでぶら下がっているのと同じ状態だ。このまま手を放したらそのまま奈落の底。。。のあのシーンが頭に浮かんだ。

自分のこの先を想像する。手が痛くなってだんだん力が入らなくなり、やがて手が滑って落下する。。。そんな風になるような気がしたのだが、実際にはそうではなかった。意外にももう落ちちゃってもいいかな、という気持ちに支配された。

自分がもし崖でこのシチュエーションになったとしたら、同じように簡単に諦めてしまうのだろうかと思ったらちょっとゾッとした。

 

まぁ、そうした心の動きが10秒くらいの間にあったが、実際には落ちたところでケガをすることもそうない訳で、あっけなく手をスッと放した。ら、体がすとんと落下して最初にかかとが滑り台に接触。続けてふくらはぎの辺りが接触した。

次の瞬間、強烈な摩擦熱がふくらはぎを襲った。外は30度を超す炎天下であることをすっかり忘れていた。いい感じに温まった滑り台の上で摩擦行為をするのだから熱いに決まってる。反射的にふくらはぎの角度を変えようと足を動かしたら、今度はサンダルのゴム底が再び接触して足が変な方向へ曲がった。まずいと思ってかかとを浮かせたのですぐに元の角度に戻ったが、危うく足を負傷するところだった。

・・・みたいなことが2秒くらいの間に目まぐるしく展開された。そして程なく停止。なんか滑落って怖いな、と思った。

 

停止後、一瞬放心状態になったが、それを悟られないようにすぐに立ち上がって、熱かったぜハハハとDAIGOのような気の抜けた笑いをした。というかそれしかできなかった。面白いかと言われたら、いやぁ、それほどでも。。。と言うのが正直な感想だ。

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帰りがけダブルデッカーの前に掲示された看板に目を通した。一番下の部分、赤枠で囲った所にちゃんと書いてあるじゃないか。

「素足、ゴム靴では滑らないでください。」
「長ソデ、長ズボンですべり、滑り面には素肌を触れないで下さい。」

ゴム底のサンダルに半パンルックで滑ったらいけなかったのね。最初に読んでたらやらずに済んだのに。。。

そんな訳で、沖縄の変な滑り台を堪能した午前中が終わった。なんかどっと疲れた。ここに来るまではもっとライトな気持ちでB級滑り台を愛でて終わるつもりだったのだが。。。

 

道の駅かでな:


とりあえず昼食だ。ランチの場所は既に決めてある。道の駅かでなである。
ここのレストランで嘉手納基地の飛行場から離着陸する米軍の戦闘機を見ながらランチが楽しめるのだとか。

前回の旅行で行こうと思っていたのだが、タイミングが合わず行けなかったので今回訪問となった次第。

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自分が注文したのはタコライス。なんか沖縄に来ると無性にタコライスが食べたくなるのだ。
味は普通においしい。ジャンク舌にはたまらない味わいだ。

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一方カミさんはチーズバーガーを注文。チーズバーガーと言ってもバンズと具材が別々に出されるオシャレなヤツだ。
これまたややジャンクだが、こういうものを頬張りながら米軍基地を眺めていると、アメリカに来たような雰囲気をちょっとだけ味わえる。

ちなみに食事している間、離着陸の瞬間を心待ちにして滑走路を眺めていたが結局見ることはできなかった。トップガンのデンジャーゾーンを頭の中で流して待っていたのになぁ。

 

食後、道の駅周辺をブラブラと散策した。途中にアンティーク調の家具を売る店があったのでちょっと覗いてみたら、米軍放出品と思われる家具が並んでいた。こういう家具に囲まれる生活も憧れるがちゃんとポリシーを固めずにやると中途半端になって却ってみっともなくなる。流石にこの手の家具をニトリの家具とは並べられない。
他にもよさげなチェアを見つけたが、もちろん買って帰るわけにもいかないので眺めるだけ。

 

ヒートゥー:


B級スポット巡りと言っても今日訪ね歩く予定のB級スポットはさっき見てきた滑り台のみ。1日これをやったらカミさんに叱られる。
というわけで午後はドライブだ。まずは高速で名護まで向かいインター降りてすぐの所にある道の駅許田に立ち寄る。

許田と言えば、例のおっぱいソフト・・・じゃなかった、おっぱ乳業のソフトクリームだ。今回もそれを食べに来た。。。のだが、気が付いたら、

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ジェラートを買っていた。黒ゴマのジェラートだったかな、美味かったですW

それから売店の方を冷やかしに行ってみた。店内のスピーカーから地元放送局のラジオ番組が流れていた。ゲストは徳永英明氏。おっ闘病生活から復帰できたのか。やっぱトクさんの歌声はきれいだよな、なんて思いつつ今度は隣接する鮮魚店の方へと移動。沖縄で売られている魚は関東地方ではあまり見かけないものが多い。持ち帰りを考えるとなかなか購入するには至らないが、見ていて飽きない。

 

・・・なんて思いながら順番に見ていたら、

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ヒートゥーというものが売られていた。よく見るとカッコ書きで「イルカ」と書かれていた。イルカ!?
アオウミガメを食うやつもいればカブトガニを食うやつもいる。蓼食う虫も好き好き、なんてことわざもあるが今度はイルカか。。。

これを見た時には流石にイルカ食っちゃっていいのかよ、と思った。だが帰宅後に調べたところによると、伊豆や南紀など昔からクジラを食べていた地域ではイルカも普遍的に食べられていたらしい。まぁ、イルカとクジラは生物学上では違いがないらしいので分け隔てなかったのだろう。

Posted by gen_charly