奄美大島上陸【11】(2007/09/22)
ヤドリ浜:
2007/09/22
昨晩の車中泊は恐ろしく寝苦しく殆ど眠れなかった。夜半過ぎから降り続いた雨は明け方には小降りになり、目を覚ます頃には時折青空が見えるくらいまでに回復した。といっても唐突にパラパラっと降ってきたりする辺り南国っぽい。
それはさておき、狭い車内での仮眠ですっかり体が凝り固まってしまったので、ストレッチを兼ねて車外に出てみた。
ふと沖の方の空を見上げたら虹がかかっているのが見えた。よく見ると2本かかっている(右端の電柱のてっぺん辺りからうっすらと伸びるアーチが見えると思う)。珍しいこともあるものだ。
体を伸ばして充分目を覚ましてから、朝食のパンをかじってヤドリ浜へ行ってみた。
が、、、水は昨晩の雨で濁ってしまっていて水中の様子がほとんど分からない。これではスノーケリングをやる意味がない。そのうえ水も思った以上に冷たい。雨で水温が下がったのかもしれない。結局スノーケリングはパスとなった。なんの為の車中泊だったのか。。。
折角やってきたので少し浜辺を散策してみた。天気の良い時に来ればとても美しい砂浜なのだろうが、今はコントラストの低い何の感動も生まない砂浜でしかなかった。
やることもなくなってしまったので、ズコズコと古仁屋の街へ引き返して来た。
折角なので近隣の見どころはないかな、とガイドをチェックしたら近くにある油井岳の展望台が見晴らし良好とのことなので、ちょっと登ってみることにした。
が、この辺りはまだ雲が切れてなくて、標高を稼ぐにつれて雲の中に入ってしまい展望どころではなかった。結局、何もせずに古仁屋に戻る。なんだか不発が続いている。。。
せとうち海の駅:
時間は間もなく10時。朝方に食べたパンは既に胃袋を通過しぼちぼち腹が減ってきた。折角街に戻ってきたので何かちゃんとしたものを食べよう、という話になりガイドブックでチェックした結果、フェリーターミナルに併設されている食堂で食べることになった。
昨日加計呂麻島に向かう際にも来ているのだが2度目の古仁屋港。建物にはせとうち海の駅という名前が付いている。
中に入ると真正面になりみそをワゴンで売っている店がある。
昨日は船の時間が迫っていてじっくり見ることができず、横目でチェックしただけだったのだが聞いたこともない味噌なのでちょっと気になっていた。手に取って見てみると、なりみそというのはソテツの実から作られた味噌らしい。どのようにして使うのか分からなかったので店員に聞いてみたら、チャンプルーの味付けに使ったり、酒のつまみとして出したりすることが多いそうだ。
どちらも我が家ではあまり作らないな。味噌汁にするのはどうかと更に聞いてみたら、もちろん味噌汁に使っても美味しいが値段が高いので地元の人はあまり味噌汁としては使わないとのことだった。
へぇ、そりゃ面白い。ソテツの味噌で作る味噌汁は果たしてどんな味か。興味があったので1つ購入してみた。
まぁ合わなくてもチャンプルーに使うというくらいだから、みそ煮とかみそ炒めとか色々使えると思うので持て余すことはないだろう。
改めて館内をチェック。奥の方には魚市場があって水揚げされたばかりの魚が並んでいた。流石に鮮魚は買えないので見るだけ。
そしてレストランは2Fにある。入口は既に開いていたのだが中に入ると店員が出てきてまだ開店前だといわれた。あらま、と思ったらその店員が一度中に聞きに行って特別にということで席に通してもらうことが出来た。
メニューを見てみるとなんとウニ丼定食がある。ウニと言えば北海道だろう。そこから遠く離れた南海の孤島で見るウニという単語にものすごい違和感を覚えた。いや、回転寿司に行けばウニ食べられるしみんな食べたいんだろうけどさ、ここで食べたいか?
・・・なんて総ツッコミ体制になったが、調べてみるとこの辺りでもウニは結構水揚げがあるらしい。
じゃあ南国で食べるウニはどんなもんだろうか、とカミさんが注文してみることになった。
窓際の席に案内されたので目の前に港が広がっている。停泊している船は加計呂麻島のさらに沖合にある、請島(うけしま)、与路島(よろしま)へ向かう船だった。流石に離島(奄美大島)の離島(加計呂麻島)の離島(請島・与路島)に行くのはなかなかハードルが高い。いずれ乗って行ってみたいと思うが。
ということで出てきたウニ丼。少しおすそ分けしてもらったがミョウバンの味がした。決してまずいものではなかったが、北海道で食べた新鮮なバフンウニの味と比べるとイマイチ感が拭えなかった。
自分は刺身定食を注文。こちらは新鮮な切り身が乗っていて脂が乗って美味かったが、値段を考えると量が物足りなかった。。。
とはいえ、ほぼ2日ぶりとなるまともな食事。食べ終わってみればしっかり幸せな気持ちになっている。まぁそんなもんだ。
今朝起きた時からカミさんがふくらはぎが痒いとしきりに訴えている。初日にくわれた場所のかゆみが急に強くなってきたらしい。改めて痒い所を見せてもらったら5cmほどの大きさにぼっこりと腫れて赤くなっていた。ちょっと、何があったの!?
どう考えても変な毒虫にくわれたような腫れ方だったので、急遽医者に連れて行くことにした。地元の皮膚科を調べてそこへ行ってカミさんを降ろす。自分が付いて行ってもしょうがない気がしたので車で時間を潰すことにした。カミさんに終わったら連絡するよう伝えて車に戻る。
病院で中の様子を見たらお年寄りの皆さんでだいぶ混雑している。この分だとたっぷり1時間以上かかりそうだ。ふと空を見上げると雲が切れてだいぶ空が明るくなっていた。それならとさっき雲に隠れて見えなかった油井岳の展望台にもう一度アタックしてみることにした。