九州めぐりと寝台特急はやぶさ乗り納めツアー【10】(2008/11/23)

平和公園:


ということでグラバー園を流し見したあと今度は平和公園に行ってみることに。が、長崎駅から平和公園への道はがっつり混んでいてなかなか進まなかった。長崎は山がちな街で平地が少ないので多くの道路が海岸に沿っている。その道を背骨に見立てた場合、肋骨にあたる背骨と直交する道が少ないのでどこへ移動するにも一度長崎の中心部まで出てそこからさらに別の街へ向かうようなルートを取らざるを得ない場合が多くどうしても交通が集中してしまう。

しかし天気が微妙すぎる。もっぱら小雨が降ったり止んだりと言う感じだが、雨が降り出すと散策が億劫に感じるくらいの雨脚になる。なんか前回小笠原で自分らは晴れ男・晴れ女だとか豪語したのがフラグになっているのだろうか。。。

それはさておき、渋滞エリアをノロノロと進み30分ほどかけて平和公園に到着。

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平和公園は第二次世界大戦末期に投下された原子爆弾の爆心地付近に作られた公園である。原爆投下に関する解釈は様々なので自分が何かを語っても口幅ったくなるが、本来戦争とは一般人を巻き込まずに兵士同士が戦うものであったはず。ここに至る前に解決する方法はなかったのだろうかという思いが去来する。

公園に入ると平和の像に出迎えられる。この像は長崎の平和記念公園のシンボルであり、メディア等にも様々登場しているので見たことがあるという人も多いと思うが、改めて間近で見たら想像以上に大きくて驚いた。この旅行の当時はあまりそうしたことに思いを馳せることがなかったので、平和の像と同じポーズで記念写真を撮ったりしたが罰当たりだったかもしれない。。。

 

ちなみにこの公園には長崎原爆資料館など原爆に関する資料を展示する施設がある。折角ここまで来たのだから資料館も見ておきたいのだが、見始めたら結構な時間がかかりそうな気がする。ぼちぼち夕食のことも考えないとならない時間ということもあり、行くべきかカミさんと相談したらカミさんも同じことを考えていたらしい。自分が見始めたら時間かかるんだから今回はいいんじゃないといわれた。そんな訳で結局行かずじまいだった。

やや後ろ髪を引かれる思いで平和公園を後にした。今度いつその時が来るか何とも言えないが、時間がある時にじっくり見に行ってみたい。

 

長崎ちゃんぽん:


夕食は折角なので長崎ちゃんぽんを食べておきたい。と言っても名店の類ではなくその辺の地元民御用達のような店で食べてみたい。ガイドブックでチェックしてみると長崎駅近くにある飛龍園という店が雰囲気がありそうで良い。とはいえあの渋滞のなか長崎駅まで戻るのはゾッとしない。向こうで駐車場を探すのも面倒になりそうだったので車はここに置いて路面電車で移動することにした。

ここから最寄りの電停は松山町電停である。電停に到着すると概ね2~3分間隔で電車がやって来る。撮れ高が期待できそうだったのでカミさんに10分ほど時間を貰った。

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▲200形

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▲300形

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▲500形

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▲1300形

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▲1500形

凄い。予想どおりなかなかの撮れ高があった。まだ粘りたい気がしなくもなかったが、日が暮れてきて写真がブレるようになってきたのでこの辺で。

次にやってきた電車で長崎駅前まで乗車。大体20分くらいらしい。が、乗って着席した瞬間、眠気に襲われた。気が付いたら長崎駅前に着く直前だった。隣を見るとカミさんもしっかり舟をこいでいた。慌てて起してどうにか乗り過ごさずに済んだ。

ガイドブックを頼りに駅正面の飲食店が建ち並ぶ通りの方へ入り込む。道すがらにもちゃんぽん屋はあったが、それらの店は素通りして飛龍園を目指す。数分ばかり歩いて飛龍園の前まで来たら、、、お休みだった。まじか。

しょうがないから他の店を探そうということでその繁華街をブラついてみた。いくつかやっている店を見つけることが出来たが、軒先にメニューが出ていなかったり、一見さんが入るにはちょっとハードルが高そうな店構えだったり、とイマイチ決定打に欠ける。

 

と、道すがらの青果店でおばちゃんが店じまいをしていた。カミさんがすかさず声をかける。こういう時早いよなぁ。
だが、そのおばちゃんは店じまいで忙しかったのかちょっとぶっきらぼうな感じ。この辺の店って言われてもねー、なんて感じでとっつきづらい。話が膨らまなさそうなのでお礼を言って立ち去ろうとしたらどこから来たの?と聞かれた。

東京ですと答えると、うちの息子も東京にいるんですよ、と言って急にフレンドリーな話っぷりに変わった。暫く東京に出ているというお子さんの話に耳を傾けていたらお店のことも色々教えてくれた。そういう人もいるんだね。結局おばちゃんから、この辺りならうまかもん亭三八ラーメンがオススメという情報をGetすることが出来た。

お礼を言っておススメの店に向かった。初めに見つけたのは三八ラーメンだったが、なんか地元ナイズされすぎてる感じで一見さんが暖簾をくぐったら何しに来た?とか聞かれそうな雰囲気。ちょっと保留にしてうまかもん亭の方も見に行ってみた。

だが、うまかもん亭もお休みだった。こうなっては三八ラーメンしか選択肢がない。何しに来た?と聞かれたらちゃんぽん食いに来た、悪いか!くらい言ってやろうと腹をくくって暖簾をくぐった。案の定、店内には近所のおとっつぁんがスポーツ新聞片手にビールを飲んでいる。引き戸を開ける音を聞いてまじまじとこちらを見つめている。ちょっと緊張しつつ空いている席に着席。

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カミさんは基本をなぞってちゃんぽんを注文。ちゃんぽんと言えば自分はリンガーハットの物しか食べたことがない。長崎の人に言わせると、なんだかんだ言ってリンガーハットのちゃんぽんが一番うまいらしいのだが、リンガー以外のちゃんぽんはどのようなものだろうか。

ピンボケな写真で恐縮だが、リンガーと違う所は海鮮の具が少し大きめのぷりぷりしたものであることと卵の黄身が乗っていることくらいか。少しおすそ分けして貰ったらスープがリンガーの物よりこってりした感じで、でも野菜のおかげでさっぱり食べられる。平たく言えばかなりアタリのちゃんぽんだった。

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自分が注文したのは皿うどんだった。皿うどんって料理は説明が難しい。長崎以外で皿うどんと言ったら醤油やソースで炒めたうどんを指すが、ちゃんぽんの世界で皿うどんと言えばこういうものだ。

リンガーハットで食べたことがある人なら、こういうタイプの皿うどんを見たことがある人も多いと思うが、あれは麺がパリパリとした食感になっている。だがパリパリしている奴は中華屋ではカタヤキソバなんて呼ばれていたりする。

で、こちらはというと麺がパリパリしていない。焼きそばのような麺にあんかけが乗っている物になる。皿うどんと言ったりカタヤキソバと言ったりややこしいのだが、実は自分はちゃんぽんよりこちらの方が好物だったりする。

もう見た時点で味は想像がついた、、、のだが、食べてみたら意外や意外、麺にほのかな甘みがある。最初は気のせいかなと思ったのだが、食べ進めているとやっぱり甘い。甘さを感じる麺なんて初めて食べた。食べ慣れるまではなんか不思議な味に感じたが、3口目あたりでそのうまさが分かるようになってきた。特に皿うどんソースを少しまぶしてみるとバランスが取れた味になって病みつきになりそうだった。

やはり地元民御用達の店にハズレはない。

 

長崎駅:


食事を済ませて店を出たらすっかり日も暮れていた。日が暮れると観光できるところはめっきり少なくなるが、長崎には有名な夜景スポットとして稲佐山展望台というのがあるそうだ。折角だからそこまで行ってみるか。

と、その前に長崎駅に立ち寄らせてくれ。とカミさんに言って少し撮影の時間を貰った。カミさんは駅前のデパートを見てるそうだ。

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▲813系

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▲782系 特急「かもめ」

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▲200形
813系や200形といったここ最近JR九州でデビューし車両はこれまでの鉄道車両とは一線を画した奇抜なデザインを身にまとっていることが多い。従来は人のふれあいとか環境にマッチしたとかそういう調和系のコンセプトでデザインされるものが多かったが、JR九州の、というか水戸岡先生のデザインする車両はメカのメカらしさやシックさを前面に押し出したものが多い。従来にない斬新なデザインなので見ていて楽しい。

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200形の車内はこんなカラーリングである。座席にブラックなんて少し前の鉄道車両ではほとんど見かけなかったものだ。

とまあ駅に停車中だった車両をいくつか撮影させてもらい、再びカミさんと合流して平和公園に戻る。

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やって来た電車は1800形。これも初見だったので撮影。

 

松山町電停で下車して平和記念公園に来てみると、もう時間が時間なこともあってひと気が無くちょっと寂しい場所になっていた。
そんな寂しい場所に長居は無用、、、と思ったが、

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祈りの泉では噴水がライトアップされていた。人がいないのに噴水だけが盛大に噴き上げられていてなんか幻想的だ。

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そしてもう一度平和の像を。暗い中に浮かび上がる平和の像はなんだか神秘的な雰囲気を醸し出していた。
でもやっぱり長居してもしょうがないので数枚撮影して車に戻った。

Posted by gen_charly