四国・山陰初日の出【2】(2008/12/30~12/31)
明神丸:
今日の到達目標は足摺岬近隣の道の駅なのだが、流石に夕食時で腹が減って来た。高知と言えばカツオ、昨年ひろめ市場の中の明神丸で食べたカツオのタタキが絶品だったのでもう一度食べたいと思い、ひろめ市場へと向かった。
ところが。。。
明神丸の入っているフードコートエリアは夕食時だったこともあって大勢でごった返しており、どのテーブルも埋まっていた。
こちらは2名なので最悪相席も辞さない勢いでテーブルが空くのを待った。でもこういう所は客の整理なんかやらないので、空いたテーブルが早い者勝ちになっている。見つけた空席を鼻の差で他の客に先を越されたりした事が何度かあったが、10分ほどで手近なテーブルが空いてようやく着席できた。
ということで2度目のタタキ定食。
今回自分は前回と違うものを食べたいと思ったので、しゃきとろ丼なるものを選んでみた。写真右下の物がそれだが要は山芋がのっているものだ。前回の感動アゲイン、、、とは残念ながらならなかった。混雑で調理がおざなりになっているのかもしれないが、前回の飛び上がるような感動がなぜか得られなかった。
隣のテーブルに座っていた家族連れのお父さんが奥さんが席を外している隙に煙草をふかした。それを娘が奥さんにチクったものだから奥さんがグチグチと文句を言い始めた。バツが悪そうにしているお父さん。自分が喫煙者であるからかその様子が気の毒で仕方なかった。
食事を済ませたあと市場の中をうろついた。閉店近い時間だったせいか店頭に並べられている商品が割引になっていたので、揚げ物と焼きサバ寿司を購入した。焼きサバ寿司は明日の朝食に、揚げ物は明日の年越しそばに乗せて食べようと思う。
RIOとぽかぽか温泉:
さてここから先、足摺岬方面へは高速が通っていない(当時)のでひたすら一般道を進んでいかなければならない。恐らく到着は遅い時間になるはずなので先に風呂を済ませてしまうことにした。
ガイドブックをめくって高知市鏡文化ステーションRIOなる温泉を見つけたのでそこを目指した。RIOまでは高知市中心部から車で30分ほど。
だが、到着してみたら建物の電気が消えている。休みかと思いつつ車を敷地内に進めたら、温泉を案内する矢印は下におりるスロープを指していた。こういうケースもあるのでもしかしたら地下の温泉のみが営業している可能性がある。とりあえず降りてみよう、ということでそのスロープへと進んだがその勾配が結構急だ。いやな予感を感じつつ進めていくとスロープを下り切った所で車のエアロを擦ってしまった。エアロががっつり引っかかってこれ以上車を前進させられなかったので仕方なしに引き返すことに。
だが、スパイクは非力な車なので急勾配のスロープをスムーズに登って行ってくれない。何度もふかして時ならぬ爆音を轟かせながらほうほうの体で元の場所まで戻った。
仕方ないので上の方の駐車場に車を置いて徒歩で階下に降りてみた。最初からそうすればよかった。が、階下の入口もしっかり消灯していて、結局お休みであることが確認された。なにこの徒労感。。。
打ちひしがれててもしょうがないのでとりあえず他の場所を探す。再びガイドブックをめくると土佐路はるのの湯というのがあったので改めてそちらを目指した。この温泉はここから40分ほど離れていて、足摺岬方面とも反対方向になるのだが、他にこの時間に開いている手ごろな店が掲載されていなかったので目的地から遠ざかることを承知でそこを目指し走り始めた。
その途中、道端に土佐ぽかぽか温泉を案内する立看板を見かけた。その温泉はここからほど近い場所にあるらしい。これはガイドには掲載されていなかったのでまだ開業したてなのかもしれないが、まさに渡りに船である。
という訳でどうにか温泉が確保できた。まぁ、スーパー銭湯的な施設なのであまりのんびりとは出来なかったが。
さて、今回の停泊予定地は足摺岬から程近い場所にある道の駅めじかの里という場所だ。ここからはたっぷり130キロの道のりである。時間は既に21時を回っている。いつ到着するか全く想像がつかない距離だがとにかく車を進めた。
幸い、道中混雑している所や制限速度厳守の地元車に遭遇しなかったので割と快調なペースで進むことが出来た。
そのせいで車の平均燃費計の数値がグイグイ上がり、気が付いたらリッター19.1キロなんて数値をたたき出した。この車の普段の平均燃費は13~15キロあたりなので驚異的な省燃費運転である。
途中、道の駅ビオスおおがたに立ち寄って小休止をしたのみでひたすら国道56号を前進。四万十市からは国道321号を進み、30分ほどで足摺岬の入口が見えてくる。ここまで来るとあともうちょっと。通り過ぎて更にもう少し進むとめじかの里に到着。
日付は既に変わって12月31日になっていた。明日の行動のためさっさと寝台を準備してそのまま潜り込んで就寝。
2008/12/31
2008年最後の日は道の駅めじかの里で迎えた。起床は9時、車内の気温がそこまで下がらなかったのでしっかり熟睡できた。あとやっぱり布団を敷いて寝ると眠りの深さが段違いだ。
まぁ、そのおかげでやや寝坊している訳だが。
朝食は昨日の予告どおり、ひろめ市場で買った焼きサバ寿司。1尾丸ごと焼いた焼きサバを酢飯に乗せた逸品。脂ののったサバは酢飯の相性も抜群。
頭が反対を向いてしまっているのは移動中に動いてしまったせいだが、それを直さずに撮影する自分もどうかと思う。
こちらが道の駅めじかの里の風景。大みそかなので書き入れ時なのだろうとばかり思っていたが、既に冬季休業に入っていて閑散としていた。駐車場も閑散としていてなんか妙に寒々しかった。
ちなみに、正面に「さんに市」と書かれた黄色い看板がある。さんに市とは何だろうかと思ったが、数秒後にこの道の駅が接している国道321号線にかけていることに気づいた。
見残し海岸へのグラスボート:
さて、本日より観光地巡りを開始する。ここまでやって来たのならまず何はなくとも足摺岬であるが、その前にここからもう少し先に進んだ所にある見残し海岸なる場所を訪ねてみようと思う。
見残し海岸は竜串と三崎浦の両集落の間に挟まれた千尋岬と呼ばれる半島の先端付近にある、古第三紀層の砂岩や泥岩が織りなす奇岩が続く海岸だそうだ。名前の由来はかつてこの地を訪れた弘法大師が、この海岸を見ずに帰ってしまったという伝説にちなんでいる。
道の駅から10分ほど走ると竜串海中公園海底館という施設がある。見残し海岸へは車道が通っていないので、ここからグラスボートで渡してもらうか遊歩道を歩いていくことになる。地図で見るとボートは湾を横切って対岸の港に着くようなのだが、遊歩道はその湾をぐるっと迂回しているので案外距離がありそうだ。あまりのんびりとしている時間もないので、今回はグラスボートを利用することにした。
ボート乗り場は海底館の脇を少し歩いた所にある。
船着き場に停まっていたのがこのボート。思ったよりこぢんまりとした船だ。渡し賃は往復で2000円。我々が乗り場に着いた時には周りに人の気配がなく、ここで合っているのかちょっと不安になったが、5分ほどしたら船頭がやってきて一緒に乗船。程なく出港となった。
船は海岸の近くを進んでいく。海底館の海中展望塔が見えた。そこはかとない昭和感が漂うデザインだ。
船は中央部の船底がガラス張りになっていて、海中の様子を見ながらのクルーズが楽しめるようになっていた。だからグラスボート。草っ原のことではない。
なぜこの船にそんな装備が付いているのかというと、
船が竜串海中公園のエリアを進むからだ。この辺りはサンゴが発達しており、それを観察しながら進めるようになっている。
所々で船を停めて海中のサンゴをじっくりと見せてくれるサービスがある。ご覧のとおりとても立派なサンゴを間近に見ることができるのだが、自分は停泊した船の揺れがとても苦手なので、数秒も目線を送っていたら案の定気分が悪くなってきた。
こんな所で船酔いをしていたら勿体ないので、サンゴの見学はほどほどにして後は遠くを眺めてやり過ごした。
そしてそこから数分進んだら対岸の岸壁に到着。ここで下船して後は見残し海岸のあるエリアまで遊歩道を進んでいく。