四国・山陰初日の出【8】(2009/01/01)

一條神社前での出来事:


というわけで再び中村市街へ戻って一條神社へやって来た。一條神社の近辺は天神橋商店街という商店街になっていて、道沿いに露店などが出て賑やかだ。

神社前まで走ってきたが駐車場が見当たらない。近隣の駐車場を利用するのかなと思ったら丁度神社の向かいにスーパーがあったので、そこに停めさせて貰おうと駐車場に進入しようとしたら入口のスロープに車のアゴを擦ってしまった。

完全に不意打ちだったので少し勢いよく突っ込んでしまい、その音が思いのほか大きく響き渡って周辺を歩く人から一斉に注目を浴びた。というかバンパー外れてないか?
車を降りて状態を確認したがバンパーは外れていなかった。盛大な音の割に特に傷も見当たらず胸をなで下ろした。もちろん視線の届かない底面はそれなりに削れたような気がするが。

 

その音を聞きつけた道向かいの露店の店員が、大丈夫でしたか?と言いながらこちらに歩いてきた。どうやら大丈夫そうですと返答して、そのついでに車を停められる場所がないか聞いてみたら、目の前の銀行の駐車場は大丈夫だと思いますよと教えてくれた。しかもわざわざ駐車場まで歩いて行って、まだ空いていますよ!と手招きしてくれる親切さ。とてもありがたい。お礼を言ってそこに車を停めさせて貰った。

 

しかしなんだか今回の旅行ではやたらアゴを擦っている。自分の車はダウンサスを入れて車高を下げているので以前からたまにアゴを擦ってしまう事はあったのだが今回は随分と頻度が高い。なんでだろう?とは思っていたのだが駐車場に車を停めた時にその理由が分かった。

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写真は義兄のスパイクとの比較写真だが、ウチの車は写真のようにノーマルより1.5~2cmくらい低い。これが通常。だが、今となりに停まっているスパイクと較べると3cm以上低くなっている。それで分かった。スタットレスだ。購入して暫く室内保管をしていたのでその間に少し空気が抜けたらしい。タイヤ交換後に空気を補充しないまま出発したのでいつも以上に車高が下がっていた、という訳だ。後で給油の時にでも補充しておこう。。。

 

思いがけないハプニングに若干肝を冷やしたが、ともかく無事駐車できたので神社へ向かった。その経路上にさっき親切にしてくれ人が店番をしている露店がある。折角親切にしてくれたのだから、お礼に何か買って帰ろうと思ったのだが、自分がそれを口にするより早く察したカミさんから、買わないからねとクギを刺された。そういうもんですか。。。

なんか少し心苦しかったが、カミさんからそう言われると言い返せない。言っても意見を変えるということがないからだ。店員と視線を合わせないようにそそくさとその場を通過した。

 

一條神社の初詣:


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というわけで一條神社である。拝殿は丘の上にあってそこまでやや長い階段の参道になっている。

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登り切ると拝殿がある。一條神社のある四万十市(旧中村市)は、かつてこの辺りを治めていた一条氏のお膝元である。当時の賑わいは街中の至る所に残っていて土佐の小京都の別名を持っている。

この神社はその一条氏の御所があった場所に建てられている。一条氏が滅亡したのちにこの地に建てられた祠がその起源とのこと。

 

今年1年の安全を祈願して初詣完了。その後毎年恒例のおみくじを引いた。昨年に引き続き大吉であった。大吉を引くとあとは運気が下がる一方なんてジンクスがあるらしいが、2年連続で大吉なら運勢が高止まりしていると理解してよいだろう。今年も色々チャレンジしてみたい。

 

さて参拝も無事に済んだところで昼食である。車で町内を散策しながら店を探してみることに。
中村と言えば、元T-SQUAREのSAX奏者である本田雅人氏の出身地である。氏のプレイは幅広く、初めて氏の演奏を耳にした時の衝撃と言ったらなかった。

そんな氏を育んだ街というのがどういう所なのか一度見てみたいと以前から思っていた。ようやく念願叶って今その街に立っている訳だが、正直なところ何でもない普通の地方都市だなというのがその感想だった。
駅周辺の市街地は衰退してから既に長い時間が経過しているらしく、商店街はシャッター通りと化していた。まぁ、元日だからということもあるとは思うが、既に看板が外されたまま朽ち果て始めている店なども散見されるところを見ると、元日でなくても活気の程度はそう変わらないような気がする。

で、食事の店も見つからない。というかやっている店がない訳ではないのだが、どうにも食指が伸びる店が見つからない。結局道すがらのスリーエフで弁当を買って済ませることにした。ここのスリーエフは手作り弁当を作っているらしく、店の前に幟がはためいているのを見て立ち寄ったのだが、ほか弁のようにその場で作ってくれるわけではなく単に店内調理した弁当が並べられているだけだった。

作り置きなので結局普通に売られているお弁当と大した違いがなかった。今更他の店を探すのも面倒だったのでそこで適当なものを見繕って購入し、車の中でランチを済ませた。

 

生口島へ:


食事が済んだら、昨日延期にしてしまった生口島のM君と会いに移動を開始。まずは四万十川に沿った国道で四万十川を上流方向へ遡っていく。

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やがて、目の前に山が迫ってくるようになる。山肌は真っ白になっていて、そこそこ雪が積もっているらしいが、とりあえず道路に雪は積もっておらず安心して進んでいける。

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暫く進んでいくと、道路から四万十川が大きく蛇行している様子が見晴らせる場所を通りかかったので小休止を兼ねて車を停めた。
自分が撮影してる最中に通りがかったライダーがバイクを停めて同じ場所から撮影に興じていた。沈下橋との組み合わせがとても絵になるなかなかのビュースポットだった。

ずっと遡っていくと道は予土線の線路に突き当たる。ここを左折し四万十川とはお別れして今度は予土線と並走する。ずっと進んで鬼北町に入ると道は進路を北に取り、そのあと大洲の街までの間に峠越えとなる。

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鬼北町に入ってからの山越えの道は雪の色が濃くなってきた。センターラインもない交通量の少ない道だから、標高を上げていくにつれ雪が除雪されていないのではないかという不安がつきまとった。もし除雪されていなかったら事と次第によっては折り返して大きく迂回しなくてはならなくなる。

峠の直前は九十九折れの急カーブが一頻り続き一気に標高を稼ぐ。もうどこで残雪に阻まれて先に進めなくなってもおかしくないような道に不安は最高潮に達したが、幸い程なく峠を越えることが出来た。峠部分はトンネルで抜けていてその峠は桜が峠というそうだ。

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無事峠を越えられた記念に1枚。ご覧のとおりこの辺りでは数センチ程度の積雪で取るに足らないものだったが、雪が降るなんて想像もしていなかったので面食らってばかりだ。

Posted by gen_charly