四国・山陰初日の出【10】(2009/01/02)

小谷SA:


2009/01/02

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という訳で小谷SAで朝を迎えた。一昨日の晩は雪混じりの荒れた天気だったので車内もだいぶ冷え込んだが、一転して昨晩はだいぶ凌ぎやすかった。そのせいかがっつり熟睡して起きたら10時を過ぎていた。いや、いつもどおりか。

とりあえず朝食を取りにSAの食堂へ向かった。

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左は尾道ラーメン、右は塩ラーメン。朝からラーメンを食べる是非はともかく広島のラーメンと言えば尾道ラーメンは外せない、ということで選んだのが、味はSAのそれで期待外れだった。カミさんが注文した塩ラーメンも以下同文である。

食事を済ませ、出発前にガソリンスタンドで給油するついでに昨日から持ち越しになっていたタイヤの空気の補充をしてもらった。空気を補充したらだいぶ足回りがビシッとした。やっぱり空気圧が低かったんだな。。。

 

さて、本日まず向かうのは山口を代表する名所のひとつ錦帯橋である。

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高速を岩国方面へと進んでいくと高速道路の車窓から瀬戸内の多島海を見晴らせる場所があった。こんな光景を日々眺めながら暮らしてみたいものである。もっともどの島影が何の島かは残念ながら分からないが。

 

錦帯橋:


岩国ICで下車し暫く走ると錦帯橋に到着。看板の案内に従って進んでいったら、河原に臨時で拵えられた駐車場へと誘導された。さっき空気を補充したとはいえ車高が低い我がスパイクなので、砂利でアゴを擦らないか心配だったが、無事停めることが出来た。

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その駐車場から錦帯橋が見えていた。橋に対する興味は島への興味に比べたら微々たるものだが、日本三大奇矯のひとつに数えられる錦帯橋は一度見たいと思っていた橋だ。はやる気持ちを押さえながら橋の袂へ移動。

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橋の通行は有料なので窓口で通行料を支払う。

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錦帯橋は錦川に架けられた橋である。以前の橋は錦川が増水するたびに流されてしまったので、中国の杭州にある橋を参考に架けられたものだそうだ。そうして架けられた錦帯橋はその設計意図どおり250年以上に渡ってこの地で通行人に便宜を提供し続けた。
残念ながら戦後の台風による増水で一度流失させてしまったのだが、再び架け替えられて以降は流失は発生していない。

 

流失があったとは言え300年以上の間殆ど被害を受けなかったのだから暴れ川の多い日本に架けられた橋としては立派なものである。さぞかし頑丈に作られているのだろうと考えてしまうが、実は橋には釘が1本も使われていない。つまり木材の組み合わせだけでこの強度を実現しているのだ。なぜその設計でこれだけ強靱な橋が架けられるのかについては長年の謎なのだそうだ。
(※2023年にその理由が解明されたそうだ)

そうした特異な設計から山梨の猿橋、徳島のかずら橋と共に日本三大奇矯のひとつに数えられている。

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現在の錦帯橋は2003年に架け替えられたもので、まだ架け替えられて時間が経っておらず全体的にきれいな状態で維持されている。
登ったり降りたりを繰り返しながら渡る橋というのは何とも面白い。関東地方には太鼓橋があまりないのでここを歩く感覚はとても新鮮なものに感じられた。

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橋の下から錦帯橋を眺めてみたが、自分が少し眺めたくらいじゃその構造はさっぱり分からなかった。少しずつ力を分散させているのだと思うがよくこんな構造を考え付いたものだ。

奥の丘の上には岩国城が見える。錦帯橋はこの城と川の対岸の城下町を結ぶために架けられたのだそうだ。

 

橋を渡りきった先には土産物屋やお茶屋が軒を連ねていて、更にその奥には吉香(きっきょう)公園がある。公園内には吉香神社や錦雲閣、城山花菖蒲園といった施設があり、散策して回れるようになっている。自分らも周りの人の流れに合わせて公園内を10分ほど散策した。といっても庭園とかにはあまり興味がないので公園から外観を眺めただけで写真にも撮っていない。

時間があればそうした庭園に立ち寄るのも一興かと思ったが、いかんせん寝坊スタートなのでぼちぼち先に進まなければ。
とりあえず自分的にはこの橋が見られただけで満足。

 

岩国駅:


ということでざっと一周して戻ったら次の目的地、宮島へと移動。宮島へは自分は過去に2度ほど行っているのだが、カミさんが未訪で1度行ってみたいとリクエストされたため再訪することになった。

と、その前に岩国駅に立ち寄り。

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岩国と言えば錦川鉄道という鉄道路線の始発駅になっている。ここまで来たからにはチェックしない訳には行かない。

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錦川鉄道線のホームはJRの改札を入った先にある。

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錦川鉄道NT3000形。
この鉄道は旧国鉄岩日線から転換された第三セクター鉄道である。第三セクター鉄道は国鉄が赤字による廃止を表明した路線を地元自治体などが継承した路線なので大抵その経営状態が厳しいのだが、錦川鉄道は利便性の改善などの増収策が功を奏して比較的健全な経営状態にあるとのことだ。

とはいえ、都市のような頻繁さで列車が来るわけではないので今回撮影できたのはこの1両のみ。ちなみに車両は1両ごとに異なるカラーリングが施されているとのこと。

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ついでにホームから見えたJRのキハ47。
収穫はこの2つのみ。待ってても次の列車まで暫く開くようなので、諦めて先に進むことに。

 

岩国から山陽道と広島岩国道路を乗り継いで廿日市ICで降り、一頻り国道2号線を西に進むと宮島へ渡るフェリー乗り場がある宮島口に到着する。

そこからフェリーに乗って宮島へと渡るわけだが、今日は正月三が日なので恐らく島へ初詣に行く人たちでごった返しているのではないかと思った。果たしてその予感は的中。フェリー乗り場周辺に点在する駐車場へ続く道には多くの車が行列をなして渋滞となっていた。

参ったなと思いつつその車列に一旦並ぶ。この分だと駐車場に車を入れるだけで1時間待ちは覚悟しないとならなさそうだ。
だが、車列に並んで周りの様子を見ていたら、たまに車が追い越して奥の方へと進んでいくのが見える。もしやと思い一旦車列から離れて奥の方へと進んでみたら、あまり混んでいない駐車場を見つけた。流石に少し並んだがそれでも10分ほどの待ち時間で車を停めることが出来た。

そこが空いていたのは単純にフェリー乗り場から遠かったからだ。とはいえ歩けば5分も違わない程度の差なのでラッキーだと思った。

 

駐車料金は1日500円。観光地では一般的な価格設定だが、いつも思うが結構高い。何しろ観光して戻ってきてもせいぜい3時間だ。そう考えたら都会の駐車場並みの金額になる。

だが、今回はちょっと秘策(というほど大したものでもないが)があった。それは追々紹介するとして、とりあえずフェリー乗り場へと移動。

Posted by gen_charly