— 父島めぐり —
境浦手前のトンネルを抜けた時、ヤギの鳴き声が聞こえたような気がしました。
気のせいかな?と思いながら走っていると、少し行った所で先導しているカミさんがバイクを止めて待っていたので、聞いてみると、「今ヤギが道を横切ったよ!」と興奮してました。
周りを見回しても見つからなかったので、もうガケを降りてしまったようです。
普通に道端に出てくるんですね。
ちょっと見たかったな。。。
この境浦の沈船は濱江丸(ひんこうまる)という船で、戦時中に爆撃を受けて操縦不能になり、漂流の末、ここまで流されてきて、座礁したものだそうです。
数年前の写真ではもう少し船の形らしいものが残っていたのですが、今では殆ど海中に没してしまっています。
今では多分海中に没している所は魚のよい住処になっているのでしょうね。。。
小笠原の近海には他にも多数の沈船があるそうですが、地上から見える所にある沈船としてはここが随一です。
この写真を写した場所は浜への入り口の部分で駐車場が設けられています。
浜は入り口からちょっと下った場所になるので、浜へは降りませんでした。
道は駐車場の先で橋になって大きくカーブしているのですが、この橋の名前は濱江橋と名づけられています。
再びバイクを走らせて次は扇浦に行ってみようと思います。。。
と思ったらパラパラと天気雨が降り始めてきました。。。
まだ降ったり止んだりしているので遠くの雨が風で飛ばされてきているようで、本降りにならなければいいのだが。。。
バイクをさらに5分ほど走らせると扇浦に到着します。
扇浦の手前で道は山を降りきって海沿いを走ります。
小笠原では珍しく海岸沿いを走れる場所です。
目の前が砂浜なので、ここではバイクを降りて砂浜に下りてみることにしました。
上の写真の通り、若干グレーがかっていますが、粒の細かい広い砂浜です。
写真の奥の方、岩が突き出している所にコンクリートの建造物が見えたので行ってみると、トーチカの跡のようです。
中はごみなどが溜まっていましたが、通路が奥に続いているようです。
奥の方からトンネルの入口に波が当たるようなドーンという音が聞こえていたので、どこかにつながっているようです。
中には入りませんでしたが、どこにつながっているのかな。。。
上のトーチカに向かう途中にあった、砂に埋もれた何かの部品。
どこかから流れてきたものでしょうか?
もしかしたら濱江丸の部品かな?
海岸を暫く散歩して、再びバイクを走らせて今度は、コペペ海岸へ。
コペペ海岸へ向かう道の分岐を一旦洲崎方向へ走らせ、戦時中に野羊山との間の海を埋め立てて建設したと言う飛行場を見に行ってみたのですが、 道は途中で行き止まりになっていて飛行場跡は見つけられませんでした。。。
かつて飛行場の跡地を利用した自動車教習所があったそうで、廃墟マニアwとしては、それも見てみたかったのですが。。。w
代わりに、途中にあった、父島VLBI観測局。
VLBIとは数十億後年かなたにある準星(クエーサー)の電波を複数箇所で受信して、その誤差で各アンテナ間の距離を計測するものだそうです。
詳細はこちらをどうぞ。
ここは写真を撮るのみに留めて、再び道を分岐まで戻って、再びコペペ海岸に向かいます。
コペペ海岸は分岐から程なく到着します。
思っていたよりもこじんまりとした海岸でした。
手前の山の裏側には小港海岸があり、海伝いに泳いでいけます(行きませんでしたが)。
車で行くと一旦扇浦まで戻らなければならないので少し時間がかかります。
ま、ここも見るだけに留めて、先に進みたいと思います。
何せ今日中に島の観光名所は回っておかなければならないので。。。
小港海岸は、最終日にジョンビーチ、ジニービーチに行く時に立ち寄るのでここでは割愛して夜明道路方面へ向かいます。
さっきまで降ったり止んだりを繰り返していた雨が、やや本降りになって来ました。。。
晴れ男、晴れ女伝説もこれまでか。。。Orz
扇浦から小港海岸へ向かう道路の途中に歩道橋があったので、その下でしばし雨宿り。。。
こうやって見ると近所のニュータウンかなんかの裏山に続く道路を見てるみたいで離島に来ている感じがあまりしませんね。 。。
通り雨かな?と思って10分ほど待ってみましたが、なかなか止む気配がありません。。。
スコールと言う感じではなく、しとしとと降っているので、カミさんがこれぐらいの雨なら先に進もう、と言うので、意を決して再び雨の中バイクを進めることに。
走り始めてすぐに、和紙っ魚(わしっこ)ギャラリーという店がありました。
原付はノーマークだったのですが、カミさんが見てみたいというので雨宿りを兼ねて立ち寄ってみる事に。
店内では、数人の観光客らしい人たちがコーヒーを飲みながら談笑していました。
ここのオーナーが和紙でいろいろな魚のオブジェを作っているそうで、店内には至る所に作品が展示されていました。
そのどれもが精巧に作られていて、和紙で作ったものとは思えないリアルなものでした。
「降ってきちゃいましたね。。。どうぞゆっくりしていって下さい。」
スタッフにそう勧められたのですが、お茶をしようにも落ち着いて座れる場所がなさそうなので、作品を一通り眺めてお礼を言って先を急ぐことにしました。
都道と夜明道路の交差点を左折して夜明道路に入ります。
夜明道路は島の中央を貫くように通っていて奥村の集落で再び都道に合流します。