奄美皆既日食観測ツアー【10】(2009/07/20)

天神に行くバス:


2009/07/20

昨晩は快適な部屋に柔らかいベッドで実に快適だった。だからみんなは旅先で宿に泊まるんだよな、と至極当たり前の感想を漏らしたところで今日の行程のスタート。

今日は夕方に出港するフェリーに乗るために鹿児島へ移動する。フェリーの出港時刻は18:00で乗船手続き開始は16:00とのことだ。普段より利用客が多く混雑する可能性が高いので出来るだけ早めに手続きを済ませてくださいとサイトに記載があったので、16時到着目標で旅程を計画した。

鹿児島へのルートは西鉄JR鹿児島本線九州新幹線を乗り継いで行く予定である。九州新幹線は新八代~鹿児島中央間が先行開業しているが新八代~博多間は未開業である。そのため両駅を結ぶリレーつばめ号という在来線の特急列車が運行されている。

博多からリレーつばめに乗ってしまうのがシンプルなコースだが、九州まで来たのだからどうせなら西鉄大牟田線にも乗っておきたい。ということでホテルをチェックアウトしたあとレンタカーを返却し、そこから西鉄の始発駅である西鉄福岡(天神)駅へ向かうことにした。

西鉄福岡駅はカッコ書きで天神と記載されているとおり、九州随一の繁華街である天神地区にあり、JR博多駅からは地下鉄で数駅程度離れている。レンタカー屋は博多駅からも結構歩かされたが、西鉄福岡まではさらに遠い。荷物を持って歩けるような距離ではなかったのでバスを利用することにした。ただし、レンタカー屋から天神方面へ行くバスをどのバス停からどこ行きに乗れば良いのかは調べていない。まぁ、レンタカー屋は大通りに面しているので、その辺にあるバス停を探せば天神に行くバスはすぐ見つかるだろう。


ということで車を返却したあと、店から見えた一番近いバス停に行ってみた。行き先を調べると天神方面に行くバスがあると書かれていたのでここで待つことにした。

バス停に立って目の前の大通りを行き交うバスを見ていたら、なんかやたらと頻繁にバスがやってくる。様々なカラーリングのバスは天神行きと明記されている物も天神経由と書かれているものもある。そうしたバスがそれこそ1分間の間に5台も10台もやってくるのだが、なぜかどのバスも自分が待っているバス停には停まらず目の前を通過していく。

なんでみんなスルーするのか。もしかして博多のバスは乗車意思を明示しないと停まってくれないのか。ということで試しに手を上げてみた。が、それでもガン無視でバスは目の前を横切っていく。なんかハズい。。。

手を上げても停まらないということは、このバス停には天神方面行きのバスは停まらないのだろうか。もう一度しげしげとバス停の看板を眺めてみたら、経路案内図の中に系統番号が記載されていた。なるほど、そういうことか。同じ目的地に行くバスでも系統によって停まる停まらないがあるのか。ややこしいのう。

それなら待つしかないともう暫く待っていたら、やがて案内図に記載のあった系統番号のバスがやってきて当たり前のように目の前で停車した。そういうことなのね。これは乗り慣れていないと訳が分からないぞ。。。無事に乗り込み適当な椅子に着席。


さて、乗車したバスは「天神」行きである。天神というからには西鉄福岡駅の最寄りに行くものだと思っていたのだが、進むにつれどうも自分が想定していた方向とは違う方向へ向かっているような気がした。やがて天神の繁華街に入り西鉄福岡駅が近づいてくるが、次のバス停は天神4丁目でまだ終点ではないっぽい。ということは終点の天神まで乗ると西鉄福岡駅まで却って遠くなる?

だとしたら手前で降りておかないとならんなと思い、急遽その天神4丁目で下車することにした。バスを降りたらほどなく西鉄福岡の駅を指し示す看板を見つけ、ここからも行けそうだったので安心したが、その割に駅の最寄りであることを知らせるアナウンスもなかった。一体どういうこと?

なんか狐につままれたような気分だった。気になったので帰宅後に調べてみたらバスが指し示す行き先である「天神」という名前のバス停は存在しないことが分かった。天神行きのバスの実際の行き先は天神3丁目だったり、天神日銀前だったり、天神郵便局前だったりしている。

つまり天神(地区のどこか)行きのバスということなのだろうか。そんな雑なアナウンスあるか。結果的にはそれらのどのバス停で下車しても駅からそう離れていなかったのだが、土地勘のない観光客には混乱不可避である。そう考えると何とも不親切だ。


大牟田へ:


まぁ、とりあえず無事降車できたので先に進む。で、西鉄福岡を目指すと言いながら着いたのは市営地下鉄七隈線天神南駅

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せっかくここまで来たのだからついでに撮影しておこうと思っての立ち寄りだ。西鉄福岡駅よりも更に遠い場所にあり、何のために天神4丁目で降りたのか分からなくなるが、荷物をガラガラ引きずりながら歩いてきた。写真は3000系電車。
それはさておき、ホームの出発案内板の下段に「もっと!もっと!」と書いてある。何かの広告がスクロールする中でたまたまその文字が表示されている時にシャッターを切ったようなのだが、これを見て「もっともーっとはしもっと!」というくだらないダジャレが頭に浮かんだ。

それから西鉄福岡へと向かう。

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西鉄には8000系という特急専用車両がある。専用車両であるが特急料金は不要。前回2000年に訪問した時はタイミングの都合で一般の通勤電車にしか乗れず悔いを残した。なので今度こそと思って西鉄経由で大牟田を目指すことにしたという訳だ。

特急は30分おきくらいにやってくるのだが、この車両がやってくるのは1時間に1本程度でそれ以外は一般の通勤型電車になる。ということで今回はこの車両がやってくる時間を調べておいた。

ご覧のとおり先頭車両は窓が大きく取られ展望車両のようになっている。折角だからそこに座って沿線の風景をほしいままにしたいと思ったのだが、いざ先頭車両に乗り込んでみると既に最前列を陣取っている老夫婦がいて、最前列はゲットならずだった。仕方ないので2列目に乗車。ここからでもまぁまぁよく見えるから良いか。


列車は出発すると加減速を頻繁に繰り返しながら快走していった。JRに対抗するためにカーブ以外を出来るだけ高速に走らせようとする涙ぐましい努力を垣間見た。関東では京浜急行の快速特急が同じような走り方をしていたな。京浜急行はJRと比べるとカーブが多くスピードが上げにくいのでその分高加減速を駆使して時間を稼いでいるのだ。

暫くは高架区間を走行し都市間鉄道らしい風景の中を進んで行ったが、久留米から先は沿線風景もだいぶローカル感を漂わせるようになり、線路も単線になってしまった。

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それでもこの特急車両を出来るだけ早く走らせるよう退避可能な駅が点々とある。単線を走行していると思ったら一気に2面4線のホームを持つ駅が現れたりして面白い。

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福岡を出発して1時間ほどで終点の大牟田駅に到着。

ここでリレーつばめに乗り換えるわけだが、列車は13時発なのでまだ1時間弱時間がある。その間列車の撮影でもして時間を潰していようと思っていたのだが、思った以上に列車の姿が少なくあっという間に撮り終えてすぐに手持ち無沙汰になってしまった。

そこで列車の中で食べるお昼ご飯を調達しようと一旦改札を出て、駅前にあったパン屋でパンを購入してまた駅に戻った。やることがないのでどうしようかなと思ったらホームに喫煙所を見つけたのでまずはそこで一服。喫煙所というよりは喫煙スペースという感じで、白線で区切られた区画の中にベンチと灰皿が置かれていた。最近、構内が全面禁煙になってしまった駅が多くなってきたが、まだこんな駅も残っていたのだな。何とホスピタリティあふれる駅だろうw

で、そのベンチに腰掛けて一服を済ませた後、そのまま腰掛けてぼんやりしていたのだが、ふとさっき買ってきたパンを食べてしまうことにした。

Posted by gen_charly