奄美皆既日食観測ツアー【20】(2009/07/22)

おがみ山公園散策:


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丘の周囲は比較的急な斜面になっているらしく、遊歩道はその斜面をつづら折りしながら高度を稼いでいる。遊歩道だからか傾斜にあまり容赦がなく、つづら折りで勾配を緩和しているはずなのにそれでもなかなかの急坂で参る。

昨日と比べたら大分凌ぎやすい気温ではあるが、それでも山登りを始めたら途端に汗が噴き出してきた。ついさっき体を洗ったばかりだというのに。逆の順番にすれば良かった。。。

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道すがらに休憩用のベンチや小さな東屋が置かれていて、地元の高校生たちがたむろしていた。放課後の学生たちの憩いの場になっているようだ。その見た目はまさに「今時の若者」という形容詞がそのまま当てはまりそうな、ちょっと斜に構えた感じの子供たちに見えたが、意外にもすれ違いざまにこんにちはと挨拶をしてくる。こちらもこんにちはと挨拶を返す。ちゃんとしているな。

上の東屋では高校生カップルが仲睦まじく2人だけの世界に浸っていた。だが自分が通りかかるのを見るや否や、彼らからもこんにちは!と挨拶された。いやいや、お気遣いなく。。。
埼玉あたりの高校生なら多分ガン無視である。それと比べたらなんと素朴で素直なことか・・・自分が不審者だと思われていた可能性も否定できないがw

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山頂まで登り切ると広場になっていて景色が開けた。

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名瀬の市街地の様子。名瀬は鹿児島県第2の都市といわれているが、それでも街の広がりはこんなもんである。小ぢんまりとまとまっている感じだ。平坦な場所は全て利用され尽くしているので、ここがこれ以上に発展するには山の上の方へ進出するしかない。

ただ忘れてはならないのが、ここが本土から400キロ近く離れた離島であることだ。離島のそれとしてはかなり大きな市街地といって良い。

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港の周辺はほぼ利用され尽くしているので、山手側に連なる川の谷間にも宅地が広がっている。
しかしそれにしても見晴らしがよい。苦労して登ってきた甲斐があるというものだ。

10分ほど景色を堪能して汗が引くのを待ってから下山することに。展望台に掲げられた地図を見ると、登ってきた道とは反対側へ抜ける道があるようなのでそちら側へ下ってみることにしよう。その道から下山すると上の写真に写っている市街地の方へ降りることができるようだ。

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ところがこちら側の遊歩道はあまり利用者がいないのか、うっそうと生い茂った森の中に延びる細い小径だった。正面の登山道と比べたら整備も行き届いておらずアスファルトの上には落ち葉が積もっている。

足元は舗装されているが一部には苔が生えている。先ほど雨が降ったこともあり道は濡れていて所々滑るので気が抜けない。

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こういう滑りやすい道を歩くときのコツは、かかとから足をゆっくり下ろすことだ。かかとがグリップできればあとは安全。かかとを乗せた時に滑りそうなら重心を移動する前に動きを止める。それはいいのだが奄美といえばハブだ。こういう雨上がりで道が濡れている時に出てくることがあるそうだ。こんな草生した場所で首尾よくハブを見つけて回避できるだろうか。こちらの道からの下山を選んだことを少し後悔した。

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それでも5分ほど進んで行くと山際の集落に出てきた。こんな急斜面に家を建てなければならないなんてやはり島の平地は貴重である。

麓の平地にたどり着くとほどなく国道58号にぶつかって終了。あとは58号を暫く港の方へ歩いて行けばねぐらに戻れる。山の上り下りですっかり汗ばんでしまい、結局何のために風呂屋に行ったのか分からなくなってしまったが、なかなか面白い散歩コースだった。


最後の晩餐:


というわけで、再びベースキャンプに戻って来た。あとは明日早朝の出港時間まで特にやることはない。最終日の夜を楽しむこととしよう。

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最後の晩餐はカツカレーを頂いた。まぁ店内で揚げている訳ではないので味の方はそれなりだったが、久しぶりにまともな食事をした気がする。美味しくいただかせてもらった。

食事の後はPCでネットを見たり日記をまとめたりして過ごす。この店はインターネットカフェであると同時に漫画喫茶でもある。店内には沢山のコミックが並べられているのだが結局一冊も読まなかった。自分は本を読み始めると1冊読むのに時間がかかるうえ、読み始めたら止まらないので基本封印しているのだ。自ずと読む機会は少なくなりたまに職場などで話題の作品の話などが出ても全くついていけない。

ネットのニュースを見ていたら今日の日食の記事が出ていた。小笠原の硫黄島付近は良く晴れて綺麗な皆既日食が見られたそうだ。一方南西諸島側は軒並み天気に恵まれなかったらしい。前述のとおり悪石島などは大いに荒れたという。硫黄島はいうまでもなく一般人の立入が制限されているので晴れた空で日食を観測できた人は極々少数しかいなかったようだ。

奄美大島は薄雲に隠されることも多くやや残念な結果に終わったが、それでも他の島に比べたら随分恵まれていたのだな。


少し前くらいから店の電話がひっきりなしに鳴って店員が満室の旨を伝えている。そうか満室になったのか。
ちょっと気分転換をしようと思って外に出たらにわか雨が降っていた。そういうことか。野宿を決め込んだ人たちがこの雨から避難するためにここに逃げ込もうとしていたようだ。

この店の存在を知らなかったら自分も今頃レンタカーを返却した後で同じ目に遭っている所だった。そして初日に早々に手配しておいたのは正解だった。その分利用料は結構かかっているが、それでも宿に宿泊する料金と比べたら微々たるものだし、野宿することに比べたらこのくらいの出費はなんということはない。

22時ごろになってぼちぼち寝ることにした。

Posted by gen_charly