奄美皆既日食観測ツアー - 12(2009/07/22)

— 秘湯ツアー? —

そのままねぐらに一旦戻って来ると時間は一時ちょっと前。

途中、ダイエーに立ち寄って、荷物発送用の空箱を調達。
持ってきた荷物だけで既に手一杯な状態だったので、さらにお土産を持って帰る気にはなれず、着替えとか三脚など不要な荷物を空箱に詰めて宅配便で自宅に送ってしまおうという寸法です。
店のフロントで相談すると取り次いでくれるというので、そのままお願いしました。

後は船の時間までこれといってやる事もありません。
昨日風呂に入れず、体がべとべとして気持ちが悪いので、市内の銭湯にでも行って一風呂浴びてこようと思います。

荷物の発送ついでに近所に銭湯がないか聞いてみると、中にシャワールームがあると教えてくれましたが、折角なので足を伸ばして入りたい、と伝えると、2件銭湯の場所を教えてくれました。

ただしどちらも3時からの営業というので、それまで一休み。

3時過ぎに目を覚まして、風呂に出かけるついでに散歩に出てみようと思い、ねぐらを出ることに。
通りに出ると、寝ている間に雨が一降り来たみたいで、道がぬれています。
でも気温がそれ程でもないので、蒸し暑さはあまり感じず、かなり過ごし易い陽気です。
ついでにもうレンタカーは使わなさそうなので、早々にレンタカーも返してしまうことにしました。

途中給油をすると、リッター142円。やっぱり島のガソリンは高い。。。
でも300キロ走って30リッターくらいだったので、燃費はまぁまぁという感じです。

レンタカーを返却して、市内をぶらぶらうろつきながら、教えてもらった銭湯、高千穂湯へ。

20090722_171329

番台のおばさんが困った顔をして、「今満員なのよ~」というので休憩室で少し待たせてもらうことに。
程なくして中から一人出てきたので、「今一人出たから入れるかな?」と聞くと、 「うーん、自分で中見てみて」というのでお邪魔してみると、洗い場はいくらか余裕がありそうだったので、「大丈夫そうなので入りますね。」と伝えて料金を払い、貴重品は番台に預けるように、と書いてあったので、リュックを預けて中に入ると、脱衣場のロッカーの鍵が軒並みなくなっていて、どの扉もだらしなく半開きになっています。

こりゃ確かに貴重品を置いておけないわ。。。

全てが半開きになっているので、どれが使用中なのか全く分からず、手当たり次第に何個か開けてみて空いているロッカーを見つけてそこに服を押し込んで浴室へ。

まずは汗を流そうと、洗い場を陣取り、シャワーをひねると、お湯が殆ど出ない。。。Orz
下のカランのボタンを押してもお湯はチョロチョロと頼りなく出てくるだけ。

そのくせ水のカランはボタンを押していないのに常にチョロチョロ水が流れ出しています。。。

なんだこれ。
坂本衛さんの秘湯ツアーかよw

どうにかこうにか体を湿らせて、まずは洗髪。
洗髪を済ませて頭をすすごうにも、シャワーヘッドは壁に固定されていて首の向きしか変えられないので、水圧のない状態では、首をどちらへ向けてもだらしなく壁の近くに垂れるだけ。。。

頭を壁の近くまで近づけて垂れて来るお湯で時間をかけてどうにか泡を洗い流し終え、次は体を洗います。

シャワーで体を流すのはちょっと厳しそうだったので(壁の近くでクネクネしてたら頭が残念な人になってしまいかねません。。。)、桶にお湯を汲んで流そうと、湯を貯めようとすると、桶の大きさの関係でお湯だけを汲むことが出来ず、止まらない冷水がどんどん混ざってしまって、適温のお湯を汲むことも出来ません。。。

埒が明かないので、蛇口の湯で体を洗い流すのは諦めて、風呂場のお湯を掛けてどうにか体は流せました。

風呂場の中は大学生くらいの旅行者が沢山いて、「お湯が出ねー」とか水を浴びて 「冷てー!!」とかはしゃいでます。
その癖、シャワーの栓をひねったらひねりっ放しでそのまま浴槽に行ってしまったり。。。

どんだけ自分のことしか考えてないんだよ。。。
日食観測の旅のついでに涅槃まで旅立って頂きたい。今すぐに。

で、浴槽に行くと、これまたイモ洗い状態で人が浸かっていて、入る余地が・・・・・・一箇所だけありました。

そこだ!と目標を定めて突撃すると、そこはいわゆる電気風呂。。。
なにこれ?拷問?私は何か悪い事でもやりましたか?
腕やももがピリピリします。

・・・・・・でもこれはこれで何気に悪くないw
ジジイになってきたかな。。。Orz

もはやボイラーは能力の限界を超えてしまっているようで、風呂は若干ぬるめ。

そのまま浸かっていたらそのうち何人かいなくなるだろうと思っていたら、3分くらいで、4人のグループが上がり一気に場所が空いたので、やっと、のんびり浸かれました。

そうして浸かって周りを見ると、番台で金を払っている時に鉢合わせになった大学生っぽい若者のグループが体を洗い終えてそのままそそくさと出て行きました。

「もしや、俺のリュック持って行かれるかも。。。おばちゃんリュック預かる時に俺の顔ちゃんと見てなかったし。。。」

すっかり疑心暗鬼の塊になってしまい、いてもたってもいられなくなって、追いかけるように上がると、その若者グループは休憩室で体を冷ましてました。

なんだ、思い過ごしか。。。

一応、おばちゃんに「預けていたリュックをお願いします。」というと、

「えーと、どれだっけ?」

ほら始まった。。。

「黒いリュックです」

と伝えると、これかな?といって出してきたのが別の人のリュック。

のどかな島だ。
ここで「あーそれです」って言ったら俺持っていけちゃうじゃん。

「いや、それではなくて。。。」

おばちゃんはごそごそと辺りを探しはじめました。
えーっ。。。もう持ってかれた!?

と思ったらイスの下のほうから、原付のリュックを引っ張り出して来て、無事受け取ることができました。

なんだか落ち着けない風呂だった。。。

店を出ると湯冷ましにちょうど良いくらいの気温だったので、散策ついでに、市内のちょうど裏山的場所にある「おがみ山公園」 の山を登ってみることに。

20090722_180703

その散歩道で見たもの1。
バス停の看板です。他意はありません。
でも形容詞にしなくても。。。w

20090722_181119

色々とぶっちぎっている民家。
壁には中国語で何か書かれています。

20090722_181406

市役所近くを流れる涸れ沢。
沿道に植えられたシダがいい雰囲気です。

そして、この先におがみ山への登山道の入り口があります。
入り口からいきなり急な上り坂で閉口。。。

20090722_181633

いくら涼しいとは言っても、すぐに汗が吹き出てきます。

道の途中途中で地元の高校生たちが屯(たむろ)してだべってます。
今時の若者っぽい雰囲気の子達だけど、すれ違うと「こんにちは」と挨拶してくれます。

20090722_182345

なんだか素朴な子供たちでいいやーね。
上の東屋では、高校生カップルが乳繰り合っていましたが、原付を見るやいなや、さわやかに「こんにちは!」と挨拶してきました。

よいね(^。^)v

20090722_182703

なんとか山頂まで登るとちょっとした広場になっています。
視界が開け、市内が一望できます。

20090722_182755

後ろの展望台からは市内の裏手も眺めることができます。

20090722_183002

10分くらい居て汗が引くのを待って今度はくだりのコース。
登ってきた道と反対側の登山道を降りてみようと思います。

が。。。

のぼりと違って、整備するのを放棄したんじゃないか、と思うような狭くて木々が鬱蒼と生い茂った急な下り坂が続きます。

20090722_183541

一応アスファルトで固められているのですが、そのアスファルトにはコケが生えて、雨が降った後なので、所々滑って焦ります。。。

20090722_183857

北国仕込?の滑らない歩き方(重心をかかとに掛けて歩く歩き方)でソロソロと坂道を下っていきますが、それでも気を緩めると足が滑って転びそうになります。

奄美にはハブが生息しているので、両脇の繁みからハブが飛び出してこないかとか考えて、こちら側に降りてきたことを激しく後悔。
泣きそうになりながら10分位かけてどうにか集落まで降りてこれて、ほっと一安心。

20090722_184002

こんな急斜面にも家が立ち並んでいて、駐車場には車も停まっています。
よくこんな道を通るなぁ、とちょっと感心。

完全にふもとに下りて、集落を抜けると国道58号線にあたります。
ここから市内に向けて歩いていくと程なくしてねぐらに到着です。

結局、何のために風呂に行ったのかわからない感じになってしまいましたが、それなりに面白かったので、よしとしましょう。

20090722_185848

晩御飯は、今度はカツカレー。
まぁまぁのお味でした。

後の時間は、ネットのブラウジングと、この記事をまとめる時間に費やして、最後の荷物整理を終わらせたら、出港時刻の前まで仮眠です。。。

ニュースサイトを見てみると、小笠原方面は天候に恵まれ、美しいダイヤモンドリングやコロナが観測できたようですが、屋久島やトカラはあいにくの雨模様だった様子。
トカラに至っては一時撤収命令が出るほどの大荒れの天気だったようで、それを考えれば恵まれていたなぁ、とつくづく感じた次第。

トカラ等でも皆既日食の時間帯に、空が暗くなるのを感じ取ることは出来たようですが、30万からの代金を支払って結末がそれでは、浮かばれないな、と。。。
まぁ、当事者は納得の上での話でしょうから、原付がとやかく言う立場ではないですが。。。

さっきからひっきりなしに電話が鳴って、その度に店員が「すみません、本日は満室です。。。」と繰り返してます。
いつの間に満室になってたんだ。。。

ここへ来てどうやら読みが当たったようです。
ま、実感としては、今日の午前中あたりに訪れてもまだ空いていた様な気もしますが。。。

気分転換に外に出てみると、結構強い雨が降ってました。
外でしのぐつもりだった人たちが、雨が降って来たので耐えかねてこの店に駆け込んできたわけですね。
なるほど納得。

この店以外に、24時間営業の店はファミレスのジョイフルかコンビニしかないので、もし、ここが押さえられなかったら、原付も大雨の中、荷物を抱えて途方に暮れていたのかと思うと、ぞっとします。

Posted by gen_charly