箱根散歩【4】(2010/06/19)
箱根の保養施設:
ここまで来たら後は施設にチェックインすれば今日のミッションはクリア。色々あったが、まぁ概ね順調と言って良いだろう。
想定ではここから施設までバス移動することになっていたのだが、地図を見るとそれほどの距離でもないようなので歩いて向かうことにした。その道すがら土産物屋があったのでちょっと覗いてみた。こんな天気でしかも遊覧船もさっきまで運休していたせいか、我々の他に客はいなかった。売り物を眺めていたら、店主が近寄ってきて箱根の伝統工芸である寄木細工についてあれこれ教えてくれた。
組み合わせた木の塊をかんなで削いで薄いシートにして、それを工芸品の表面に貼り付けるのが寄木細工の特徴だが、店主はそれもデモンストレーションして見せてくれた。削いだシートは、持って行ってくださいと言うのでいただいたのだが、正直使い道が・・・。
せっかく色々教えていただいたのでお礼に何か買って帰りたいと思った。寄木細工でもっとも有名な製品はからくり箱というもので、工夫しないと開けられないようになっている箱なのだが、これまた買ったところで使い道がない。結局、色々見比べた末に寄木になっている携帯のストラップを購入した。
ホテルまでの道のりは国道1号を歩いていく。歩道が狭くて歩きづらいのに、自分らの脇をひっきりなしにトラックが通過していく。それに恐怖を覚えたので、ちょっとわき道に入り込んでみた。

別荘街の中を抜ける道だと思っていたその小道は、予想と違い藪の中を抜ける道だった。こんな道を歩いていたら変なところへ行ってしまうのではないかと、さっきの国道とは別の不安感に襲われる。さりとてあの国道に戻って進むのもまたゾッとしない。大幅に道を外れたら戻ろうと思いつつどんどん進んでいったら、ほどなく元の1号線に合流して終わる道だった。
結局またトラックをやり過ごしながら進まざるを得なくなってしまった。もっとも目的地はもう間近だ。程なく施設へと続く路地に折れてもうひとしきり坂道を登ったら、ようやく今日の宿泊先に到着。

いかにも保養所然としたたたずまいの建物だ。この保養所は職場の同僚が数か月前に利用している。その同僚の弁によれば快適で過ごしやすいホテルだったそうだが、果たして。

チェックインを済ませて通された部屋はリゾートホテル風の広々とした部屋だった。ただし煙草臭い。自分は喫煙者だから全く問題ないが、カミさんはちょっとがっかりしていた。
この宿には和室と洋室があり、その割り当ては施設側で勝手に指定される仕組みになっていた。せっかく箱根の宿に泊まるんだから、風情のある和室の部屋に泊まりたいねなんて話していたのだが、残念ながら洋室だった。

3泊くらいするのであればこのリビングみたいなエリアも使ってみようという気になるが、1泊では座り心地も味わえないうちにチェックアウトだ。そう考えると自分らにはちょっと持て余すほどの広さである。でもこれだけの部屋に1泊2食つきで1人5000円で泊まることができるのだから流石は保養所である。ようやく手配できた宿なのだからしっかりと堪能したい。
ちなみに部屋には浴室がなかった。温泉があるのでそちらを利用くださいというわけだが、最近共同浴場に入ることを嫌がる人も多い。なのでシャワーであっても部屋風呂があることを求める傾向がある。その辺は時代に対応できていない。
とりあえず食事の時間はまだ小1時間ばかり後なので、先に温泉に入ってくることにした。この施設には家族風呂が提供されている。せっかくだから家族風呂で夫婦水入らずの時間を過ごしたいと思いフロントに問い合わせたところ、家族風呂には温泉が引かれていないと言われた。ここまで来て温泉に入らない選択肢は流石にない。結局大浴場の方へ行くことに。
大浴場は内風呂と露天風呂、サウナという構成になっている。内風呂はほのかに硫黄の香りが漂っていたが、温度は温めだった。加温していないのかもしれない。一方の露天風呂の方は温泉ではなかった。この辺りはあまり温泉水の供給が多くないのかもしれない。露天風呂の温泉でのんびり寛ぐアテが外れてしまった・・・。
風呂からあがって部屋で一息入れたらカミさんが戻ってきた。と同時に夕食の時間になったので食堂へと移動。

立派なお品書きがテーブルに置かれている。コース方式で一品ずつ運ばれて来るようだ。

料理は塩分控えめでとても上品な仕上がりだった。出汁の風味で勝負しにきている。こういうストイックな料理を食べると思わず品の良いふるまいをする自分がいるが、内心物足りないなと思っていたりするのは内緒だ。
寝るまでの過ごし方:
食事が済んだら後は寝るまでの時間をごゆるりと過ごすことになる。この宿にはカラオケルームがあり、件の同僚もそこで歌ってきたと言っていた。じゃあ我々も軽く歌いに行きますかとそのカラオケルームへと行ってみたのだが、ルームといっても個室ではなかった。いや個室には違いないのだが、バーの一角のステージがそれだった。これはカラオケ「ルーム」なのか?
店内では既にほろ酔い加減で夜を楽しんでいるおじさんたちの姿が見える。自分は下戸なのでその輪に加わることはできない。そんな気もないが。歌は歌いたいが酔っ払いのおじさんたちの前でしらふで最近の歌をがなる度胸はない。カミさんの意見を伺うとカミさんも今更お酒を飲む気にはならないらしく、そこまでして歌いたくもないということだったので大人しく部屋に戻ることに。
部屋に戻ってテレビを付けたら、サッカーワールドカップの日本vsオランダ戦が中継されていた。自分がテレビでスポーツ観戦をすると応援する方が負けるというジンクスがある。静かに心の中で日本の勝利を応援したかったのでチャンネルを変えようとしたら、カミさんから見せてと制止された。ジンクスの話もしたがただのジンクスだといって取り合ってくれない。
結局試合終了まで観戦したが、案の定日本は惜敗。やっぱり見なきゃよかった。余談だが後日カメルーン戦とデンマーク戦の試合が中継されたが自分は全く見なかった。その結果がどうなったかは皆さまご存じのとおりである。やっぱりジンクスはあると思う。
試合が終わる頃にはぼちぼち眠くなってきた。ベッドにもぐりこんだ時に目についたコンソールをいじっていたら、有線放送(USEN)が引き込まれていることに気づいた。チャンネルも複数から選べるようになっていて、好きなBGMを流しながらくつろぎのひと時を過ごすことができるようになっていた。
USENといえば440チャンネルの中から好きなチャンネルを選べることがウリのひとつになっている。かつて父が契約して職場に引き込んでいたのでどんなチャンネルがあるのかは知っていた。中にはゲームミュージックのみが延々と流れるチャンネルとかフュージョンが延々と流れるチャンネルなんていうマニアックなものもあったりするのだが、流石にこのコンソールで選べるチャンネルの中にはなかった。
いくつかのチャンネルを選択していくうちにジャズが流れるチャンネルがあったので、それを流しながら就寝することにした。