茨城の鉄道(2010/09/11)
かつて全国の都市近郊非電化路線をくまなく走っていた国鉄キハ30系列。流石に寄る年波には勝てず近年では随分と引退が進んでいる。
そのキハ30を譲受している鉄道会社のひとつが関東鉄道である。だが、関東鉄道でも後継となる2000系列の増備が進み、老朽化したキハ30系列はもはや風前の灯火だ。既に取手口を走るキハ300形は引退し、水海道以北の閑散区間を走行する単行のキハ100形のみとなってしまった。
早く行かないとなくなってしまうという危機感に駆られて、前回の茨城訪問から半年たたずに再訪することにした。
2010/09/11
今回は水海道まで車で行ってそこから鉄道に乗車することにした。
まずは現在の主力、2100形と2200形。2200形は閑散線区で走るために単行仕様となっており、またワンマンにも対応している。
次にやってきたのが常総線の最新鋭車両である5000形。この車両で南石下駅まで乗車。新型車両だけあって流石に快適である。かつてのディーゼルカーのようにエンジンをふかして走るような感じではない。
で、南石下駅で降りて5000形を見送り、そのまま暫く待っていたら上り列車がやってきた。
キハ100である。前述のとおり元国鉄のキハ30形である。今度はこれに乗車して水海道へとんぼ返り。
で、水海道に戻ってきた。往復30分ばかりの小トリップ。
キハ30なので、あのやかましいエンジン音がまた聞けるかなと期待したが、エンジンを換装しているらしく走りは至ってジェントルで、逆にらしくなかった。
それから再び車で水戸駅に向かった。目当てがあった訳ではないが鹿島臨海鉄道の写真でも撮ろうかなと思ったのだ。
キハ6000形。それなりに近代的な前面デザインだが、エンジンなどの基本的な設計は国鉄キハ20系に準ずるそうだ。
それはそうと、貫通扉に見える青字の「く」みたいな模様は何だろう?と思って近くで見たら「OK」のうちOの部分が剥がれてなくなったような跡が見えた。「OK」は「おおあらいかしません」のイニシャルだと思うが、なんで中途半端に剥がれているのだろう?
それから水郡線のホームに移動。キハE130形が留置線に停まっていた。
続けて常磐線ホームに移動すると501系が停まっていた。501系もちょい珍しい車両である。
かつて常磐線の取手駅から先、土浦駅あたりまでの区間で活発な開発が行われ、それに伴って乗客が増えた。ところが取手から先は中距離電車のテリトリなので列車の本数が少なくなるうえ、車両も3扉の近郊型電車になるので混雑が激しくなった。そこで209系のような通勤電車を走らせようということになり開発されたのがこの車両だ。
言うまでもなく取手から先の交流電化区間に対応するため、交直流電車になっている。通勤型の交直流電車というのは実はかなりレアなのである。ただ、増備が続かなかったことからも分かるとおり、やはりロングシートの通勤電車に延々乗車するのはなかなか大変だ。トイレもなかったので乗客の評判がよろしくなく、いつの間にか上野口からは撤退して今では土浦以北の区間で運用されているというわけだ。
さて、再び大洗鹿島線のホームに行ってみたら次の列車が停まっていた。こちらは割と最近塗装の塗り直しが行われたようで、貫通路の「く」のマークはこの車両には付いていなかった。あと、窓上の行先表示エリアが黒く塗られていない。そのせいか視界の片隅で見ていると一瞬営団地下鉄の500形のようにも見える。
短いがプチトリップなのでこの辺で。