久遠寺の桜 - 1(2010/04/10)
— 久遠寺の桜 —
沖縄へ社員旅行に行った時に同行したYちゃん、その後会社を退職したのですが、退職してからも年に一度くらいのペースでカミさんを含めた交流があって、このときも数ヶ月前から連絡を取り合って、休みを使ってどこかへ行こう、と計画していました。
お出かけは日帰りで行くことになり、日程も決まったのですが、肝心の行き先がなかなか決まらず、カミさんと二人であれこれアイディアを出し合ったものの、どこもコレ!という決定打に欠け少々困っていたところ、たまたまテレビで関東近郊の桜の名所を訪ねる番組が放送されて、そういえば桜の季節だなぁ、と思いつつ見ていたら、その中で紹介されていた身延山の桜が綺麗だったので、カミさんとも意見が一致、無事そこに決定しました。
当日の朝、Yちゃんには地元の駅まで来てもらい、車で拾って出発。
2時間ほどで身延山の入り口に到着。
適当に探した駐車場に車を停めて散策開始です。
身延山には、久遠(くおん)寺という日蓮宗の総本山があり、身延山は久遠寺の山名にもなっています。
その久遠寺の境内にある樹齢400年以上といわれるしだれ桜が今回のお目当てです。
駐車場からは身延山の門前町が続いていて、通りの両側には色々な店が並んでいます。
「みのぶまんじゅう」というお饅頭が名物になっているようで、何軒かの店の軒先で売られていました。
店から立ち昇る湯気とあんこの甘い匂いに後ろ髪をひかれながら商店街を通り抜けていくと、三門のある広場に至ります。
広場の周りにも桜が植えられ、どれも見事に満開になっていました。
が、三門をくぐるとほのぼのとした気分をあざ笑うかのように、いきなり結構急な階段が立ちはだかっていました。
でもお目当ての桜はこの階段を登らないと見ることが出来ません。
意を決して階段に取り付きましたが、久々に運動したせいか、すぐに膝が笑い始めました。。。
途中休み休み登って、頂上に到着。
その先には、久遠寺の境内が広がっています。
まず最初に出迎えてくれるのが五重塔で、ここもあつらえたようにしだれ桜が植えられて風流です。
お目当てのしだれ桜は広大な寺の境内の中央付近にあります。
見頃は一日か二日くらい過ぎていたようですが、それでもまぁほぼ満開で実に見事でした。
このほかにも境内には何本もの桜が植えられていて、そのどれもが見事に花を咲かせていました。
本堂の裏手に回ると、頂上にある奥の院まで一気に運んでくれるロープウェイがあります。
折角なので奥の院も見ていくことに。
料金を払って往復券を購入し、乗り場に歩いていくと、少し混雑しているようで行列が出来ていました。
15分くらい待ってロープウェイに乗れました。
ちょっとクラシカルな感じのする小さいゴンドラが2基で周回していて、確かにこれだけの客を捌くには少し力不足な感じです。
山頂の駅で降りるとすぐに奥の院があり、その周辺に何箇所かの展望台があって、眼下に見える身延の街や周辺の山並みが一望出来ます。
空気が澄んでいれば伊豆半島まで見渡せるそうで、この日は暖かったせいか少しモヤがかかってそこまでは見えませんでした。
景色を見ながら30分ほど休憩して、再びロープウェイで降りてきました。
ロープウェイの駅のすぐ横は駐車場になっていて、その駐車場に降りるため斜行エレベータなるものが設置されています。
もちろん、乗りに行ってみました。
斜行エレベータは、その字の通り、斜めに動くエレベータです。
パッと見はモノレールのような交通機関のように見えなくもありませんが、あくまでエレベータの扱いです。
ちなみに成田空港の水平エレベータなんぞ、どこからどうみても新交通システムにしか見えないわけですけれども。。。
実際、乗り場にはドアが設けられていて、カゴを呼び出すボタンが設置されています。
ボタンを押してカゴが到着すると、ドアが開いて中に乗り込めますが、中は上と下のボタンしか有りません。
斜めに動いていること以外にもなんだかエレベーターらしからぬ感じがするのは何でだろうと思ったら、昇降路というかエレベータを覆っているケースがなく搬機が野ざらしになっているせいだと気が付きました。
同じ斜行エレベータであるコモアしおつのエレベータは屋根がかかっていて、こちらは交通機関という感じがあまりしません。
それはさておき、エレベータに乗っている時間はわずかで、一分ほどで駐車場フロア?に降りてきました。
原付もわざわざあんな手前に車を置かずに、ここに停めていれば何の苦労も無く境内まで行けた訳ですが、まぁ体もまだ動いていることだし、コレでいいのです。
駐車場から門前町方向へ戻る道の脇にも桜が植えられていて、それらは丁度満開になっていました。