奇妙な下町散歩 - 2(2012/09/22)
— 駄目チョイス —
立石バーガーの量では満腹感を得るには程遠く、次はちゃんと腹に溜まる物を食べようと、デイリーポータルつながりで、コーヒーラーメンなる謎のラーメンを出すという「亜呂摩(あろま)」という店に行って見ようと思ったのですが、あらましを聞いたカミさんが流石に食指が伸びないというので今回は見送ることに。
っていうか、菊やといい、立石バーガーといい、なんでこの辺は変わった店が集中しているのですかね?
まぁ、それはおいといて。。。
そうは言ってもここまできたら何か食べないと気がすまない感じだったので、堀切菖蒲園の駅前をブラブラして見つけた 「ラーメン大」 というラーメン屋に入ってみる事に。
堀切菖蒲園駅の近辺はラーメン屋が林立していて、ちょっとしたラーメン激戦区になっている場所で、以前から気にはなっていたのですが、なかなか行く機会が無かったので、丁度良いタイミングでした。
精神的に若干敷居が高く感じる店の暖簾をくぐると、滅多に客に愛想を振りまくことのなさそうな腕っ節の強そうな感じの店主と店員がカウンターの内側で黙々と麺をゆでていました。
10席ほどのカウンターのみの店内には、子供づれの家族がそのうちの7席ほどを占拠していました。
注文はチケット制で、カミさんはラーメン(小)を、原付は肉玉そばを注文してみました。
チケットを店員に渡し、空いている椅子に腰掛けて待っている間に目の前に置かれた説明がきに目を通すと、ここのシステムは野菜やにんにくなどのトッピングの注文は麺が出来上がる直前に聞かれるらしく、カミさんと何をトッピングするかしばし相談。
特に目を引くのが野菜の量で、通常、多め、増し、増し増しの4通りからチョイスできるようになっているのですが、写真に記載されている増し増しの量は尋常ではありません。
「トッピングは食べきれる量でお願いします」と注意書きがなされていたので、原付はにんにくと野菜多め、カミさんは野菜のみ多めのトッピングをお願いし、それから間もなくカウンターに出来上がりが載せられました。
こ、これは。。。
多めと伝えたのに、そこに乗っている量はどちらかというと増しに近いほどで、どんぶりの上には見事な小山が築かれていました。
いやー、これは覚悟を決めないとならないぞ、と腕まくりして、もやしの山に取り付くものの、流石にこれだけの山が築かれていると、麺はなかなか姿を現してくれません。
暫くもやしだけをひたすらやっつけているとようやく顔を出したスープと麺。
麺はかなりゴワゴワな太麺で濃い目のスープに絡んで食べ応えが有ります。
隣でおっとり食べているカミさんには声もかけず、ひたすら目の前のもやしと麺を胃の中に押し込んでいきます。
まだ胃袋に残っていると思われる立石バーガーがここへ来て妙に恨めしい。。。
・・・というかチョイスを間違った気が。。。
途中トッピングの生卵を落として、味を少し変えて気分転換したりしつつ、15分ほど格闘の末、ようやく制覇。
見る人が見たら、「そのくらいの量で大げさな」という程度の量かもしれませんが、原付にとっては結構な試練というかチャレンジングな量でした。。。
隣の家族連れは2家族で、うち小学校低学年くらいの子供が4人いたのですが、その一人一人に一杯のどんぶりを食べさせているものだから、当然ながら子供たちは早々にギブアップするわけです。
その余った麺が唯一の男手であるお父さんにどんどん回され、お父さんも必死に消化していくのですが、その量を完食するのはどう考えても無理筋ってもので、結局お父さんもギブアップ。
結構な量を残して帰っていきました。
普通のラーメンだって子供にとって一杯は多いんだから、少しは割り振りを考えればいいのに。。。
・・・って奥様、残った麺を原付の器に移すの止めて下さいません?
確かにトッピングは食べきれる量で、とは書かれているけど、だからと言ってオイラ無理っすよ。。。
ええ、負けず嫌いですから食べましたとも。
半ばやけっぱちになってやっつけて、どうにか一人前+αの量をやっつけました。
— よろしいなら散歩だ —
満腹の腹を抱えて店を出たのは店に入ってから40分後のことでした。
腹いっぱい食べてしまったので、腹ごなしに少し散歩するかということになって、宛ても無く荒川の土手を歩いていたら、丁度スカイツリーがよく見える場所に出てきました。
まだ腹がこなれたというには程遠い状態で、もう少し歩こうかなと思ったときに、そういえばちょっと前にカミさんがライトアップされた夜のスカイツリーを見に行きたいと行っていたことを思い出し、折角だからあそこまで行ってみるか、と急遽スカイツリーを目指す事になりました。
現在の場所からスカイツリーへ行くには、一旦堀切橋まで戻って墨堤通りを通っていくか、四つ木橋を渡って水戸街道を通っていくかのどちらかになるのですが、距離的には同じようなものとは言え、来た道を戻るのはつまらないので、四つ木橋を通ってみることにしました。
しました、と簡単に言ったものの、うっかり安物のデッキシューズで出て来てしまったので何気に足が痛い。。。
結局小一時間、痛む足を庇いながら歩いてとうきょうスカイツリー駅までたどり着きました。
この駅はスカイツリーの開業前まで業平橋という名前の駅で、いくらスカイツリーの経営母体が東武鉄道とは言え、思い切りよく由緒ある名前を捨ててしまったことに批判が出たりもしたのですが、原付的には、「とうきょうスカイツリー駅」は間違いだと思うんです。
スカイツリーの構造物の中にあればとうきょうスカイツリー駅でも正しいのですが、駅はタワーの脇に有るのでとうきょうスカイツリー「前」駅と呼ぶのが正しい気がするんですけどね:-p
すっかり日が暮れてスカイツリーもライトアップされて、今回は「粋」と名付けられたブルーのライトアップがなされていました。
頂上付近はややガスがかっているようで、天辺のアンテナ部分は若干おぼろげな感じです。
歩くことで、腸の動きが活発になったのか、ソラマチでトイレ休憩。
展望台へ登る当日券は18時30分過ぎに完売したというアナウンスが流れ、まだまだ気軽に入れる日が来るのは遠そうです。
展望台へ登るために列に並ぶ人の脇を素通りして、ぺデストリアンデッキに出てみることにしました。
ぺデストリアンデッキから見るスカイツリーはもう完全に真下からの眺めになるため、みんな首を大きくかしげたり、体を不自然に屈ませたりして、何とか綺麗に写そうとしていて、何ともほほえましい光景です。
流石に正面から見ると綺麗にライトアップされているなぁ。。。
自宅から見えるスカイツリーは後ろからの眺めになるせいか、ライトアップが一部省かれている場所があって、画龍点晴を欠きまくり状態です。。。
その辺もう少し考慮してくれるとうれしいんですが。
東京湾を望む正面よりも、広大な関東平野を背負った背後の方から見る人のほうが多いと思いますよ。
ま、それはさておき、30分くらいベンチに腰掛けて道行く人を眺めたりツリーを眺めたりしつつ、足を休ませていたのですが、少し冷たい風が吹き始めてきたので、ぼちぼち撤収することにしました。
次回来る時はスカイツリーのもう一つの顔である「雅」の色になっている時に来てみようと思います。
帰りも当然のように徒歩で帰宅。
帰りがけ押上の駅前ロータリーの脇にある東武線の車庫に特急スペーシアの「雅色」編成が2本停まっているのが見えました。
折角なのでスカイツリーを背景に撮ってみようかと思ったのですが、流石にそこまで引けませんでした。
思いがけず鉄分補給も出来て元気百倍。
家まで快活に歩いて今日のお散歩も無事終了。
(おわり)