九州初日の出 - 5(2013/01/01)

— 南国情緒溢れる日向の国 —

さて、件の日向出身の彼にご当地グルメ的なものを質問してみたら、「天領うどん」の肉うどんか「おぐらチェーン」のチキン南蛮がオススメだと言っています。

チキン南蛮は宮崎に来たら食べようと思っていた物だったので、行ってみようと思ったのですが、店があるのが延岡で、進行方向と逆になってしまうのでとりあえず保留。

そこで、日向市内にも店舗がある天領うどんに行ってみる事にしたのですが・・・、
新春3ヶ日は休みとの事。。。

ネットで調べてみたら、おぐらチェーンは暖簾分けされた店舗が宮崎市の方にもあるということなので、それを期待してひとまず南下してみる事にしました。
その前に、折角なので、元旦記念に日向市駅の入場券を買っておく事に。

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思いがけず立派な駅舎にやや面食らいましたが、とりあえず入場券を入手。

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次の列車までちょっと間があったので、ホームへは立ち入りませんでした。
それからは国道10号をひたすら南下し、目指すは青島神社。

出発し始めてすぐ、釣具屋(キャスティング)があったので、そろそろエサを仕込んでおくことに。
一般的にはここでイソメなどの虫エサを買う所ですが、先日釣り仲間がアサリを持ってきてなかなか良い釣果を得る事が出来たので、偶然かもしれないけどゲンを担いで今回もアサリを入手する事にしました。
アサリなら食料が入っている保冷バッグに一緒に仕舞っても、カミさんがあまり抵抗を感じずに済む気がしたからというのも有るのですが。

エサを入手してから再び出発。
このあたりは高速が無く、国道10号を辿って行くしかないのですが、交通量もそれほどでもなく、思ったより早く通過できました。

途中から「一ツ葉道路」という海岸沿いを走る有料道路になり、空の広い雄大な景色を眺めながら更に進み、途中の一ツ葉PAで小休止。

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山手にはシーガイアが、海手には目の前に砂浜が広がる場所で、反対側へ抜ける歩道橋が展望台になっているというので登ってみると、正面には遥か広がる太平洋が見渡せてなかなかの絶景。

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一方、足元に視線を移すと、海岸沿いを一直線に抜ける二車線の道路。
中央分離帯にはヤシが植えられ、南国ムードが漂います。
#が、背が高くなりすぎて手入れに苦労しているという話も有ります。

実際、元旦のそれとは思えないほど気温は高く、ジャンバーすらいらないくらいです。
昨日までずっと雪模様だった事を考えると天と地ほどの差というか、本当に南国に来てしまったんだな、と感慨深い気持ちに。

パーキングを出て暫く進むと有料道路が終わり、あとはナビに従って海沿いの道を抜けていくと、程なく目的地の青島神社の最寄に到着。

— 鬼の洗濯板 —

道すがらに市営(多分)の無料駐車場を見つけたので、とりあえずそこに突っ込んで砂浜を散歩しながら神社を目指す事に。

GPSログ

駐車場の裏側が公園になっていて、その公園の松林を抜けると海岸に出ます。

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右手方向を見ると青島の姿が見えました。
島といっても、ほぼ地続きの島で、歩道橋もかかっているので簡単に渡る事ができるのですが、その歩道には初詣の参拝客が列をなしていて渡っている姿が見えます。

砂浜を歩いてゆくとやがて歩道橋に合流。
橋の手前くらいからこの青島最大の見どころ「鬼の洗濯板」を見渡す事が出来ます。

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参拝を済ませて戻ってくる人の手には、熊手や破魔矢。
それらの人に混ざって一抱えほどの大きな鯛や大黒天の置物などを抱えている人が居て、こっちの方ではそういうのも神棚とかに飾るのかな?などと思ったらこれは境内で開かれていた運みくじの景品の一つのようです。

鬼の洗濯板を間近で見てみたかったので、橋を渡りきったところで降りてみました。

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島から沖のほうへ向けて数十センチから一メートルくらいの間隔でギザギザになった、非常に特徴的な岩場が広がっています。
それぞれの層はノコギリ波のような形状で並び、なにやら人為的な風景にも見えます。

確かに鬼がこの磯で洗濯をした場所だといわれても違和感を感じません。
もっとも、最近の人で"洗濯板"自体知らない人も居そうですが。。。

この辺りは地殻変動によって一度沈んで、風波によって地層の柔らかい部分のみが浸食され、それから隆起したという珍しい遍歴を持っているそうで、島自体が天然記念物に指定されているそうです。

それから再び参道へ戻り順番待ちの列に並んであとは列の流れに乗ってゆっくりゆっくり進んでいきます。

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島の周囲にはビロウ等の植物が生い茂り、神社らしからぬ陽気さが漂います。
このビロウをはじめとする熱帯植物が群生する地としては最北にあたるそうで、天然記念物に指定されています。

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15分くらいで境内の入口にたどり着き、更に10分くらいかけて手水を済ませ、そしてようやく本堂にたどり着きました。
後ろが延々と続く中での参拝だったので、余り落ち着いてお参りできませんでしたが、今年の抱負を神様に伝えて戻ってきました。

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本堂の脇に小道が続いていたのでそちらへ行ってみると、うっそうと木々が生い茂る参道の先に小さな広場と小さなお社がありました。
これが青島神社の元宮だそうで、この神社のルーツという事になります。

さて、初詣といえば、新春運試し。
ところが、境内のどこを探してもあの普通のおみくじが見つかりません。

代わりにまず見つけたのが、元宮の脇にあった「天の平瓮投げ(あめのひらかなげ)」と呼ばれる運試しコーナー。

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小さな素焼きの小皿のような瓦(平瓮-ひらか)を購入し、それを磐境(いわさか)に向けて投げて、ウマく収まれば祈願成就、割れたら開運厄除というもの。
#「ひらか」の漢字が化けている人向け:ひらかの「か」は「公」の下に「瓦」と書きます。「もたい」とも読むそうで、甕(かめ)と同義語とのこと。

と、御託をならべてみたのはいいのですが、先にチャレンジしていた中年夫婦の様子を見ていてなんとなく食指が伸びず結局そのまま引き返してきました。

参道の両側の売店などを探してみても、なんだか微妙に商売っ気を感じるようなおみくじばかりだったのですが、やらないのもなんなので原付はとりあえず「男みくじ」なるおみくじを引いてみる事にしました。

結果は大吉。
でもあまりありがたみが感じられないのは、なぜ?

カミさんは他に何か無いか探して見るといって境内をうろついて見つけたのが、「賽の目神事」という一画。
その中でも「真砂願貝(まさごねがい)」という運試しにチャレンジしてみるらしいです。

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二つの貝殻を何度か投げて表、裏という出目になるまでの回数で、願いが叶うまでにかかる時間が分かる、というものだそうで、まぁ、まずは第一投。

残念、揃っちゃいました。。。

結局、カミさんは6回目でようやく表裏になり、「半年後か。。。」とつぶやいていました。
何の願い事をしたのだろうか?

結果はどうあれなんだか納得したようだったので、お守りを買って神社を出ました。
相変わらず参拝客が長い列を成していましたが、原付たちはそれとは反対方向へ。

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海岸伝いに続く遊歩道が島を一周しているそうです。
遊歩道の足元は細かい貝の破片が敷き詰められ、元は鬼の洗濯板と同じレベルの地盤の上に自然に流れ着いて積もったものだそうです。
つまり、沖縄のはての浜バラス島 と同じような成り立ちの島ということです。

島の周囲をぐるりと回り、元の場所まで戻ってくるのにのんびり回っても15分ほど。
島の外洋側も鬼の洗濯板が広範囲に広がっていて、こちらもなかなか圧巻です。
こちら側まで来る人は少なくゆっくりと観察しながら散策できます。

ゆっくり歩いても10分くらいで一周して橋のたもとに戻ってきました。

Posted by gen_charly