道南散歩【3】(2013/08/14)
大沼公園は函館から40分ほど。車の手配などで手間取ってしまい、時間はすでに16時半を回っている。夏真っ盛りの時期とはいえ、北海道は日が暮れるのが早いので、辺りは既に薄暗くなり始めており、散策を終えて戻ってくる観光客が目立つ。
まぁ、それでもあと日没まで1時間くらいありそうなので、50分程度で回れるという、島巡りコースという散策コースを歩いてみることにした。
このページで通ったルートのGPSログ
駐車場に車を置いて、公園へと向かう通りの売店にふらりと立ち寄ったら、大沼だんごが売られていた。なんでも、大沼名物だそうで。
最後の一個ということで、これもめぐりあわせと思い、買ってみることに。
食い気に勝てず、早速甘未の補給と相成った。
団子と言っても、串に刺さっただんご三兄弟、ではなく、繭玉みたいに小さく切られた団子がごろごろと入ったスタイル。あんことみたらし餡の定番セットで、何故か6対4くらいの比率になっていた。
もちが柔らかくて非常に美味。ただ、遊歩道のほとりで広げて立ち食いしているので、なんだか落ち着かないw
大沼公園は、駒ヶ岳の噴火の際に生じたせき止め湖の周囲に作られた公園である、大沼、小沼、蓴菜沼(じゅんさいぬま)といった湖を中心に、遊覧船や遊歩道など、見どころが多い。じっくり回れば結構時間がかかるが、日が暮れてしまうので今回はその触りだけ。。。
大沼には、山体崩壊の際の土石流によって生まれた島がいくつも浮かんでおり、それらを橋でつないだ遊歩道が島巡りコースである。
カミさんは来週の富士登山で使うために購入したストック持参して、早速使用感をチェックしていた。平たいところで試して使い心地が分かるかどうかは何ともだが。。。
まず最初の橋を渡ると公魚島(わかさぎじま)に上陸する。
それから立て続けに浮島、日の出島と順に渡っていくコースになっている。
島好きの自分としては沼の島巡りという言葉にかなり期待していたのだが、まぁ、それぞれの島は小さなもので、沼のほどりをなぞるような遊歩道を通って、ほどなく次の島へ橋で渡ってしまうようなコースなので、島を制覇した感じは薄いのだが、一応、島旅Np.73~76として記録された。
(ちなみに本文には登場しないが、この後しゃくなげ島という島も歩いたので、それが76番目である。)
遊歩道から見える多島海のような光景は実に素晴らしいのだが、歩いている遊歩道は起伏もほとんどなく、歩きやすいといえばそういうことになるが、何というか盛り上がらない。。。
曇っているうえ、日が暮れかかっていて、他の観光客ともほとんどすれ違わないので、ちょっとばかり寂しくなる。コースの中盤辺りで、もう戻りたいという気持ちが頭をもたげてきた。まぁ、今更折り返すのも何なので歩き通したが。
予定通りおよそ50分で出発地点に戻ってきた。
なんだか不満ばかり書いてしまったが、散策としては歩き応えのあるコースではあった。
カミさんのストックはことのほか調子が良かったようで、明日の有珠山散策で使うのが楽しみだと言っていた。
今日のアクティビティはこれでおしまい。後は明日の有珠山ウォーキングに備えて、洞爺湖へと向かうだけだ。
道すがら、いかめしで有名な森駅を通りかかったので、ちょっと寄り道。
いかめしは、キング・オブ・駅弁と呼んでも差し支えないほど有名な駅弁である。
駅の中に売店がなかったので、駅前のどこかで売っているだろう周りを見回すと、ロータリーの一画にいかめしの看板を見つけた。味見だけ、というか、とりあえず晩御飯は別に食べようと思ったので、店員にひとつください、と注文。微妙に嫌な顔(二人いるのに1つだけ?的な)をされたが、まぁ、1つゲット。
少しでも旅情を味わうべく、駅の待合所で広げてみることに。
いかめし自体はデパートの駅弁フェアでは鉄板の売りものなので、過去にも何度か食べたことはある。なので、味がどんなものかは知っているが、現地で食べたらきっともっとおいしいに違いない。そう期待していたのだが、いい意味で変わらぬ味であった。
二人で分け合って、小腹が満たされたところで、お風呂をどうするかという話に。駅前の広域地図で何箇所か温泉の記載を見つけたので、その名前を控えて車内で検索。いくつか候補に上がった中で、長万部に源泉かけ流しで夜10時まで営業しているという温泉を見つけ、まずはそこを目指すことに。
以前にもどこかの記事に書いた気がするが、北海道の道路は鷹揚で、結構なペースで走っているのになかなか目的地に着かない、というのは北海道ドライブあるあるだが、それもそのはず。大きい地図で見るとすぐ近所のように見える函館から洞爺湖までの道のりは計ってみると実に150キロ以上ある。東京から宇都宮や静岡に行くようなものだ。それを高速も使わずに一般道で走ってゆくのだから、そりゃなかなか目的に着かない訳である。
ついでに晩御飯と明日の朝食も手配しておきたいところだが、セイコーマートはあってもスーパーマーケットがなかなか見つからない。
八雲町に入ったところでようやくグルメシティを見つけたのでそこで調達。この辺に住んでる人はみんな日用品の買い物でこんなに移動しているのだろうか。
まぁ、それはさておき、食材の手配は無事完了。温泉に向かって走る。
長万部の町内に入ると間もなく、目的地の丸金旅館に到着。日帰り入浴は500円とのこと。
旅館の風呂場なので小ぢんまりとしているが、この時間に入浴する人もなく、広々貸切だった。
お湯は少し茶色いが匂いは無臭。露天風呂もあったが、湯舟の目の前にコンクリートの擁壁があって開放感は今一つだった。。。でものんびり入浴できたので、ここまでの疲れはしっかり落とせた。
長万部と言えば由利徹のギャグである。ギャグ自体は、こんにちのセンスでいえばどこに笑いのポイントがあるのか解釈が難しいが、長万部という字を見て多くの人が「おしゃまんべ」と読めるほどには広く人口に膾炙したわけで、その功績だけでも様々だったのだろう。
さて、長万部から洞爺湖まではまだ60キロ近くあるのだが、時間はすでに22時近い。晩御飯は現地に着いてからにしようと思っていたのだが、それでは遅すぎるので、国道端のパーキングでディナーと相成った。
座席の上に直置きでちょっとお行儀が悪いが。。。
お寿司はシャリこそ機械握りだったが、ネタは流石に海沿いのスーパー。おいしく食べられた。
食事をしているとにわか雨。あらら、と思っていたら、5分ほどで上がった。通り雨かと思ったら時折パラパラと降ってくる。明日の天気大丈夫だろうか。レンタカー屋の言葉が当たらないことを祈る。
食事を終えて、もうひとっ走り。一時間ちょっとで今日の寝床になる道の駅「そうべつ情報館i」に到着した。
今回のレンタカーは、車のレビュー記事の方にも書いたのだが、グレードの高いモデルだったことがアダになってしまった。ワンボックスのくせにシートをフラットにすることができないのだ。これでは何のためにわざわざワンボックスを手配したのか分からないではないか。。。
結局、ちょっと工夫をして、寝台をしつらえた。快適とまでは言えないが、それなりに眠れそうだ。幸い、夜は適度に気温が下がったので、東京での連日の熱帯夜の寝不足分まで取り返すかのようにがっつり安眠することが出来た。