八丈島上陸【25】(2014/09/23)
2014/09/23
最終日。5時半起床。
予報通り空はピーカンに晴れている。
出港までの時間、三原山に登るか永郷方面を散策するかどちらかにしようと昨日話していたのだが、車は給油したうえで9時に返却しなければならず、三原山を往復するには少し時間がシビアっぽかったので、時間の読みやすい永郷方面をドライブすることとなった。
軽く朝食を済ませて出発のための荷造りをしていたら、カミさんが素っ頓狂な声を上げた。
あら、ヤモリじゃないですか。
ヤモリがいる家は幸せが訪れるということなので、この宿も安泰だね。
準備が整ったところでオーナーのおばちゃんに連絡、チェックアウトを伝える。
おばちゃんが宿にやってくると、釣りしたの?と聞かれた。
何も釣れまてん、と話すと、隣の部屋に泊まっている人が昨晩指に針を刺してしまい、病院で手当てを受けるほどの騒ぎになっていたらしい。
その割?に、しっかりサバをゲットしていたそうで、今日もまた釣りに出かけたそうだ。
どこで釣ったらそんなものが釣れるんだ?
・・・ということで、2日間、お世話になりました。
今回の旅行では、島の外側を回る道路のうち、八丈富士側の大賀郷から先とシーパークリゾートの間の区間がまだ未訪となっていた。
正直言うとこの道は永郷地区以外に集落らしい集落もなく、見どころも永郷展望台以外にはこれといってない。
たがここまで来たらこの道を完走して島を一周したという達成感を味わいたいではないか。ということでドライブがてら回ってみることにしたわけだ。
ひょうたんの前の道は、地図で見ると島の道路にしてはやたら直線的な道路が書かれている。
完成当初は4キロ弱にわたって一直線であるということで、島の観光名所にもなったらしいのだが、地図で見ても分かる通り、八丈島空港の滑走路とぶつかるところが敷地に沿って曲げられてしまっている。
島が誇る直線道路だけに空港の位置をほんのちょっと東にずらすか、あえて地下トンネルで抜けるとかすればよかったのに、と思うのは観光客の野次馬根性か。。。
八丈富士の山すそをぐるりと回るように進んでいくと、20分ほどで永郷展望台に到着。
ようやくすっきりと晴れた空が広がって観光気分が盛り上がる。
空気が澄んでいれば三宅、御蔵の各島が見えるということだが、湿気が多いのかかろうじて影が見える程度で、ひたすら大海原が広がっている構図だ。
その構図の中に八丈小島がよいアクセントとなっている。
もっとも見える景色は一昨日鉢巻道路を走った時に見えた景色と同じようなものなので、あまり目新しい感じはなかったのだが。。。
ちなみに、展望台と道を挟んだ向かい側にはアロエ園が広がっている。斜面にびっしりとアロエが植えられていて、花が咲く時期にはさぞ見ごたえがあるだろう。
それから更に20分ほどで三根の集落に戻ってきた。
まだ1時間ちょっと時間が余っている。1時間でどこに行けるかな、と考えて、藍ヶ江港などはまだ行っていなかったので、ちょっとそこまで行ってみようと思った。
。。。のだが、横間道路はもう何度も行き来していい加減飽きてきたので、あまり深く考えずに登竜峠方向へ向かってしまった。
冷静に考えれば明らかにおかしいのだけど、この時はなんとなくそっちでいいかなと思ったのだ。案の定峠に着くまでに30分ほどかかってしまい、このまま先に進んだらどう考えても返却時間に間に合わなさそうだ。
ということで、峠の景色をもう一度眺めて再び山を下ってきた。
まだ少し時間が余っている。カミさんが神湊漁港近くの神港商店をもう一度見に行きたいというので、店の前で二人を降ろして自分は近所を散歩。
一昨日通りかかったオリエンタルリゾートの道向かいには抜船の場という見どころがある。
島流しに遭った流人が漁民の船を盗んでここから脱走を図ったという。
大概島民に見つかってしまい成功することは殆どなかったそうだが、うまいこと島民の追っ手を振り払えたとしても、横たわる黒潮に阻まれて都までたどり着くことはまずなかったという。
店に戻り二人を回収。結局特にほしいものはなかったそうだ。
それから二人を底土港に送って先に降りて貰い、自分は給油を済ませて店に返却。
借りたときが847.5キロ、返却が1066.1キロだった。都合220キロ近く走ったわけだ。そう考えると思った以上に走ったなぁ。
給油は17リットルで3500円。まぁ、リッター200円というのは他の島と同じくらいである。