ブルーベリーヒル勝浦【1】(2019/03/10)
当時勤めていた会社が契約していた健康保険組合は直営・提携の各種保養施設を持っていて、組合員なら一泊二食付きで5000円で利用できた。だが、旅行好きな我々からすると、うまく使いこなせればとても便利な施設なのだが、いかんせん使いづらくて、今まであまり使わなかった。
まず、人気エリアの施設は、大抵抽選になるのだが、これがなかなか当たらない。
当たったとしても、申し込み時に伝える第三希望までの日程の中からどの日が当たるかは、当然、抽選が終わるまで分からない。つまり、抽選に当たって日程が確定しないと、その他の手配が始められない。
その保養施設へ泊ること自体を旅の目的とするならそれでも良いのだが、あちこち周遊する我々のような旅行者の場合、他の予約・手配が間に合わないケースが出てくるので、プランに組み込みづらかったのだ。
そもそも、当時はカミさんの都合も考えなければならなかったし、自分も休日対応があったりしたので、月に3日間も候補日を確保すること自体が難しかった。一番当たって欲しくない第三希望で当選しました!と言われてもあまりうれしくないのである。。。
そういうわけで、結構長いあいだ黙々と保険料を払ってきたにもかかわらず、過去には2010年に箱根の施設を利用したのみであまり使いこなせていない。
折角毎月高い保険料を払っているのに、それがほかの連中の健康増進に使われていると思うと納得いかない部分もあるが、それを言い出したらキリがないので、あまり考えないようにしていた。
ところで、そんな保養施設の一つに、ブルーベリーヒル勝浦というものがある。
なかなか予約が取れない他の施設と比べ、ここは割といつも空いていて、だいたい抽選なしで手配が出来る。
その施設の名前の通り、千葉県の勝浦市に所在する施設なのだが、勝浦と言えば都内からは日帰りでドライブに行くような場所であり、しかも周囲にメジャーな観光施設もない。
しかも施設自体が、広い敷地でのんびりとロハスな時間を過ごすことをコンセプトとしているので、そこに泊ること自体を目的とするのでない限り、あまり使い道のない施設なのである。故に他と比べて不人気、ということなのだろう。
かくいう我々も、あまり利便性を感じる施設ではなかったので、今まで検討の範囲外だった。ところが、子供が生まれて状況が変わってきた。子供にとって観光地の散策より砂場で砂遊びの方が楽しいのである。そもそも夜は早くに寝かさなければならないので、あちこち見て回るような旅行には行きづらい。
それならピッタリじゃない?ということで、ブルーベリーヒルに白羽の矢が立ったのである。
あちこち行かず、のんびり過ごして、美味しいご飯食べて、夜は早々に就寝。じっくり朝まで眠って鋭気を養って、近所の砂浜で子供と戯れる。それだけの旅行というのもまた一興だろう。
2019/03/10
そういうお出かけなので、自宅を出発したらまっすぐ勝浦を目指す。
勝浦といえば勝浦タンタンメンだ。丁度昼時になったので、ランチはタンタンメンにした。
店はこだまという店。肉屋を兼ねているようでコロッケなどの揚げ物もおいしそうだ。
流石にチビにタンタンメンを食べさせるわけにはいかないので、チビ向け(=カミさん)はイカサシ定食にした。コロッケがついていて、チビはイカそっちのけでコロッケに夢中になる。
勝浦タンタンメンを食べるのはこれが初めてだが、想像していたのとだいぶ違う。肉みそが乗っていない。ラー油が利いていて、ピリ辛というよりはがっつり辛かった。
食後、ここまでのドライブで少し眠くなってしまったので、自分は車に戻ってひと眠り。その間、カミさんとチビは散歩。
30分ほどで二人が戻ってきた。近くの海岸で遊んでいたそうだ。ひと眠りしてすっきりしたので出発。
まずは、近所の官軍塚という所に行ってみた。桜の名所ということだが、桜の時期にはまだちょっと早かった。
塚のある場所が展望台になっていて、太平洋の大海原を一望することができる。今では風光明媚な観光地になっているが、明治維新のころ、三百数十名を乗せた官軍の船が当地で暴風雨にあい座礁。村民の決死の救出及ばず二百名以上の溺死者を出す惨事があり、ここはその犠牲者を埋葬している場所たそうだ。
故に心霊スポットとして扱われることもあるようだが、地元の人の間でこれまで絶やさず供養を続けているそうである。
そしてもうブルーベリーヒルに到着。本当にどこも行ってないな。。。
話には聞いていたがかなり敷地は広大である。センタープレイスという建物でチェックインを済ませると、宿泊棟を案内されるが、そこまで車移動だそうだ(とはいっても1、2分の距離だが)。
コテージ風の建物が広場を囲うように建ち並んでいる。我々の泊る部屋は1Fだそうだ。
部屋はかなり広々している。ベッドが二つとアジアン調のソファーセットがゆったりと配置されていて、それでもまだ部屋に余裕がある。ベランダにもテーブルとデッキチェアが置かれている。
この無駄に広い感じは保養施設ならでは、な感じがする。
2、3日過ごせばリゾート気分が満喫できそうだ。
荷物を置いてさっそく敷地の散策に出かける。
さっきも書いたが、敷地は広大で、その中央を大きな芝生の原っぱが占めている。
なので敷地を一通り見て回ろうとすると、がっつりと散歩するくらいの距離を歩くことになる。いい運動だ。
が、シーズンオフなせいか、施設内をうろついている人もほとんど見当たらず、閑散としすぎて少し寂しい感じだ。
敷地内には馬小屋があってポニーが飼われていたり、
ヤギやウサギなどの小動物が飼われている小屋があったりで小さい子供は存外に楽しめそうだ。
他の宿泊客をほとんど見かけない中で、飼育員の姿に安心する。
一通り見て回って戻ってきたらもう夕方。晩御飯の時間である。
食事はセンタープレイス内のレストランで食べられるそうで、そこまで移動。
バイキング形式なのだが、その辺のホテルとは品ぞろえもその品質も段違い。
だがここも閑散としている。客が少なくてせっかく作った料理が無駄になるのではないかといらぬ心配をしてしまう。
バイキング形式になると、欲張って全種類を皿に乗せようとする癖、いい加減治らないものだろうか。。。
チビの好物であるチーズや果物もふんだんに選べて、チビも大満足。3人でたらふく食べさせてもらった。
このホテルはエステの施術が受けられることも売りの一つだ。到着するときまでどんなエステを受けようかとワクワクしていたカミさんだったが、旅の疲れか、結局やらないことにしたようだ。もったいない。。。
そうなるとやることもないので、早々に就寝。