お伊勢参りと三河湾の離島めぐり【１】（2015/04）

少し前に公開した中央防波堤の記事に転職したことを書いたが、この年、１２年間真面目（？）に勤め上げた職場を退職した。
仕事に慣れるまでは旅のぞうりの更新がお預けになることくらいは覚悟していたが、転職してからというもの、仕事がこれまでと比べ物にならないほど多忙だったり、あれこれ人生のステージががらりと切り替わるような出来事が目白押しだったりで、まったく再開のめども立たなくなってしまい、もはや断筆せざるを得ないものと思っていた。

それで、しばらく執筆からは離れていたわけだが、２０２０年に流行りだした新型コロナ禍で再び生活が一変した。職場がテレワークを導入したのだ。
ひたすら自宅で仕事をするというスタイルは、初めての経験だ。もとより混んでいるところが嫌いな自分としては、通勤がなくなったことは、時間の面でも、精神的な面でも、もちろん、感染リスクの低減という面でも、非常にありがたいものだが、一方で仕事とプライベートの垣根があいまいになってきた気がする。。。
自分自身の心の持ちようもそうなのだが、業務時間中にカミさんから家庭内の相談を持ち掛けられたりすると、頭の切り替えが追い付かないｗ

それはさておき、自分の時間が確保できるようになり、かつ、プチ引きこもり状態なので、今まで手が付けられなかったデータ整理などの時間に充てていたのだが、それもやがてひと段落ついてきたので、断筆する前にほぼほぼ書き上げた状態で半お蔵入り状態となっていた記事の公開に着手しようと思った。ら、Webサイトを間違えて消してしまい、4か月ほど遅れてしまった。。。

気が付けば、旅行に出かけてから5年も経ってしまったので、例によって記事の新鮮味は全くないと思うが、折角なので公開する。

まぁ、そのうちこれまでと同じ日常に戻る日が来て、また身辺忙しくなったらまたお預けになってしまうかもしれない。それまでにできるだけ現在地に追いつきたいと思っているのだが、果たして。。。

————————
上述のとおり転職が無事決まり、前職を退職する際に２週間ほど有休をもらった。当然、どこかへ出かけよう、となるのは我が家のルーチンとしては極めて自然な流れで、まして普段の連休などではなかなか行けない場所へ行けるまたとないチャンス。これはもう旅好きの自然の摂理と言ってもいいだろうｗ

自分的に滅多に行けない場所の筆頭格、永遠の憧れの島、青ヶ島を訪れるチャンスである。これを逃したらもう一生行けない気がするので、あれこれ調整して４月２５日～２９日をそのターゲットにしたのだが、これまでも何度か書いたとおり、青ヶ島への船便は就航率が悪く、何日も欠航になることも珍しくない、というリスクがある。

５月１日からは新しい職場に出社しなければならず、まさか青ヶ島で足止め食らって初日から出社できません、ではシャレにならんので、どんな最悪な状況でも、３０日までには絶対帰って来なければならない。

そこで、ウチらの旅行にしては珍しく奮発して、東京愛らんどシャトルというヘリコプター便を活用することにした。このヘリコプターは視界さえ確保できれば飛べる、と言うだけあって就航率が船とは段違いなのだが、ヘリコプターだけに座席が９席しかなく、高価な運賃にもかかわらず普段なかなか予約が取れないことで知られている。

だが今回は流石にＧＷ直前の平日だけあってすんなり予約が取れた。
ここの便が抑えられれば青ヶ島の上陸は決まったも同然。ついにあの島に上陸するのかぁ、と、職場の引継ぎも上の空になるほど、高まる期待に胸躍る日々だったのだが。。。

なんと４月に入ってカミさんのお腹に赤ちゃんがいることが判明。青ヶ島どころではなくなった。
医者がいるかどうかもよくわからない島で万が一があってはまずいということで、旅行はキャンセル。大人しく家で有休消化することになり、新しい職場の準備を整える時間にあてて粛々と過ごしていると、父から電話。たまには顔を出せ、ということだ。

ちょうどよい機会なので、転職の報告を兼ねて実家に行くことに。
とはいっても実家に行ってやることもないので、報告だけしたら帰ってくるつもりだったのだが、カミさんが青ヶ島旅行に向けて取得した有休が無駄になると悲しいのでどこか行きたいというので、実家から足をのばして一泊くらいのドライブに行くことにした。
実家は埼玉なので、秩父にでも行ってシバザクラを見つつ、ずっと前から一度通ってみたいと思っていた中津川林道を抜けて、長野あたりで蕎麦でも食べて・・・みたいなコースを考えたのだが、中津川林道は５月にならないと開通しないらしくあえなく廃案となった。

これはやっぱり、大事な時期なんだから出かけるな、という神のお告げのような気がしたので、やっぱり自宅で大人しくしていることにしたのだが、そんなある日、カミさんが、唐突に「伊勢神宮行きたくない？」と言いだした。

伊勢神宮かー、行きたいけどクルマで１泊２日は流石にしんどいなぁ、と言うと、今の所体調は頗る順調だから、２，３日くらいなら大丈夫だよ。とのこと。

神様にお参りに行くなら無問題、という神のお告げだろうかｗ
少し不安がない訳でもなかったが、青ヶ島よりも秩父よりもきっと医者の数は多いだろうし、日本で一番有名な神様に安産（と自分の仕事の成就）を祈念すれば何かしらご利益もありそうだ、ということで、お伊勢参りをしに行くこととなった。

まぁ、大方の予想どおり、あちこち寄り道しまくって、結果、４泊の野次喜多珍道中になるわけだが。