お盆の一関訪問2018【1】(2018/08/10~08/12)
2018年のお盆は、2年ぶりに岩手に行ってきた。
お墓参りと子供の顔見せがメインなので、目立ったイベントはなかったが一応記録。
2018/08/10
この日は移動。お盆の渋滞を懸念して夜間の移動とすることにし、チビを寝かしつけてから出発。チビは一度寝たら朝まで起きない子なので、抱っこして車に乗せてもまったく起きる気配がない。
一路、岩手を目指し常磐道を北上開始。
常磐自動車道は2015年になってようやく全線開通した路線である。それまでは、福島県と宮城県の県境区間がつながっていなかったので、常磐道経由で宮城・岩手方面へ行くときは、いわきジャンクションから磐越道に入って郡山経由で東北道へと抜ける必要があった。
全線開通に向けた工事が進められるなか、3.11が発生。
太平洋沿岸を通る常磐道は随所に大きな被害を受けるが、直後に発生した福島第一原発事故によって周辺が立入制限区域となったため、福島県内の区間については、復旧工事もままならない状態になってしまった。
暫く手が付けられない状態だったが、原発事故の初期対応が落ち着くにつれ、周辺地域の除染が始まり、それがひと段落すると県内区間の復旧工事と未開通区間の延伸工事が並行して進められ、上述のとおり2015年に全線開通にこぎつけている。
常磐道が全線開通したことで、仙台東部道路などを経由して東北道へ合流するルートが完成、距離的には郡山を経由するよりも圧倒的に近くなったのだが、子供を乗せて線量の高い地域を通行することに不安があったので、これまで東北方面へ向かう際は従来通り郡山経由のルートを選択していた。
だが、今回お盆ど真ん中の移動である、東北道は激しい渋滞が発生することが目に見えているのでできれば避けたい。常磐道なら普段からそんなに混まないので、早く通過することが出来そうだが、福島県の放射能の具合はどうなんだろうか。実際に通行できるのだから、大きな影響はないと考えてよいと思うのだが、幼児を乗せて通過しても大丈夫だろうか。
ネットで検索してみると、常磐道の福島県区間にはモニタリングポストが設置され、常時空間線量の計測結果を掲示しており、これがある一定の値を超えると規制がかかるようになっているらしい。数値的には都内などと比べればまだまだ高い値を示しているものの、規制されたことは無いようである。
しょせん、長くても1時間程度で通過するのだから、窓を閉めてエアコンを内気循環に設定する程度の対策をしておけば問題はないだろう、ということで計画通り常磐道経由で岩手を目指してみることにした。
想定通り、常磐道は全く混雑している場所がない。快調に北上を続けたが、流石にチビを座席に座らせたまま眠らせたのでは寝心地が悪いだろうと思い、福島県に入る直前の関本パーキングエリアで仮眠をとった。
2018/08/11
7時くらいに起床。旅の続きを始める。
いわきジャンクションまでは、これまでと変わったところはなかった。
以前はこの辺りの道路情報板に、「広野方面災害通行止」の文字が光っていたが、今は何も表示されていない。迷わず広野方面に向かう。
広野インターを過ぎると、交互通行区間になる。そこそこ交通量は多いが、東北道と比較したら全然マシである。ただ、1車線なので、遅い車がいてもなかなか追い抜きができない。まぁ、軽自動車なんでそんなにいきり立って走る必要はないのだけど。
やがて、帰還困難区域のエリアに進入、畑や牧場があったと思われる広い土地が道の両側に点在しているのが見えるが、手入れがなされていないので、藪のようになってしまっている。
道を通行する車の姿も見えず、ひと気が感じられない。
時折、案内看板に交じって、線量を表示する案内板が見えてくる。案内板は高速道路仕様でちゃんと緑色をしていて、暫定的に設置されたものではないことが分かる。
その線量は2μSvを超える程度だったと記憶している。関東近県では1μSv以下、というか0.2とか0.4とかそういう値なので、それだけで10倍の線量である。
だが、放射線を感じることは当然ながらないので、何に怯えているのだろうか?という気持ちにもなってくる。見えないということは怖いことだな、と思った。
帰宅困難地域を通り抜け、相馬インターが近づく頃になってくると、道が混雑し始め、ほどなく渋滞にハマった。暫くはノコノコついていったが、こういう時に限ってチビがトイレを言い出す。出発してからここまで無休憩なので、そろそろ言い出す頃かな、とは思っていたのだが、いかんせんこの辺りにはパーキングエリアがない。仕方ないので最寄りの相馬インターで一旦高速を降りる。
が、国道6号線もエスケープしてきた人たちで渋滞している。
チビの堤防が決壊しないかハラハラしたが、どうにかコンビニを見つけてギリギリセーフ。
ついでに昼食と小休止をしてから出発。
再度最寄りのインターから東北道に復帰するのかと思ったら、一度一般道に降りてしまったからか、ナビは石巻を経由して北上川沿いに北上するコースを案内した。
仙台を過ぎたあたりで渋滞は解消したので、ナビの指示通りに一般道で一関までたどり着いた。
出発前に地元で給油してから出発したが、ここまで無給油で到達することができた。距離は約460キロ。平均燃費は18キロと出た。流石に一関市街に入るころには給油ランプが点灯したが、30リットルの燃料でこれだけ走り切るのだから今時の車はすごい。
夕方くらいにおばさんの家に到着、我々が一番乗りだった。ここで3日間お世話になる。
ご先祖様にあいさつを済ませると、スイカで歓迎された。ほどなく弟一家も到着し、チビのテンションも上がる。
2018/08/12
その晩は従弟と従弟の息子、弟の4人で夜釣りをしにいくことになった。
チビはそれぞれの家の子供たちと一緒に遊んで、一頻り疲れたら健やかにお休みあそばされると思う。カミさんも一時的に面倒見から解放されるので、いいことだ。
おばさんからお盆中は(先祖の霊に)海に引き込まれるから気を付けるんだぞ、と念を押されながらの出発。
日付をまたぐ頃に、大船渡の堤防に到着。海に落ちるのは断じて避けたいところではあるが、そんな心配をよそに海は波一つ立たないベタなぎ。
ほどなく弟の竿に魚信あり。20センチくらいのメバルだった。これは幸先いいぞ、とみんなシャカリキになる。が、そのあと弟が追加で小さなスルメイカを上げたきり、一切のアタリなし。。。見事玉砕。
とぼとぼと帰宅して、仮眠をとって8時くらいに子供たちのガヤガヤで目を覚ます。
今日は墓参りである。
墓参りと近くの親戚の家へのあいさつを済ませたら今日の予定はおしまい。
夕方から、庭先でバーベキューと花火を楽しんだ。
せっせとあちこち繰り出さない、こんな夏休みもいいものだ。