鋸山に登ろう【3】(2021/01/16)
これはなんだろう?
なにかを監視している風でもないし、看板などもないので何かの施設、という感じでもない。
かといって、趣味の範囲は超えているほど本格的だ。
木の幹を利用して小屋を作るなんて、子供の夢そのものじゃないか。。。と思っていたら敷地にいた人に声をかけられた。
一瞬、不法侵入を咎められたのかと思って身構えたが、ここの持ち主の方だった。
なんでもここはツリーハウス制作の実践の場として使っているらしい。
もう、帰る所だったらしく、自由に中とかも見て行ってください、といい残していなくなってしまった。
ウチらだけになってしまったが、持ち主から許可を貰ったので、気兼ねなくお邪魔させてもらった。
この人たち、後で調べてみたら、こんな活動をしているらしい。
梯子にとりついて頑張って登る。
中はこんな風になっていた。
ガラスなどはなく吹きさらしだが、2畳ほどの小部屋の中にはベンチがしつらえられていて、ここにいたら、優雅なひと時を過ごせそうだ。
足元はスノコ状に隙間があって地面が見える。足元はしっかりしているので遠い地面を見ても不安こそないが、高いところにいるんだな、と再認識させられる。
別の木にもう一つツリーハウスが建てられている。こちらの方が何となくトリッキーなつくりである。
階段を登ると、まずデッキがあり、その上は吹きさらしの東屋のようになっている。
最上部にある小屋っぽい空間まで上がってきた。よく見ると、壁と言うか縦桟のような部分は幾何学的に木を組み合わせた形になっていて芸が細かい。
さっきのツリーハウスと比べると、中ががらんどうなので、そっけない感じだが、却ってどんな使い方をしようかイメージが膨らむ。
しかし、大風が吹いたら大いに揺れるんだろうなぁ。。。
上から見るとこの高さである。
高いところはそれほど苦手ではないが、流石に足がすくみそうになる。
一通り見学できて、満足。
こういうものを日本で作っている人はあまりいないと思うので、その構造をじっくり拝見させてもらった。
さて帰るか、と思ったら、チビがおうちごっこをしたいと言いだした。
カミさんが連れ出されて、しばしチビの妄想に付き合わされる。
下から様子を見ていると、カミさんもまんざらではなさそうだった。二人して木の上でキャッキャはしゃいでいる。
なのでなかなか降りてこない。暇なので、敷地の中をうろうろしたりした時間をつぶしたが、それでも降りてこない。
いくら自由に見学してください、と言われたからって、自由に見学しすぎだろう?という気がしないでもなかったが、30分ほどかけてじっくり堪能してから降りてきた。
流石に待ちくたびれた。
ちなみに、ここの敷地から下方向へ視線を移すと一本の道路とその後ろに館山道が通っているのが見えた。
その道から資材を上げるための手製のロープウェーが作られていたので、ここから下に降りられそうだ、ということで敷地をうろつくと、道へ続く通路を見つけた。
が、そこの降り口を下っていくと高速道路のフェンスに突き当たってしまい、道路にたどり着けなかった。
途中でけもの道を進んじゃったかな、と思ったが、よく見るとフェンス沿いに踏み跡が続いている。そこを辿ったら、やがて上から見えていた例の道に出ることが出来た。
丁度、すぐのところに高速をくぐるガードがあって、それをくぐったら、ここに出てきた。
左が朝通った車力道コースの入口である。
結果オーライでいい感じのところに出ることが出来たので良しとしよう。
というわけで、下山完了。概ね6キロ程歩いたようだ。途中休み休みだったのもあって大変さは感じなかった。
麓まで降りて車を回収して、かぢや旅館でひと風呂浴びて帰ることに。前回鋸山に登った時もここでお風呂をいただいている。
お湯はぬるめで、コーヒーのような、というか、麦茶のような、と言うか濃い茶色をしている。かすかに石油のような臭いもあるが、のんびりと使っていると、だんだんポカポカと温まってくる。
ここのお風呂は男女の仕切りが岩山のようになっている。流石にそれを登ったら反対側が丸見えなので、後になって仕切り壁が付いたようだ。
だが、壁は簡易的なものなので、向こう側からカミさんとチビの声が聞こえてくる。
もしかしたら何かの記憶違いかもしれないが、子供のころに行ったどこかの温泉(割と有名どころの温泉だったと思う。)で、父と一緒に男湯に入ったのだが、男湯と女湯を仕切る木の壁に何カ所か小さな引き戸がついていて、そこを開けて向こう側の女湯に入っているお袋に父と一緒になって声をかけたことが記憶に残っている。
男湯から覗かれて女湯が騒ぎになったりはしていなかったので、多分お袋しかいなかったのだと思うが、今思えばとんでもない施設である。
あれはどこの温泉だったのだろうか?それとも何かの記憶がごっちゃになっているのか・・・?
ここの風呂の壁を見ながらそんなことを思い出していた。
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今回もチビは危なげなく、単独で下山できた。
冒頭でも書いた通り、300mちょっとの低山ではあるが、それでも往復で5~6キロある。筑波山に比べたら割と簡単ではあったが、全然余裕っぽいので、もっとチャレンジし甲斐のある山を登ってみてもよさそうだ。