岡山出張2nd.【3】(2023/11/12)
大芝島:
高速は東広島呉自動車道の下三永福本ICで降りる。そこから県道を走って海岸の方へ向かうと東広島市の安芸津町という地区に至る。ここに大芝島への入口となる大芝大橋がかかっている。ナビの予想どおりここまできっちり2時間半かかった。
大芝大橋は1車線の橋で農道橋とのこと。渡り切って大芝島に上陸。106島目の島となった。
大芝島は安芸津町のすぐ沖合に浮かぶ島で周囲6キロ弱、人口200人ほど。周囲に小さな属島がいくつか連なっているが、近隣に大きな島がないせいか特にどこの群島にも所属していない。大きくは芸予諸島のひとつであるようだ。
島内にハウス団地があり、そこで栽培される良質なビワが名産となっている。
旅のしょっぱなからいうのもなんだが、この島についてはあまり見所がない。とりあえず上陸カウントを稼ぐための立ち寄りのつもりなので上陸したら適当なところで折り返して戻る予定。
橋を渡って少し進んでいくと最寄りの集落へ降りていく道が分岐する。そこで折り返して本土に戻るつもりだったのだが、うっかり分岐を見落として直進してしまった。Uターンしようかとも思ったのだが、まぁ大して大きくない島だから半周するくらいはいいか、とそのまま先に進んだ。
途中、ビニールハウスが建ち並んでいる場所があった。これがハウス団地だろうか。道はここまで1.5車線くらいの整備された道だったが、そこを過ぎると1車線になってしまった。橋から連なるこの道が農道ということなので、あくまでこの団地へアクセスするための道ということなのだろう。
今回持ち込んだドライブレコーダーはメモリ容量が32GBしかない。この容量で今日1日分の全行程を録画するのはちょっと厳しい。容量を使い切ると古いデータから順に上書きされていくので旅の前半のデータをロストしてしまう可能性がある。そこでワンタッチ録画の機能を使って気になった場所を重点的に撮影しておくことにした。ワンタッチ録画の領域は通常の記録領域とは分かれていて上書きされないのだ。
ところが大芝島に上陸して程なく、イベント録画用の領域がいっぱいになりましたというエラーが表示されて記録が出来なくなってしまった。あれ、と思ってチェックしたらイベント録画用の領域に大量の動画が記録されていた。どうも衝撃検知のしきい値が低い設定になっていて、ここまでの道すがらでちょっとした段差を越えるたびに書き込みが行われていたらしい。この領域は衝撃検知した際のデータも保管されその領域のサイズが決まっているので、このままだと通常録画しか出来なくなる。
なので不要なデータを消そうと思ったのだが、困ったことにその領域にある動画で不要なものを消す方法が分からない。車を路肩に寄せてしばし格闘したが結局分からなかったのでやむなく一旦フォーマットすることにした。まだ旅が始まったばかりで大した録画もしていなかったから思い切れたが、旅の中盤や終盤でこれが出ていたらと思うとぞっとする。
ついでに衝撃検知録画はオフに設定。これで気になった場所だけを記録に残すことができる。万一事故に遭った場合の記録が残せない可能性があるがそこは諦めかな。。。
設定を直してさらに進むとほどなく港が見えてきた。が、港の名前が分からない。木の看板があったので見に行ってみたら「いきいき農業ひろしま」などと書かれていて港の名前は書かれていなかった。グーグルマップによればこの辺りに大芝港という表記がある。その割に島の他の場所にある港について何も書かれていないし地理院地図にも記載がなかったので結局不明のまま。立派な桟橋があるものの周囲に廃墟が1軒あるだけで人家もなく停泊している船も少ない。ちょっと寂しい港だった。
ただ、釣り人は点々といた。こういう波の穏やかな海に面したスポットが自宅の近所に有ればいいのにといつも思う。
この港から大芝大橋が良く見えた。
それから海沿いの道を通って再び橋に戻り一周完了。20分ほどの滞在だった。島には小芝島を望む展望台や大芝島のモンサンミッシェルといった見どころもあったらしいが見逃してしまった。まぁ、いいか。
安芸灘大橋:
大芝大橋を再び渡って本土に戻り次の島を目指す。次に橋が架かっている島が下蒲刈島である。この島へ渡る安芸灘大橋がある川尻地区はここから20分ほど西に進んだ場所だ。
川尻で安芸灘大橋を案内する方へ曲がる。すると橋が有料であるとの看板が見えた。しかもETCが使えないらしい。
慌てて現金を用意して支払った。軽自動車は570円とのこと。
この領収書、久々に受け取った。
料金所を過ぎるとすぐ安芸灘大橋に出る。1.2キロ弱の長さを持つ橋だそうだ。結構な高所を通過するため本土側のアプローチ道路は長々と上り坂が続いている。
で、この橋を渡り切ると下蒲刈島(しもかまがりじま)に上陸。107番目の島である。この下蒲刈島から岡村島までの間にある島々を安芸灘大橋も含め7つの橋で結んでおり、とびしま海道という愛称が付けられている。その間上陸できる島は7つ。かつては島に車で渡ることなどほとんどできなかったことを考えると隔世の感がある。瀬戸大橋が出来た当時ですら淡路島には車では渡れなかったのだ。今はこうして橋によって結ばれている島が多くあるので島旅を趣味とする自分にとって渡島記録を一気に伸ばせるボーナスステージでもある。いい時代になったなぁ。
まぁ車で移動するとあっさり上陸できてしまうので、遠くまで来たなぁという旅情は味わいづらいのだが。