香港・マカオ【1】(2000/01/05~01/07)
この当時、両親は良く海外旅行に出かけていた。父と後妻はお世辞にも仲睦まじい夫婦と呼べるものではなく、年中いがみ合っている印象だが、旅行が好きという点で一致していたためか、暇さえあれば旅行に出かけているような感じだった。
かくいう自分もまた、こんなサイトを立ち上げるくらいには旅好きを自負する者であるのだが、昔からなぜか海外にはあまり興味がなかった。
その頃の自分は既に親元から独立していて優雅な一人暮らしを満喫中だったので、海外への興味がなかったことも含め、両親がどこへ行こうと羨ましいと思うこともなかった。そもそも後妻に振り回される旅行なんかまっぴらごめんと思っていたので、まぁ、ご自由に、という感じで暖かく見守っていたのだった。
ところが世紀のミレニアムである2000年を目前に控えたある日、父から旅行のお誘いがあった。
後妻と正月に香港とマカオに行くのでお前も一緒に行かないか、というのである。
上述のとおりなので最初は断ったのだが、例によって父から再三同行を求められたので、渋々首を縦に振った。正月と言っても出発日は1月5日とのことでモロ平日である。4日に職場に出社して新年の挨拶だけ済ませたら翌日からまた有休、という恨まれパターンになってしまったが、そんなことを考慮に入れてくれるような親共ではないので、どうしようもない。
そんなわけで4泊5日の旅行に同行してきたわけだが、自ら行きたいところへ行ったわけではないうえ、そもそも海外に興味がないので、正直細かいプランや行った先で思ったことなどあらかた忘れてしまった。
ただ後妻と行動を共にしたせいで、ちょっとしたハプニングに巻き込まれた。このエントリはそのことを書きたいがために執筆したものである。
2000/01/05
香港に到着後ホテルにチェックインし、その後現地ガイド添乗のバスに乗ってビクトリアピークへと向かった。
ビクトリアピークへはケーブルカーに乗って行く。海外に興味がないと言っても交通機関だけは別。交通機関を乗り継いで行く旅なら行きたいんだけどなぁw
頂上で下車して眼下に広がる香港の夜景を眺めた。父はこれまで相当な回数香港を訪れているので、もはや庭のようなものであるらしい。あちこち指さしては何の建物だ、とか、何の施設だ、とか教えてくれたのだが、忘れてしまったw
2000/01/06
この日も香港島内の観光。通り一遍の所を見て回った。
まずはレパルス・ベイ。
それからタイガーバーム・ガーデン。
タイガーバームというスースーする軟膏を売って財を築きあげた人が開設したテーマパークである。
日本だとB級スポット扱いされそうな場所だが、香港では1、2を争う名観光地である。案外日本のB級スポットもここを見に来てインスピレーションを受けた人がやっているのかもしれない、と思った。
そう言えば、昔の我が家にはタイガーバームが切らさず常備されていた。それだけ父がしょっちゅう出かけていたということなのだろう。
風邪をひいて気管支が荒れた時に胸元に塗るヴェポラップという塗り薬があるが、我が家ではそれの代わりにタイガーバームを塗られた。スースーしている物なら一緒でしょ、という訳だが、タイガーバームは子供には刺激が強くて胸元がヒリヒリした記憶がある。
その後マカオへと移動。マカオでホテルにチェックインしたあとは自由時間で、父がマカオと言えばカジノなんだから行こう、と誘ってきた。だが自分も後妻も全く興味なし。多数決でホテルでのんびりと過ごすことになった。父は少し残念そうな顔をしていた。今思えば付き合ってあげてもよかったのかな、とも思うが、当時はそういう気が利かなかった。
まぁ、後妻を説得するのは至難の業だから、どのみち行けなかったような気がするけど。
2000/01/07
この日は現地ガイドの案内でマカオ島内を観光して歩いた。
これもマカオ観光の定番、セント・ポール大聖堂。
それから背後にある丘に登って麓の景色を眺める。
マカオはかつてポルトガルに統治されていたので、街の様子もヨーロッパのそれのような雰囲気が感じられた。
ガイドから、この後えくたーを食べに行きます。と言われた。ネクター?
聞き慣れない名前に何ですか?と聞き返す。
何度か聞き返したが、何度聞いてもピンとこない。ネクターではなくエグター(長音の所は少し舌を巻くような感じで)と言っているような気がするが。。。何度かそんなやり取りをしているうちに、やがてエッグタルトのことを言っているのだと分かった。
味は覚えていない。そのエピソードだけ記憶に残っている。
で、エッグタルトでお茶をしたらそのあとは自由行動。街中をぶらついた。
が、ぶらついただけだった。
後はほとんど記憶なし。ホテルに戻って一泊。