瀬戸内・四国ドライブ【7】(2023/05/04)
お好み焼き 浜岡:
▲このページで移動したルート
島に着いた時点で12時を回った。まずは昼食を済ませよう。離島のランチはどんなものにありつけるだろうか。
ここに来るまでの間にカミさんに島の食事処を調べてもらっている。海鮮料理が食べられる店として、上島町役場の庁舎内にあるととやという店の評価が高いということだったので、ととやへ行ってみることに。
船が着岸した場所は上弓削という島の北部に位置する集落で、役場のある下弓削はここから車で5分ほど走ったところにある。
本土と陸続きでない離島にしては、と言ったら失礼かもしれないが、ちゃんと2車線の道路が整備されていて運転しやすかった。
そして上島町役場に到着。上島町は周辺の上島群島および魚島群島が町域となる。かつては弓削町、生名村、岩城村、魚島村という4つの自治体に分かれていたのだが、平成の大合併の折に合併して上島町となっている。
役場の近くにある弓削港には今治と因島を結ぶフェリーが寄港している。上弓削港と比べるとこちらの方が良く整備されている感じだが、意外にもこちらのフェリーは車両運搬を行っていないということだ。
実は弓削島へ渡ることを思いついたのは、グーグルマップを眺めているときにたまたま家老渡港から上弓削港へ渡る航路を見つけ、そこからリンクを辿ってカーフェリーが就航していることを知ったからだった。
もし土生港と弓削港を結ぶこちらの航路をチェックしていたら、カーフェリーの存在に気づけず渡島を考えていなかった可能性が高い。
そう考えると偶然とはいえこうして島に来ることが出来たのは、何か引き寄せられるものがあったのかもしれない。
で、お店の方だが、あいにく休みだった。GWはお休みらしい。仕方なく別の店を訪ねることに。
そんなこともあろうかと次候補の店もすでに探してもらってある。港近くのシーサイドモールゆげというショッピングモール内にある大黒丸という店だそうだ。
ということで急ぎそちらの店へと移動。というのも、この島の店はほとんどが13時でいったん閉店してしまうらしいのだ。もうあまり時間がない。
で、やってきたのだがこちらもお休みだった。。。
シーサイドモールゆげには何軒かの飲食店が入店していて、隣にある浜岡というお好み焼き屋だけ暖簾が出ていた。GWは基本どこもお休みなんだな。
口が海鮮になっているこのタイミングでお好み焼きを食べることにやや抵抗があった。できれば海鮮が食べたいのだが近隣には上記の2店以外にその手の店がないらしい。ましてこれだけ不発が続いている状況なので、他の店を探したところでやっていない可能性が高い。しかも仮にやっている店があったとしても13時に閉店するというのだから、あれこれ探し回っている間に時間切れになってしまうような気もする。
そうなったら昼食難民確定である。昼食抜きになるくらいならお好み焼きでいいじゃないか。そんな風に考えて2人にここで食べちゃおうよ、と提案する。カミさんはちょっとためらっているようだったが、チビは大賛成とのこと。
結局チビの希望を尊重してこの店で食べることにした。まぁ、広島風お好み焼きだからある意味では地の物とも言えるわけで、食べれば満足するはず。
暖簾をくぐると店内に客の姿がなく、一瞬大丈夫かなという不安がよぎる。
直後に厨房から女主人が顔を覗かせて、何しに来たのか?みたいな顔で我々のことを見ている。
いらっしゃいとも言われないので、こちらが先に食べられますか?と聞いてみたら、大丈夫ですよ、ということだったので鉄板を囲むカウンターに3人並んで着席。
メニューはシンプル。豚玉のお好み焼き、焼きそば、焼うどんのそれぞれ大中小、それとねぎ焼というラインナップ。
お好み焼きの中身のそばは焼きそばかうどんがチョイスできる。
自分はお好み焼きのうどん入り中サイズを注文。チビは焼うどんが食べたいという。流石ウドンスキー、徹底しているw
カミさんは薄味好きなので、お好み焼きソースの味の濃さを警戒してねぎ焼を食べてみようかな、と注文した。だがねぎ焼はねぎだけを焼いたおつまみらしく、それでもいいか?と聞かれた。
流石に昼食にネギだけでは物足りないので、結局お好み焼きの焼きそば入りを選んだ。
おばちゃんは注文を受けて早速目の前の鉄板で焼き始めた。本職だけに手際は見事なものである。広島風は作ってもらえるからいいね。
ほどなく1枚焼きあがったが、それは焼き上がりにタイミングを合わせて入店してきたおじさんの物だったようだ。おじさんはやおら着席すると、おもむろに手元のヘラを使ってそれを食べ始めた。
次が我々の分。3枚同時に調理する。チビの焼うどんはうどんを焼くだけなのかと思ったら、お好み焼きと同じく平たく伸ばした卵が上に載せられて出てきた。
なので、遠目にどれも同じもののように見える。
カミさんは先客のおじさんを真似してヘラを使って食べ始めた。やっぱこれでしょう、なんて言って通ぶっているが、やり慣れていなので手際が悪い。
これまで何度か広島風のお好み焼きを食べたことがあるが、毎回ソース過剰で味が濃いな、と感じる。この店のお好み焼きも同じ感じだったので、これが広島風ということなのだろう。
自分はそういうものだ、という前提で味わうのでそれはそれで美味しく食べられるのだが、カミさんにはやはりちょっと味が濃かったようだ。
チビは焼うどんを一本ずつ慈しむように口に運んでいた。なのでいつまで経っても食べ終わらない。。。
ほおばっていると今度は家族連れが入店してきた。多分我々と同じように昼食難民回避組だろう。だが一気に店内が満席になるほどの団体でやってきたので、おばちゃんは次々と出されるオーダーに面食らっていた。
食後に建物内のスーパーを冷やかしてみたが、めぼしいものは見つからなかった。
車を停めてきた役場へ戻る途中、軒先に「新海苔入荷しました」という張り紙が出された魚六という魚屋があったのでちょっと覗いてみた。
売られていた魚はもっぱらヒラメだった。そのほかイカなども水槽を泳いでいる。店内で魚を眺めていたらほどなく奥から出てきたおばちゃんに何をお探しですか?と聞かれる。
軒先に新海苔と出てたのでどんなものかと思って。。。と話すと、ありますよ、と言って奥から持ってきてくれた。
「新海苔はこちらですが、今年はあまり出来が良くなくて、出来が良かった昨年の分も売っているんですよ。」
この海苔はここの主人が採ってきて作ったものだそうだ。弓削島は海苔漁も盛んで弓削海苔というブランドになっている。
丁度我が家の海苔を切らしていたので2セット購入した。もちろんスーパーなどで安価に売られている海苔と比べたらやや高かったのだが、海苔の味は値段に比例するので、きっとうまい海苔に違いない。
これは帰宅後に早速食べてみた。やはりスーパーの海苔と比べたら圧倒的にうまい海苔だった。同じ海苔を普通に買ったら多分もっと高い。その点で大変お得な買い物だった。
海苔を購入した後、店先でチビが件のペンダントを光にかざして、エネルギーがだいぶ溜まって来た!と報告してきた。その調子でよろしく。