瀬戸内・四国ドライブ【8】(2023/05/04)

弓削豊島:


▲このページで移動したルート

さて食事も済んだので、くだんの弓削豊島の姿を拝みに行ってみようと思う。

20230504_135531

島の南側の海沿いであればどこからでも見られると思い、南海岸方向へ続く道に入り込んでみた。すれ違いもできなさそうな一車線の細道を慎重に進んでいくと、道はやがて上り坂となって島中央部にある山の中腹へと昇り詰める。

標高が上がって展望が期待できるかな、と思ったが海側の藪が茂っていて思ったより視界が開けた場所がない。

20230504_135843

ひとしきり進んだところに木々が途切れている所を見つけたので、そこに停車。

20230504_135638_stitch

車を降りて海の向こうを眺めてみると、視界の先、やや離れたところに弓削豊島の姿が見えた。

20230504_135723

望遠レンズで寄ってみると、主を失った家屋が4,5軒、海から一段上がった辺りに建ち並んでいるのが見えた。こうして遠目で見るとまだ島に誰かが暮らしているようにも見えるが、既に無人島となっているのは前述のとおり。

これが、長年思い煩ってきた島の姿かと感慨深い気持ちになった。

20230504_140007

チビは持参した勉強用のパッドのカメラで島の写真を撮影していた。良い心がけであるw
写真を撮りながら背後でその様子を見ていたカミさんにこの島への思いを熱く語ったのだが、あまり興味のなさそうな顔をしていた。まぁ、そんなものか。

島を眺めることができたので、胸につかえていたものがひとつ取れたような気がした。ひとまずこれで満足である。が、今度来ることが有ったらその時こそ上陸して島の中を散策してみたいものである。

そうして1人満足に浸っていたら、カミさんたちの表情に人の趣味に付き合わされている感が滲み始めていた。ここらで少し戯れの時間を作るか。。。

島の中心部にある松原海岸という海岸は砂浜になっていて波打ち際で遊ぶことができそうなので、そこへ行ってみよう。

驚くべき細道:


そこへ向かう途中、ナビの指示で入り込んだ集落の道が大変なことになっていた。

20230504_140653

さっき通ってきた路地よりも更に一回り道幅が狭い。ここ本当に通れるの?
軽自動車ギリギリ1台分の幅しかなく、ちょっとでもハンドル操作を誤るとサイドミラーを塀にこすりつけてしまいそうだ。

20230504_140653_2

しかもそんな道を途中で左折するよう指示される。左折って、、、地図で見ると緩やかなカーブのように見える路地だが、実際は直角とまではいかないもののかなりの角度があって、普通に曲がって曲がれそうな気がしないような路地だ。。。

20230504_ShimoYuge

残念ながらその瞬間を捉えたドライブレコーダーのデータは上書きされて消えてしまったので、グーグルさんの力を借りてストリートビューの画像でも貼ろうと思ったら、どんな悪路でも入り込んでいくストリートビューすら、その路地の手前で撮影を放棄していた。

しかもそんな路地の角の家の前で、老婆たちが井戸端会議をしている。
自分の車に気づいたその老婆たちは建物の軒下に一歩下がって、車の通過を眺めている。ギャラリー付きとはまたハードルを上げてきますなぁ。。。曲がり切れず塀にこすったりしたらいい笑いものになりそうだ。

まぁ、そこはワタクシ、この道25年のベテランサンデードライバーである。そんなに心配はしていないのだが。
曲がり際、老婆たちへの会釈を忘れずに、慎重に慎重を期してゆっくりと曲がる。曲がりきって無事クリア。背後に立ち去りつつあった老婆たちから「うまいうまい」という声が聞こえた。そうやってたまに入り込んでしまう車がどうやり過ごすのかいつも見ているのだろう。高評価を頂けて幸いであるw

今日ほど軽自動車のありがたみを感じた日はない。こういう道がまだ日本の津々浦々にあるから軽自動車がなくならないんだな。と妙に納得してしまった。

難所をどうにかやり過ごすとほどなく広い道に出た。実はその広い道も島の中心部と繋がっている。若干遠回りだが圧倒的に走りやすい道なので、横着せずそっちの道を通るのが正解。まぁ、いい腕試しができたので良しとしよう。

松原海岸:


20230504_141310_stitch

そこを少し進むと法皇ヶ原と呼ばれるエリアとなる。海岸に面して砂浜が広がり、松原海水浴場と呼ばれている。

車を停めて浜辺に降りる。砂浜の背後はキャンプ場になっているらしく、何張りかのテントが建てられていた。それを見てカミさんがこんなところでキャンプしてみたいねぇ、と溜め息混じりに話す。

テントは新式神の各島を訪ねた際にチャレンジしたきりなのでいい感じにホコリが積もっている。そろそろ再開したいところだ。

いかにも花崗岩っぽい褐色の砂浜だ。中国地方は花崗岩の地質を持つところが多いのだが、花崗岩は風化しやすい岩なので、しょっちゅう崩れて大きな被害を出す。

20230504_141444

2人はすぐさま砂と戯れ始めた。そしてビーチコーミング。貝殻はあまり落ちていなかったが、見たことの無い石をいくつか見つけることができた。カミさんからは微妙なものを拾うな、と怒られてしまったが。。。

20230504_144846

30分ほど水遊びを楽しんで足を洗うためにトイレに行った帰り、神社のお社が見えたので行ってみた。
この神社は弓削神社というそうだ。なかなか立派な趣のある拝殿である。

20230504_144837

背後を振り返ると鳥居の先に海。なんかいい景色である。

佐島:


さて、ぼちぼち先に進もう。
今いる弓削島から、佐島、生名島、岩城島の各島の間は架橋されていて車で渡ることができる。しまなみ海道にあやかってか、ゆめしま海道と名付けられている。折角なのでこれらの橋を経由して岩城島まで行ってみたいと思う。というか、これこそが弓削島へ渡って来た一番の目的である。

20230504_145801

最初に渡るのは弓削大橋である。この橋を渡ると佐島に渡ることができる。島旅97島目は佐島であった。

とはいっても、佐島のゆめしま海道は島の北岸付近をかすめるように通っているだけだ。
島は南北に細長く南方に向けて陸地が続いているのだが、地図で見た限り特に訪ねてみたい場所もなかったので今回は素通り。

佐島には島四国八十八カ所巡りというものがあるらしい。それほど大きな島でもないので1日くらい余裕があればブラブラと訪ね回るのも面白そうだ。

20230504_145944

そのまま生名橋を渡って生名島へと上陸する。生名橋は農道橋のような一車線の橋になっている。
そしてここにもチャリダーの姿が。
しまなみ海道はもはや自転車の聖地なんて呼ばれて、多くのサイクリストが走り回っているので、同じしまなみを味わえる道としては、こちらの方がのどかで走りやすいかもしれない。

Posted by gen_charly