瀬戸内・四国ドライブ【18】(2023/05/06)

ばいこう堂:


さてここから午後の行程だ。が、やはりうず潮の時間までまだだいぶ時間がある。というわけで事前に候補に挙げていた栗林公園新屋島水族館、どちらに行こうか相談。栗林公園は出発前にチビがガイドブックを見て行きたいと言っていた場所なのだが、今は水族館がいいと言っている。だが疲れが出たのかカミさんがあまり乗り気じゃない。

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結論は先送りにしてまずは高松市方向へと車を走らせた。
気が付くとチビが眠りに落ちていた。チビも流石に疲れたか。

ということで途中のスーパーに立ち寄って小休止することにした。カミさんが買い物をしに行っている間に自分は例によってクーラーボックスの氷の始末。自分も眠気を覚えたので、その後チビと一緒になって少し仮眠。

で、カミさんが戻ってきたので再び出発した訳だが、カミさんがいよいよ疲労の色を濃くしている。結局、今から水族館に行っても時間的に慌ただしくてゆっくり出来なさそうなので、やっぱり今回は見送ろうということになった。

ということでそのまま鳴門海峡を目指すことに。早く着いたら近隣を散策して時間を潰そう。

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途中、ばいこう堂という和菓子屋の看板が見えた。
香川や徳島は和三盆の産地として知られている。軒先に和三盆糖という表示が見えたので、ちょこっと立ち寄ってみた。

和三盆についてはお菓子を選ぶ時に時々目にするものなので名前くらいは知っている。ただ、和三盆糖がどのようなものなのかは知らない。
店内で売られていたそれは落雁のようなものだった。落雁は口の中の水分を吸われる食べにくいお菓子で、あまり好んで食べたいというものでもない。

なので、それにはあまり食指が延びなかった。他にどのようなものがあるのか見て回ったら、和三宝蜜アイスというのがあったのでそれを買ってみることに。

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程なく起きてきたチビと3人で味見をした。和三盆糖はその後味の良さがウリだそうだ。実際アイスの味は普段食べているようなアイスとは違う濃厚な味わいだが、後味は不思議とすっきりしていてまさに絶品だった。

ちなみに帰宅後に調べてみて知ったのだが、落雁のようなものは干菓子というのが正式名だそうで、落雁とは製法が異なる別物だそうだ。(恐らく安物の)落雁を食べた時のあの口に残る甘ったるさや口内の水分を吸われる感じは干菓子にはないそうだ。それを先に知っていれば買ってみたのに、惜しいことをした。

儚い舌鼓を打ったらまた出発。気が付くと案外時間が押し始めていることに気づいた。

島田島(100島突破):


▲このページで移動したルート

香川県は日本で一番面積が小さい県である。だが、県西部にあるこんぴらさんから、東の端の徳島県との境にある東かがわ市までの距離はそれなりに離れている。のんびり一般道を走っていたからと言うのもあるが、県境を越えて鳴門市に入る頃には16時半を過ぎていた。

鳴門市は四国の北東端に位置する。その鳴門市の更に端っこにあるのが鳴門海峡だ。鳴門海峡に至る手前には島田島大毛島高島という3つの島がある。

これらのうち、大毛島は神戸淡路鳴門自動車道が通っていて大鳴門橋によって淡路島と結ばれているので、これまで何度か通過している。
一方、島田島や高島は狭い海峡を隔てた至近に位置する島であるものの、これまで立ち寄る用事が無く未上陸である。

ところが今回のナビによるルートは島田島→大毛島の順に進むルートを示していた。ということは最後にもう一つ新しい島への上陸記録が追加されるということである。予定外の記録更新だがこんなラッキーがあるとは。

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海岸沿いに進んできた国道11号が海岸沿いから離れて進路を南に変えると、すぐに島田島、大毛島方面への道が左に分かれる。この道は鳴門スカイラインといい、大毛島方面へのショートカットルートになっている。

鳴門のうず潮は大毛島と淡路島の間の海峡で見られる自然現象である。丁度その真上を大鳴門橋が通っており、橋から眼下にうずしおが眺められる渦の道という施設がある。観光船にのって間近に眺める楽しみ方も有名だが、今回は渦の道から見学するつもりだ。

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スカイラインの道は片側一車線となっている。最初は海岸沿いだがやがて進路を山の方向に変えて山へと登っていく。山道に入ると両側が山林になり、あまり景色は開けない。

古い峠道などではないので、道は地形をあまり考慮しない直線的なルートになっているのだが、直線的と言っても山の斜面をトンネルなどでやり過ごすわけではなく、もっぱら急坂を登っては下ってを繰り返す感じの豪快な道である。

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登坂を続けている道はそのまま橋を渡る。
この橋が小鳴門新橋で、この橋の向こうは島田島だ。

という訳で島田島上陸。自分の島旅の記念すべき100島目の島となった。思えば長い道のりだったが、日本には有人島が400以上あるわけでまだまだ先は長い。。。

しかし、島田島とはなんとも妙な名前だ。言葉が重複していて新川川とか山本山みたいだ。そんな島度が高い名前の島が自分の記念すべき100島目というのも何かの縁だろうか。

島田島は徳島県第2の面積を誇る島だが人口はわずか百数十人ほどだそうだ。隣接する大毛島や高島が数千人規模の人口を擁しているのと比べると何とも鄙びている。

島には川がないらしく、水に恵まれていなかったのが発展を妨げた要因かもしれない。

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道は両側を目線の高さくらいの擁壁に囲まれていて、サーキットを走らされているようだ。
一旦下った道が再び上り坂になって丘陵を登っていくと再び橋が現れた。

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四方見橋(よもみばし)という橋だそうだが、異様なのはその勾配。もとよりかなり強引な線形の道ではあったが、こんな急勾配の橋見たことがない。このままメーテルと宇宙に旅立ってしまうかと思ったw

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バックモニター側で撮影された写真はこんなである。
右の欄干の向こうに直線状に延びている白線が見えるが、これがつい数分前、島田島に上陸した直後に渡った小島田橋である。いかに性急に高度を稼いでいるかが分かると思う。

で、この橋を渡ったら大毛島、、、かと思ったらそうではない。よく地図を見ると、この橋の下は全て島田島の陸地である。

つまり、島内の峰々の間を一跨ぎで渡るための橋として架けられたものだった。例外なく強引だなぁ。

Posted by gen_charly